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血液のがんってどんながん?

造血器腫瘍(血液のがん)とは

血液中を流れる様々な血球は、主に骨髄で造血幹細胞と呼ばれる細胞から生み出されています。造血幹細胞は、自分自身と同じ細胞を作る自己複製能と、色々な血球に分化成長する多分化能とを持っています。このシステム自体が腫瘍化し、異常な造血が行われるのが慢性骨髄性白血病や骨髄異形成症候群で、前者は白血球増多、後者は貧血を中心とする汎血球減少が特徴的です。一方、血球の一種類が腫瘍化して分化をやめ、無制限に自己複製をはじめて正常な造血ができなくなる病気が急性白血病です。この他、リンパ球と呼ばれる白血球がリンパ節を中心に腫瘍性に増殖する悪性リンパ腫や、通常は抗体を作っているリンパ球系の細胞である形質細胞が骨髄を中心に広がる骨髄腫と呼ばれる腫瘍があります。

治療

治療としては、全身に広がる病気ですので抗腫瘍剤による治療(化学療法)が主体になりますが、病気の種類や進行の速さによって、様々な薬剤の組み合わせが選択されます。局所に限局している場合や局所的な治療が必要な場合には、放射線療法や時には手術が行われます。最近では、遺伝子レベルで解明された病因を治療する薬剤や、抗体を用いた新しい治療が、従来の治療と組み合わせながら始まっています。血液の病気は、極少量残存している場合には調べることができないため、病気が一見消えても治癒とは呼ばず寛解と呼びます。治療の目的は、寛解に導入し、その後の治療で再発を食い止め、結果的に治癒させることです。

造血幹細胞移植

このような治療で病気を治すことが一定の割合で可能ですが、寛解に入っても最終的に治らない可能性が高い場合や、治療抵抗性の場合には、造血幹細胞移植が考慮されます。自家造血幹細胞移植は、大量に抗腫瘍剤を使用するために行われますので、基本的に化学療法の延長線上にある治療ですが、他人の造血幹細胞を用いる同種移植は、ドナーの白血球が患者さんの腫瘍を攻撃する免疫療法の側面を持っており、合併症の危険性もある代わりに、難治性でも有効な場合が有ります。

造血器腫瘍と言われたら

血液の腫瘍には、このように有効な様々の治療戦略がありますので、診断時に正確な病態と全身状態の把握を行った上で、長期的な視野にたった治療計画をたてる必要があります。様々な病期においても治癒を目指した治療戦略があり、残念ながら治療抵抗性となった場合にも、QOLを保つ治療を行うことが可能ですので、希望を持って病気と向き合うことが大切です。

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