倉敷中央病院−不妊治療
 反復流産
妊娠はするのだけど、流産に終わってしまう、これも不妊症と同じくつらい悩みです。
流産を3回以上繰り返すことを反復流産または不育症といいます。
流産の発生率とその原因
自然の流産の頻度は約15〜20%、けっこう頻度は高いのです。 原因としては半数以上が受精卵の異常(染色体異常や大きな奇形)です。 受精卵は選ばれた卵子と精子が出会ってできたものですが、それでも 具合の悪い受精卵ができることがあるわけです。
流産を繰り返したら、次も流産しやすいのでしょうか
はじめての妊娠で流産する頻度は15〜20%で、
1度流産したかたが次に流産する率もほぼ同様です。
2度流産したかたが次に流産する率は20〜30%とやや高くなります。
3度流産したかたが次に流産する率は30〜40%とまた高くなります。
どの段階で検査を受けたらよいのでしょうか
流産を3回繰り返すかたは約1%です。なんらかの原因がひそんでいる可能性があります。次に検査と治療をまとめました。 ただし、約半数のかたでは、明確な原因がみつかりません。
一方、流産を2回繰り返す頻度は約5%であり、不運が偶然に続いた、と考えられます。あまり神経質にならないほうがよいでしょう。(もちろん御希望があれば検査をします。)
検査と治療について
原因 検査 費用 治療
抗リン脂質抗体症候群 血液検査 保険適応 内服薬(低容量アスピリン)と注射(ヘパリン)
甲状腺機能亢進症
甲状腺機能低下症
糖尿病
血液検査 保険適応 内科に紹介します
高プロラクチン血症 血液検査 保険適応 内服薬
子宮内腔の形の異常 子宮卵管造影
子宮内視鏡
MRI
保険適応 手術をすることがあります
夫婦どちらかの染色体異常 血液検査 自費:
夫婦で
4万円
現在有効な治療はありませんが
受精卵が正常であれば順調に
経過するので、そのめぐりあわせを待つことになります。
あたたかいサポートの重要性
最後になりましたが、反復流産の治療では、周囲のかたの暖かいサポートが重要です。医学的にも、周囲(家族のかた、医療スタッフ)から愛情のある適切な支援が得られた場合には、流産率が低いことが知られています。

医療スタッフができる援助としては、次のようなものがあります。

  • 専門的・献身的施設におけるケア
  • 心理的サポート
  • 患者が、担当スタッフに診察を受けられる
  • 心配を相談できる機会が充分にある
  • 妊娠初期に頻回に超音波検査を含めて妊娠経過を観察する
  • 適切に安心感を与える
  • スタッフは親切で (caring)、助けになり (helpful)、かつ決して問題を簡単に片づける態度を示さない