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ロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺全摘除術(RALP)

01手術ロボット ダヴィンチとは


図1

図2

泌尿器科を含めて外科系の各領域では、腹腔鏡手術という、大きな皮膚切開を行わず体に数か所の小さな孔を開けて、そこから内視鏡や手術器具を挿入して行う低侵襲(体への負担が少ない)の手術方法が行われています。

ダヴィンチはその腹腔鏡手術に使用する機械であり、ロボットが自動的に動いて手術をする訳ではありません。内視鏡は最大15倍のズーム機能をもつ3次元ハイビジョン画像であり、体内を鮮明かつ立体的に拡大視野で見ることができます。手術用アームは4本あり、1本に内視鏡、残りの3本に手術用器具を装着します。手術用器具は先端近くに2個の関節があって自由に曲がるようになっています(図1)。

執刀医はコンソール(操作用卓)に腰掛けてモニター画面をのぞきながら手術します(図2)。マスターコントローラーに親指と人差し指を軽くかけて手首をひねると、その動きの2分の1~5分の1の幅で正確に動きます。しかも人間の関節よりはるかに大きな可動域を持ち、手先の震えが伝わらない手ブレ補正機能があります。あたかも両手で直接手術器具を持って操作しているような感覚で手術することができ、肉眼では見えない血管の一本一本まで明瞭に確認でき、精密な手術操作が可能になります。



02ダヴィンチによる前立腺全摘術

ダヴィンチを用いた手術で現在保険適用になっているのは前立腺がんに対する前立腺全摘除術のみです。前立腺全摘術は骨盤の奥深くで細かい動作を必要とする手術です。ダヴィンチを用いることにより、よりよい視野で術者全員が同じ画面を見ながら、安全かつ精密な手術ができます。

患者さんにとっては傷口が小さくて済む、出血が少ない、術後の痛みが少ない、回復が早い、機能を温存できる可能性が高い(術後の尿失禁や勃起機能)などのメリットがあります。開腹手術では患者さんの体格によって手術の難易度が大きく影響されますが、ダヴィンチ手術ではそのような要因による影響はほとんどなく、全例で同じように手術することができることもメリットと考えられます。

デメリットとしては、極端に頭を低くして(頭が水平より25度低い)手術を行うため、心臓病、脳血管疾患、緑内障をお持ちの一部の患者さんには手術ができません。以前に腹部手術(盲腸を除く)を受けたことのある、高度の肥満の患者さんも適応外になります。また、開腹手術より手術時間が長めになります。


03当院における早期前立腺癌に対する治療

当院では現在癌が前立腺内に限局した前立腺癌に対する根治治療として、現在、ダヴィンチ手術・小切開開腹手術・外照射放射線療法を行っています。小切開の開腹手術も創が5cm程度と非常に小さい創で行っています。

ダヴィンチは米国で開発された医療機器で優れた機械であることは確かですが、手術するのは人間ですから、高い技術を持つ医師の手にかかれば開腹手術、腹腔鏡手術、ダヴィンチ手術のいずれであっても治療成績に大きな差はないということは明言できます。

患者さんの病歴や希望に合わせて、最善の治療を決定したいと考えています。

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