医師研修のご紹介-レジデント広場


シニアレジデントカリキュラム-整形外科

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01概要

主任部長 松下 睦 (まつした むつみ)
医師数 スタッフ 13名  シニアレジデント 7名
(平成25年2月1日現在)

年間外来患者数:55339人
1日平均外来患者数:213人/日
1日平均入院患者数:106人/日
年間外来新患者数:4279人

年間手術数(2012年):1871件
《脊椎外科》 339件
《関節外科》 人工股関節(THA):88件  人工膝関節(TKA):108件
《外傷外科》 骨接合 上肢:243件  下肢:308件  外傷:191件
《手外科》     306件

整形外科手術統計2012



02一般目標

整形外科に関する基本知識、整形外科的疾患の概念、整形外科的特殊検査法、診断法を習得する。また、保存的治療法および手術的治療法もあわせて習得する。



03行動目標

  1. 一般診療
    病歴の把握(正確、的確な病歴聴取)
    診察、理学的所見の採取(正確、的確な診察)
    カルテの記載(正確、的確な記載)
    病状説明(親切、平易、的確な説明)
    術前術後管理(全身管理のための検査、治療)
    後療法、リハビリの指導管理(整形外科的術後管理)
    コミュニケーション(患者、コメディカルとの信頼関係の構築)
  2. 整形外科疾患の理解 ミエロ
  3. 整形外科的特殊検査法の理解と手技の習得
    単純X線、CT、MRIの読影
    関節穿刺
    関節造影
    脊髄造影
    神経根ブロック 年間約300例
  4. 整形外科的治療法についての知識と手技の習得
    保存的治療法
    手術的治療法
    外傷、関節疾患、脊椎疾患など1年間で執刀医として約150~200例、助手として約200例


04週間スケジュール

週間スケジュール 外来診療:処置および週1~2回の再来患者の診察を担当する。
入院診療:上級医とともに主治医として患者を担当する。
救急診療:当直医または拘束医として診療する。



05当院の特徴

当院は地域と密着した医療を実践しており、大変症例数に恵まれています。外傷と慢性疾患がまんべんなく、しかも豊富にあり、全国でも類を見ない研修環境を有しております。一般研修病院ではその症例は外傷に偏るか、慢性疾患に偏りがちですが、当院は非常にバランス良く、しかも多くの症例を経験できることが最大の特徴と思います。
このホームページをごらんになった先生、学生の皆さんは是非一度ご連絡いただければ幸いです。

当院整形外科の地元新聞のコラムです。
副院長/整形外科主任部長が紹介されてます。
山陽新聞 岡山医療ガイド 病院情報 倉敷中央病院 医のちから
(15)脊椎手術 倉敷中央病院 松下睦副院長(58) (4/4)
http://iryo.sanyo.oni.co.jp/hosp/h/015/c2011040516305691

山陽新聞 活躍する専門医 脊椎外科 松下睦 2007.2.3記事



06整形外科 主任部長兼副院長からのご紹介

倉敷中央病院整形外科
主任部長 松下 睦

倉敷市は岡山県南西部(昔の国名では"備中"、つまり吉備の国の中央)に位置し、気候は温暖で(晴れの国・岡山がキャッチフレーズです)、新幹線で大阪は45分と交通の便にも恵まれています。当院は医師428名を擁し、病床数1161床、手術室 26室(ハイブリッド手術室1室)、ICU 、CCU、NCU、NICU、血管造影室 、PET-CT、CT、MRIなどの診療施設や機器をそなえた総合病院で、整形外科は20名の医師(卒業後5年までのシニアレジデント7名、関連病院医師2名、非常勤医師1名を含む)で外来診療7室、入院約120床を使用して診療を行っています。昨年秋に完成した新病棟の7から10階を使用し、3階に医局、2階にびっくりするぐらい広い手術室と、職場環境には恵まれています。
救急外傷が多く、毎日整形外科当直医と緊急手術に備えた拘束医を置いています。一方関節外科、脊椎外科や手の外科などの慢性疾患も多く、後で紹介するように各分野で担当者を決めたチームを形成しています。救急外傷から慢性疾患まで偏りなく経験できるのが当院整形外科の最大の特徴と思っています。
整形外科カンファレンス 卒後2年間の初期研修修了後3年のシニアレジデントコースを提供し、その後専門医取得まで2年間の後期修練医、さらに希望すればスタッフとしての採用の道も開かれています。整形外科医を志す若い先生方、どの段階からでも研修を受け付けますので、当院を研修病院の候補に考えていただきたいと思います。
最後に、整形外科が少し忙しい科であることは否定できません。"忙しくても、みんなで仲良く楽しくやろう"を運営の基本方針としています。百聞は一見にしかず、見学を随時受け付けています。一度体験してみませんか?



