概要
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神経内科では、脳・神経の病気の診療を行っています。
病院に来る時の訴えとしては、
手足がしびれる、動かしにくい、勝手に動く、ふるえる
頭が痛い、めまいがする
話しにくい、歩きにくい、食べにくい
物忘れが増えた、
気を失った
といったものが代表的です。
病名で言えば、
頭痛(筋緊張性、片頭痛、神経痛など)
多発性神経炎
脳梗塞
認知症
パーキンソン病
脊髄小脳変性症
筋萎縮性側索硬化症
多発性硬化症
脳炎
髄膜炎
重症筋無力症
てんかん
などの疾患の診療を担当しています。
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 主任部長 進藤 克郎 |
よくわからない場合はかかりつけの先生と相談してみることをお勧めします。かかりつけの先生からでしたら診察の予約をとっていただくことも可能ですし、紹介状を持って来ていただければ自費の4,150円もかかりません。
ちなみに、眠れない・気分が晴れない・くよくよする、病名で言えばノイローゼ・不眠症・自律神経失調症・うつ病・統合失調症といった病気は精神科・心療内科が診療を担当しています。
また脳外科とは手術をするかどうかが違います。頭痛で、脳外科を受診される方が時におられますが、手術をしない場合には神経内科が基本になります。
診療内容
脳神経の病気についてもう少し解説をしてみます。
人は周りの状況を把握、理解して、さらに判断を行い、ある行為を行うことを決定し、そして実際に行動します。このひとつながりの流れの中で、脳神経はとても大切な役割を果たしています。指で氷を触ったら「冷たい」と感じ、冬の朝、雪が積もっているところを見ると「白い」と感じます。この場合、指や眼から「冷たい」とか「白い」といった情報を脳に伝えているのは、ちょうど細い電線のような神経です。もちろん伝えているのは、「冷たい」「白い」だけではなく、「かゆい」「痛い」「まぶしい」「うるさい」「甘い」「臭い」などなどで、人が感じる全ての感覚は神経を通して脳に伝えられます。そして伝えられた情報を元に、実際に「冷たい」とか「白い」とか感じているのは脳そのものです。指で氷を触った時に「冷たい」と感じているのは指ではなく脳なのです。正座で足がしびれている時に、足先で氷を触っても「冷たい」とは感じません。これは足がしびれている最中というのは、足の神経の調子が悪くなっていて、「冷たい」という情報が脳に伝わらないからなのです。
伝わってきた情報から、回りで何が起こっているのかを脳は判断します。指先から感じられる「冷たい」という情報と、眼から入ってくる指先と氷がくっついている情報から、指に氷が触って冷たいのだということを脳は判断できるのです。さらに脳はその判断から、次の行為を決めます。氷が触って冷たいのが続くのがいやなので、指を引っ込めようとします。脳が決めたこうしようという命令は、再び細い電線のような神経に乗って身体中に伝わります。指を引っ込めようとする場合は、もちろん指を引っ込める筋肉に伝わるわけです。こうして指は引っ込められます。
このように脳神経は、情報を伝えて、判断・理解するという役割を持っています。そして脳神経の病気では、伝わる情報が間違って伝わったり、情報の判断・理解を間違えたりするということになってしまいます。
例えば手根管症候群という病気があります。これは手首に、神経の通る手根管という細い管があるのですが、その管を通る正中神経という神経が圧迫されて傷むために起こります。手根管症候群の患者さんは、指で物を触ったときに、神経で情報が伝えられる途中、手根管のところでその情報が乱れてしまいます。その結果、脳に伝わった情報がおかしくなっていて、「しびれて」感じるのです。あるいは神経痛性筋萎縮症という病気があります。これは肩の周辺の神経が傷つくことで脳から来る命令が手先まで届かなくなるために手が上手に動かなくなる病気です。
脳が傷ついた場合には、正常な判断・理解や、記憶、またあるいは手足などを動かす命令を作ることができなくなります。そのために認知症や麻痺が起きることになります。脳が傷つくのはいろいろな場合があります。例えば、脳の細胞は、生きて活動するために充分な量の酸素と栄養が必要ですが、その酸素と栄養は血液によって運ばれてきます。血管がつまって血液が届かなくなると、脳の細胞は傷ついて活動ができなくなってしまいます。これが脳梗塞です。傷ついた場所によって、麻痺や言語障害、記憶障害がでてきたりします。また人の脳の細胞は、年をとると少しずつ減っていきます。その結果として、新しいことを覚えたり、正しい判断が苦手になってきたりします。これがアルツハイマー型認知症です。
