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骨盤内臓器(子宮、膀胱、直腸)を支えている靭帯などの支持組織が弱くなって膣内に下垂してくることがあります。ひどくなると膣から体外に脱出してきます。出産や加齢で骨盤底が緩むために、膣から子宮が出てきたり、膣の壁と一緒に膀胱や直腸が下がってきたりする状態です。会陰部に何か触れる、歩行時や排便時など腹圧がかかった時に不快感があるといった症状が多く、しばしば排尿排便障害・尿失禁を伴います。
骨盤内臓器脱と総称されますが、下垂・脱出してくる臓器によって子宮脱、膀胱脱(膀胱瘤)、直腸脱(直腸瘤)などと呼ばれます。
これらの病気に対する根治療法としては手術しかありません。従来は、膀胱や子宮の周りの組織を強く縫い合わせて補強する手術方法がとられていましたが、もともと傷んでいる組織を使うため約3割の再発率がありました。
もともとあるべき位置からずれてしまう状態をヘルニアといいます。支持組織が弱くなることが原因ですから、もとの位置にもどして補強することが治療になります。
そけいヘルニア(いわゆる脱腸)の手術では以前からメッシュを使った手術が当たり前のように行われています。子宮脱や膀胱脱も同じように位置をもどして補強してあげることが治療になると考えられるようになりました。
最近、十分な強度をもちつつも薄くて柔らかい骨盤内臓器脱専用のメッシュが発売され、今後、メッシュ修復術は、術後の痛みや体への負担が少なく再発率も低い(約5%)手術方法として主流になっていくと期待されています。
メッシュは図のように左右2本ずつ長い足が出る形に切り抜きます。膣を切開して膀胱の裏側にメッシュを当て、足の部分をTOT手術の要領で閉鎖孔から内股の付け根に引き出すことによりメッシュを最適の位置に固定します。したがってこの手術もまた非常に安全な手術です。
健康保険が適用され、1週間以内の入院です。
これらの病気でお悩みの方はぜひ泌尿器科を受診して下さい。
 
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