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医学生への手紙
2年次 岡安 隆
2009.10.6
2008年より倉敷中央病院で、外科系コースでジュニアレジデントとして研修しています。2010年度より、倉敷中央病院眼科でシニアレジデントとして研修する予定です。この2年間での研修について紹介します。
2010年度よりカリキュラムが改定になり、現在はプログラムが少し異なりますが、1年目は、外科3ヶ月、麻酔科3ヶ月、腎臓内科・内分泌リウマチ内科2ヶ月、呼吸器内科・血液内科2ヶ月、神経内科・糖尿病内科2ヶ月の順に回りました。2年目は、選択期間が5ヶ月あり、眼科3ヶ月、病理1ヶ月、形成1ヶ月としました。 選択期間は、ほんと自由に行きたい科を選択でき、僕らの学年は全員希望通りの科を回っています。眼科を意識して選択したのは、糖尿病科と部長が神経眼科専門である神経内科と、形成外科です。その他については、単に自分の興味がある科を選びました。 眼科は専門性が高いため、一般的に他の科の知識はほとんど必要ないと思われるかもしれません。実際には当院では紹介患者が多く、合併症を持っていることがほとんどです。眼科をローテートしていて他科の知識が無駄になっているとは全然感じません。眼科に入ってしまえば全身疾患を見る機会はほとんどないため、他科を自由に研修できる2年間はとても貴重な期間だと思います。
1年目は病院に慣れてないこともあり、結構大変でした。その科の勉強や病院のシステムを把握するのでいっぱいになるかもしれないです。2年目になれば要領がつかめてくるので、十分自分の勉強時間の確保はできると思います。当院では同期が多いこともあり、研修医同士で、自主的に毎年いろんな勉強会をつくっています。私の場合は、忙しかったのでしっかりは参加できなかったのですが、1年目の時はICUブックを読む勉強会に参加していました。2年目は、EBM勉強会をしていてRCTなどの臨床研究の論文を読んでいます。この前は、お願いをして総合診療科の福岡先生にEBMのエッセンスについて講義をしていただきました。他にも小児科勉強会とか、同じ科をローテートしている人同士で自主的に勉強会を開催しているところもあります。
学会発表については、本物ではありませんがそれに変わるものとして、1年目の終わりに症例発表会があります。自分の症例の中で、興味深い症例や珍しい症例などを選び、上級医の指導を受けながら数ヶ月かけて準備します。実質的な内容は、学会の症例発表とほぼ同じだと思います。私は、膀胱原発褐色細胞腫を発表したのですが、上級医の先生が熱心に指導してくださいました。発表全体の組み立て方や、power pointの使い方、厳密な医学的表現方法など細部まできっちり指導され、とても大変でしたが勉強になることがたくさんあり、良い経験になりました。
また、それを2年目の秋までに症例報告の形式にまとめて、英文要旨を沿えて提出します。倉中年報として発行されるので、症例報告の書き方も厳しくチェックされます。実際に症例報告を書いてみると、読むだけではわからない、色々な気づきが発見できて面白かったです。
最後によく質問される試験についてですが、当院では集団面接※と個人面接と、英語論文の和訳、小論文があります。集団面接は病院長はじめ役員の方などが面接官で、個人面接は志望科の先生が面接していました。質問内容は、午前中の筆記試験の解答と履歴書を見ながら質問される流れでした。「圧迫面接」といった感じはありませんでした。集団面接は学生4人1組で面接官が8人ぐらいいました。1人ずつ質問していく形で面接官が違う以外は、集団も個人も大差なかったと思います。僕が聞かれたのは、志望動機、部活のこと、倉敷中央病院の印象、大学で友達からどのように思われているかでした。面接とか小論文、英語論文など一般的な練習はすべきですが、特別な対策は必要ないです。ホームページに過去問が紹介されているので参考にしてみてください。採用に関しては、試験結果だけではなくさまざまな要因が加味されるようです。決して志望者数が少ないからといって不利になることはないようです。
みなさんマッチングでどの病院にするか悩むと思います。「よい病院」とひとことでいっても人それぞれ定義が違うし、そもそも自分の中に病院を評価する明確な指標がないと何が良いのかもよくわからなくなってしまいます。私自身そうでした。研修を始めて1年半以上研修を行った現在、多少は進歩していると思っていますが、さまざまな施設を見ることは、今後医師として働いていく上で大きな経験になると実感しているので、皆さんも積極的に色々な病院をみることをお勧めします。全ての人に倉敷中央病院がお勧めできるとは思いませんが、実際に見学し、もし自分に合っていると感じたならぜひ応募してください。
※:2009年度採用から集団面接はなくなり、「部長面接」と「役員面接」という二つの個人面接という形になっています。部長面接では、各診療科の主任部長・部長6-8名が面接官となり、役員面接では病院役員(看護系、事務系含む)4名前後が面接官となります。
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