JCI認証

国際的な医療機能評価機関(JCI)の認証を更新

2022年3月8日付で国際的な医療機能評価機関であるJoint Commission International(以下、JCI)の認証を更新しました。認証が更新されたのは、倉敷中央病院と倉敷中央病院付属予防医療プラザの2施設です。この認証は3年ごとの更新が必要とされます。当院は2016年3月に近畿・中国四国地方の病院で初の認証を取得後、2019年に続いて3度目の審査でも高い評価をいただくことができました。

Webカメラ越しに審査官が質問するようす

審査は通常、米国のJCI本部から医師、看護師、施設・管理担当のサーベイヤー(調査員)が訪問して行われます。2022年2月28日~3月4日に行われた今回の審査は、コロナ禍のため、サーベイヤーのうち1人が同院を訪れ、残り4人はオンラインで審査するハイブリッド形式で行われました。

審査では審査官チームが「患者安全」や「品質改善」など14分野、約1,200項目の遵守状況が、当院のあらゆる業務と場所で、トレース・カルテ確認・スタッフへのヒヤリングなどで評価されました。

当院は、「理想的な治療本位の病院」を目指して、基本理念の「患者本位の医療」「全人医療」「高度先進医療」に取り組んでまいりました。より安全かつ効果的な患者ケアを提供できるよう、今後も全病院関係者が一丸となり、院内組織文化をJCIの求める国際標準の視点で改善を続けます。

JCIとは

JCI 認定アイコンJCI(Joint Commission International)は、アメリカの医療分野における第三者評価機関「The Joint Commission」の国際版として1994年に設立された非営利組織です。患者の安全や医療の質向上が世界基準で組織的かつ継続的に取り組まれているかを審査して認定するもので、世界中の医療機関に適用される国際規格です。

JCI Webサイト

「世界標準」の患者安全の取り組み

患者さんを間違えないために2つの方法で確認しています

外来へ掲示しているポスター

当院では、患者さんを確認する際に「患者さんの氏名」「生年月日」2つをお答えいただいています。外来でのお呼び出しなどで、同性同名、似たお名前の方が入室されることがまれにあります。患者さんを間違ないように、たびたび氏名と生年月日をお尋ねいたします。ご協力をお願いいたします。

患者さんの転倒・転落を予防しています

プラスワン・パス

外来では、転倒・転落の恐れがある患者さんには「プラスワン・パス」を身に着けていただいています。このパスは職員が「転倒・転落の恐れがある患者さんだ」と判断して見守るための目印です。
パスを着用された患者さんが再受診される際には、ご本人・ご家族からお申し出いただき、パスを着用いただいています。

病棟では、転倒転落アセスメント表を用いて患者さんのリスクを判断し、必要な対策を講じます。

 

手指衛生を徹底し、医療関連感染のリスクを軽減します

WHOの「医療における手指衛生についてのガイドライン」にならい、患者さんに触れる前後、清潔・無菌操作の前、患者さんの周りに触れた後、体液に触れる可能性があった後の5つのタイミングで実施します。このほか、必要と判断される場面で手指衛生を行います。

手術の部位、手技、患者さんが正しいことを確認しています

手術や侵襲的処置の前に、関係スタッフが一旦手を止め、次の項目について確認します。

  • 患者氏名
  • 生年月日
  • 実施する検査、処置、治療
  • 実施する部位(左右の確認含む)
  • 同意書の有無

ハイアラート薬の安全性を高めています

ハイアラート薬とは、不適切な使用によって患者さんに重篤な被害がおよぶ危険性の高い薬品のことです。保管場所を定め、その薬がハイアラート薬であると表示しています。取り扱いは定められた講習を受けた職員のみが可能です。

医療者間で情報を引き継ぐとき、確実に伝わる方法を用いています

医療者間で情報の引き継ぎを行う場面では、原則口頭指示を行いません。やむなく行う場合は、受け手は指示内容を決められた用紙に記入して読み上げ、復唱します。伝えた側はその内容が正しいかどうかを明確に伝え、定められた時間内に記録に残します。
このほか、重大な診断検査結果の報告についても手順を定めています。