神経内科ではこのような脳神経の病気の診療を担当しています。
当院は創設以来、人類の持っている最高水準の医療を地域の方に提供することを使命としています。神経内科が担当する病気の中には、脳梗塞後遺症にしても、アルツハイマー型認知症にしても、完全な回復が困難なものは少なくありません。また、回復したとしても、薬を何年間も飲み続ける必要のある病気が多くあります。こういった方達の診療の全てを、ずっと倉敷中央病院で行っていくと、倉敷中央病院の患者さんが際限もなく増加していきます。外来の待ち時間はいよいよ長くなり、ベッドがいっぱいになり救急車の受け入れも難しくなってしまいます。また当院への定期的通院は、多くの場合患者さんにとっても負担です。遠くから来ておられる方では特にそうです。そこで、全ての患者さんに、お近くで開業しておられる先生でかかりつけを決めておかれることをお勧めしています。かかりつけ医の心当たりが無い方の場合は、当院から紹介させていただくことも可能ですので、気軽にご相談ください。また、日頃の診療がかかりつけ医に変わったとしても、突然麻痺が出てきた時など、必要に応じた当院での対応には変わりはありませんので、ご安心ください。
2009年実績では、1日平均外来患者数は113名、1日平均入院患者数47名、平均在院日数は9.9日、年間入院患者数1505名となっています。
また、入院患者さんの疾患別の内訳は下記の通りです。
脳血栓症、脳塞栓症、脳出血などの脳血管障害: 145例
髄膜炎、ヘルペス脳炎などの感染性疾患: 55例
ウエゲナー肉芽腫、フィシャー症候群などの非感染性炎症性疾患: 19 例
パーキンソン病、脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症などの変性疾患: 179例
多発性硬化症などの脱髄性疾患: 22例(このうちNMO 7例)
中枢神経リンパ腫などの脳腫瘍: 11例
水頭症: 10例
急性脊髄炎、頸椎神経根症などの脊髄・脊椎疾患: 46例
ギラン・バレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発性神経炎などの末梢神経疾患: 109例
多発性筋炎、筋ジストロフィーなどの筋疾患: 40例
周期性四肢麻痺などの内分泌・代謝疾患: 62例
てんかん、失神発作、舞踏病、ジストニア、睡眠時無呼吸症候群などの機能性疾患: 744例
肺炎などの神経疾患慢性期の合併症: 9例
先天性神経疾患: 1例
良性発作性めまい、統合失調症などの他科が専門となる疾患(精神科領域、耳鼻科領域を含む): 53例
診療の特色
当科の診療の特色は、@ギラン・バレー症候群や慢性炎症性脱髄性多発性神経炎に対して迅速に神経生理的検査を行い、来院時に診断をつけて入院日から免疫グロブリン療法や血漿交換療法を行うこと、A脳卒中患者さんの頸部血管の狭窄のみならず血管壁内部の状態の把握が可能なMRI検査法のブラック・ブラッド法を使用して、不安定な血管内部構造の検出をして内科的か外科的治療の適応を決めること、B脳卒中による高次大脳機能障害の行動神経学的評価を積極的に行い、リハビリテーションや社会復帰にその成果を生かすこと、C異常行動、精神異常やけいれんで発症する脳炎や髄膜脳炎の早期診断と加療を行うこと、Dてんかんの患者さんの診断と治療を早急に行うこと、F脳動脈瘤、慢性硬膜下血腫などの外科的処置が必要な神経疾患をすみやかに診断して脳神経外科に外科的治療を依頼すること、G病診連携、病病連携を地域の医療機関のご協力により確立するとともに、神経疾患の急性期診療を行って、急性期治療で病状が安定した後には、紹介をしていただいた地域の医療機関に診療をお願いして継続した医療を行うこと、H在宅医療を受けている神経変性疾患の患者さんの急変時の加療を行うこと、I中枢性睡眠時無呼吸症候群などの集約的診断と治療を行うことです。
このように、脳卒中、てんかん発作、脳炎、髄膜炎、脊髄炎をはじめとする神経疾患の救急患者さんを積極的に診療するとともに、神経難病の患者さんの診療を岡山県難病医療連絡協議会、地域の医療機関や訪問看護ステーションと連携して支援しています。
その他
- 施設認定
日本神経学会神経内科専門医制度教育施設
- カンファレンスのご案内
- 神経内科カンファレンス
毎週金曜日の午後5時から3棟6階のカンファレンスルームにて診断の難しい入院患者さんの症例検討会を行っています。
- 脳卒中カンファレンス
毎週月曜日から金曜日の午前8時から、3棟6階のカンファレンスルームにて脳卒中科、脳神経外科と一緒に脳卒中患者さんの新入院患者さんの検討会を行っています。