07脊椎外科

脊椎外科 手術のようす

脊椎(背骨)そのものから起こる首の痛み、背部痛、腰痛、および脊椎の中を走る神経(脊髄や馬尾など)が圧迫されて起こる手足の痛み、しびれ、麻痺などを扱います。
疾患名としては頸椎椎間板ヘルニア、頸椎症性脊髄症、後縦靱帯骨化症、環軸関節亜脱臼、黄色靱帯骨化症、脊髄腫瘍、転移性脊椎腫瘍、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、側弯症などがあげられ、これらを幅広く取り扱っています。2010年度は 頚椎134例 胸椎腰椎手術259例と症例数、経験ともに豊富です。

  • 顕微鏡手術
    頚椎椎弓形成、腰椎開窓術などの手術でも細かい作業を顕微鏡視下で行い、安全性と手術精度を高めています。
  • コンピューターナビゲーションシステム
    術前画像から手術のシミュレーションを行い、計画通りに手術操作を行うシステムであるコンピューターナビゲーションシステムを用いた脊椎手術も行っており、脊椎内固定設置や病変切除を高精度で安全のものにしています。
  • 内視鏡手術
    内視鏡下腰椎後方手術(MED)を腰椎椎間板ヘルニアの一部の症例に対して取り組んでいます。
  • 椎体形成術
    腰椎圧迫骨折で、保存的加療で効果のない場合は、骨折の形にもよりますが、治療適応としています。早期の疼痛緩和を目的に、椎体形成術を行う場合があります。

担当:松下 睦、坂本 啓、村田 壮平



08股関節外科

股関節外科 手術のようす

股関節疾患としては、変形性股関節症、関節リウマチ、急速破壊型股関節症、臼蓋形成不全症、大腿骨頭壊死症などを扱っています。年齢、症状、画像所見などにより人工股関節置換術、寛骨臼回転骨切り術、大腿骨頭回転骨切り術などを選択しますが、手術件数は大部分が人工股関節置換術です。人工股関節置換術では年齢や骨質などによりセメント固定、セメントレスの機種を使い分けています。院内ボーンバンク(大腿骨頭の冷凍保存)を行っていますので、再置換術で骨欠損の大きい場合はKTプレート、メッシュなどで補強してimpaction bone graftの手技を行います。
人工股関節置換術は当科で開発した骨盤ガイド計を使用するため、カップ設置、脚長補正などを正確に行うことができます。手術件数が多いので、指導医のもとで主治医、術者、助手などを数多く経験することができ、知識、技術を習得して研修後期には執刀できることを目標にしています。

担当:塩出 速雄



09脊椎・肩関節外科

股関節外科 手術のようす

倉敷中央病院で平成2年から4年まで研修医として勤務し、平成6年から戻ってきて17年間当院に継続勤務しています。
脊椎手術の中で、今年から保険適応になったBalloon Kyphoplasty(BKP)を開始しています。
胸椎腰椎の圧迫骨折は非常に多い疾患ですが、偽関節化する症例が時に見られ、疼痛が激しく体動困難な状態の患者さんに対して、小切開で椎体内にセメントを注入する術式です。症例を選べば劇的な除痛が得られます。今後も症例数が増加するものと思われます。
また、スポーツ整形外科、特に肩の手術も多く行っています。
肩関節鏡視下手術、例えば習慣性肩関節脱臼に対しての鏡視下Bankart修復、スポーツ外傷のSLAP損傷(関節唇損傷)に対しての鏡視下関節唇修復などを行っています。

担当:坂本 啓



10膝関節外科

膝関節外科 手術のようす

膝、関節鏡に関しては150例の人工膝関節置換術の他、20例の前十字靱帯再建術を含む100例以上の関節鏡手術を施行しています。関節鏡は膝のほか肩関節、肘関節、手関節、足関節等に行っています。その他骨軟骨移植(モザイクプラスティー)、高位脛骨骨切り術等も適応に応じ行いそれぞれの患者に最適な治療を目指しています。去年から新しい手術室が稼動し3室のクリーンルームが使えるため複数の人工関節手術があっても手術の流れが比較的スムースです。
当科では学会参加が制限されずまた出張旅費等も給付されることもあり学会参加も積極的に行い日本整形外科学術集会、人工関節学会、JOSKASのほかISAKOS等国際学会にも参加し日々の診療に役立てています。
年間2000例以上の整形外科手術があり手術ばかり研鑽するように思われますが、ほとんどの雑誌が読め、医局にはOS nowのような基本的手術手技書から高度な専門洋書までほとんど揃っておりレジデントから専門医まで全ての整形外科医にとって非常に優れた環境にあるといえます。

担当:村上 弘



11手外科/マイクロサージャリー紹介

膝関節外科 手術のようす

手の外科(最近「手外科」と呼ぶようになりました)は、手指あるいは上肢の変形や機能障害、および腕神経叢以遠の末梢神経障害/損傷を対象としています。
外傷(骨折、腱損傷、血管損傷、神経損傷)、慢性疾患(手根管症候群、キーンベック病)、上肢先天奇形、あるいはリウマチ性上肢障害などを対象としています。
また感染性偽関節や慢性骨髄炎の治療としてイリザロフ創外固定器や血管柄付組織(筋肉、骨)移植を駆使して治療しています。
母指、指再建には遊離足趾移植、肋軟骨移植などを行っています。
TFCC損傷など関節鏡視下手術も取り入れて治療しています。
リハビリテーション科との連携も良好です。手術とリハビリは手外科の両輪で、どちらがうまくいかなくても治療成績は満足いくものとなりません。毎週金曜日はOT実施時に医師とOTが話し合いながら治療にあたっています。

担当:松本 泰一

マイクロサージャリートレーニング

当院には顕微鏡手術の練習施設があり、練習用顕微鏡を3台設置しています。血管吻合や神経縫合の練習を行うことができるため、忙しい日々の業務の合間を縫って、皆一生懸命マイクロの練習をしています。

倉敷マイクロサージャリー研修会

1泊2日 毎年夏 京整会主催。 京大および京大整形外科関連病院からインストラクター4-5名来ていただき、指導していただいています。その夜は同じ宿で講師と講習生が寝泊りして、お酒を飲みながら気軽に話をすることができます。

マイクロサージェリートレーニング マイクロサージェリートレーニング


12専門医等の取得

専門修練医として勤務

症例経験を積み、日本整形外科学会専門医取得を目指す。
注:研修修練期間としては、シニア修了後1年の研修修練期間(臨床研修を含め6年以上)が専門医申請に必要となる。




13研修後の進路

① 当院専門修練医として残留(専門医資格取得まで)
② 希望者には他院、あるいは大学院への推薦、紹介



14学会・その他

日本整形外科学会などの学会参加も自由に行うことが可能。その際の出張旅費も支給されます。また、シニアレジデントの3年間に3ヶ月程度を目安にした院外研修が可能です。



14レジデントから

現 埼玉成恵会病院 埼玉手の外科研究所 津村 卓哉

倉敷中央病院でシニアレジデント3年、専攻医2年研修させていただきました。研修の特徴としてはon the job trainingだと思います。圧倒的に豊富な症例を経験でき、ほぼ脊椎、膝、股関節、手の外科、外傷とすべての分野を経験できます。執刀機会も多く、主に外傷から始まり、学年を経るごとに変性疾患も執刀できるようになります。5年目は200件以上の執刀機会に恵まれました。また各分野に専門家がいるため簡単にコンサルトができ、困ったときは助けてもらえる環境にあります。ラットでマイクロの血管吻合も練習でき、文献検索もパソコンで容易な環境です。
あと夜もよく飲みに連れて行ってくれる先生がいるので楽しく研修ができます。忙しい研修ですが、休暇も年に2回計14日間ももらえます。あと瀬戸内海の離島に高速で30分で行けるので、週末は釣りばかりしていました(病院に呼ばれてもすぐに帰れます。餌が無駄になりますが。)。もちろんいいことばかりではなくて大病院なので書類仕事が多い等はありますが、それでも執刀機会が多くあることを考えれば、倉敷中央病院で研修できて本当によかったと思います。もう一度6年前に戻ってもやっぱり倉敷中央病院で研修したいと思います。とにかく経験を積みたい人、釣りが好きな人には倉敷中央病院整形外科での研修をお勧めします。


現 京都大学大学院生 貝澤幸俊

私は、ジュニアレジデントの5ヶ月間とシニアレジデントの3年間当院整形外科にて研修をさせていただきました。当科での研修は忙しい、いや、忙しすぎるとの印象をもたれておられる先生方が多いかと思いますが、後期研修を終えた今、それに見合うメリットが十分にあると確信しております。
まず、これは当院全体に言えることですが、プロ意識が高く協力的なコメディカルが多数おられ、この事から得られるメリットは言うに及びません。当科での手術件数(およそ2200件/年)自体は医師数で単純に割ってしまえばそれほど多いわけではないかもしれませんが、その質、内訳のバランスのよさが当科の特徴です。外傷から慢性疾患まで幅広く、そして、脊椎、手(マイクロを含む)、関節、スポーツまでバランスよく質の高い研修が可能です。また、当科は各世代で医師数が多く、学会などへも参加しやすい環境にあります。神経根ブロックの件数の多さも特徴の一つです。設備の整ったマイクロ研修室があり、自分のスケジュールに合わせていつでも微小血管吻合の訓練も可能です。
忙しくないとは言いませんが、短期で集中してレベルアップを図りたい若手整形外科にとって、当科の環境は非常に魅力的であると考えております。当科主任部長は非常に懐が深くどんな方でも歓迎です。是非、一度見学にお越し下さい。


現 愛媛大学大学院生 清松 悠

私は後期研修医として二年間、倉敷中央病院整形外科に在籍しました。
倉敷中央病院での研修の魅力はhigh volume centerで研修ができるということだと思います。症例数の多さと種類の豊富さは、トップクラスです。倉敷での一年の研修は、他の研修病院での数年分、あるいは数年間でも経験できない症例に出会うことができます。またhigh volume centerにふさわしく、上級医スタッフは当然、施設、資源も充実しています。研修医も優秀であり、相談することもできますし、なにより多くの刺激を受けることができます。
新しい知見を取り込むことにも積極的であり、豊富な症例を生かした臨床研究、学会参加、発表等のacademicな部分にも力を入れています。整形外科ではそういった院外研修に対するサポート体制もしっかりしています。また大学病院と比較しても遜色ないジャーナルの種類がそろっています。
研修施設として充実した病院です。是非一度、貴重な経験をしてみてはいかがでしょうか。


整形外科ジュニアレジデント2年次(執筆時) 熊谷京子

朝出勤すると、まず病棟へ向かいます。看護師さんがつけてくれている観察記録をチェックし、担当患者さんに会いに行きます。全身状態は落ち着いているか、痛みはどうか、局所の創の状態はどうかなどを見てまわります。今後の治療プランを確認し、必要があれば検査等の追加をします。
毎週月・水・金曜日は朝8時から抄読会があります。読んだ論文の要約を説明し、その後皆でディスカッションを行います。整形外科では医師全員が毎週発表するので1週間に15の論文の内容を知ることができます。慣れないうちは、辞書を片手に専門用語を調べつつ準備にひと苦労でしたが、2か月のうちに徐々になれました。ちょっとした進歩もうれしい。
朝9時になると外来開始とともに、外来処置室へ向かいます。ここで膝や肩の関節内注射、関節内吸引、ギブス固定、創の洗浄や消毒・縫合などの処置を行います。シニアの先生方にポイントを教えていただきながら処置を覚えます。午前中に救急外来を受診した整形外科の患者さんも運ばれてくるので、診察を見学でき勉強になります。
手術の呼び出しがかかりました。整形外科は月・火・木・金が手術日です。手術の件数が多いため、夜遅くまでかかることも多いです。1日2-3件の手術に入らせてもらうことが多かったですが、6件のときもありました。手根管症候群などの外来小手術から、観血的骨接合術や関節鏡下手術、TKA,THA、神経腱血管縫合、脊椎手術など2か月の間に多岐にわたる整形外科の手術に参加できました。ローテーターであっても積極的に手術に参加させてもらえる環境にあります。担当症例では上級医の指導の下執刀することもあります。
そのほか月・金曜日の午後には神経根ブロック、脊髄造影の検査があり、水曜日には回診と術前術後症例のカンファレンスがあります。
以上のようなスケジュールのなかで整形外科的な処置、診察法をはじめ、術式、術前術後管理を覚えていくことができます。
整形外科ローテート中は毎日忙しく過ぎていきます。でも整形外科は楽しい!新しい技能を身につけていく実感はもちろん、しんどいなかにあっても明るくて指導に熱心な上級医の先生に恵まれているからだと思います。
みなさん、倉敷中央病院の整形外科でぜひ研修してみませんか?



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