診療内容
消化管出血に対する緊急内視鏡検査が24時間可能であり、胃・十二指腸潰瘍出血に対してHSE局注、マイクロ波凝固法、クリップ法、ヒートプローブ止血法、アルゴンプラズマ凝固止血法などの内視鏡的止血術を使用、胃潰瘍止血は96%の高い止血成功率を得ています。平成22年度の上部緊急内視鏡検査は127件でした。
H.pyloriの除菌療法 胃十二指腸潰瘍、低悪性度MALTリンパ腫に対して除菌治療を行っています。PPIの倍量投与、アモキシシリン、クラリスロマイシンによる三者併用療法を行っています。感染診断、除菌判定は培養法、迅速ウレアーゼテスト、鏡検法、抗体測定、尿素呼気試験により行っています。
早期胃癌の治療として、2cm下の潰瘍を伴わない粘膜内にとどまる分化型腺癌を絶対適応とし、粘膜下層剥離術を行っています(ガイドラインに沿って適応拡大し、治療をおこなうこともあります)。平成22年胃癌治療数101件。
早期食道癌については、粘膜表層(m1-m2)に限局する2/3週3cm下の表層癌を粘膜下層剥離術の絶対適応としています。進行食道癌については、手術が不可能な局所進行症例、手術に耐えられない症例を中心に、放射線治療室と連携して放射線治療と抗が剤を組み合わせた治療(化学放射線療法)を行っています。平成22年食道癌件数23件。
嚥下困難患者に対する経鼻チューブ栄養に代わるものとして内視鏡下胃瘻造設を行っています。30分程度で済み、患者QOLの点で有利です。平成22年治療症例数83件。
癌性食道狭窄に対して食道ステント挿入を行っています。また、術後の瘢痕狭窄、食道静脈瘤硬化療法後の食道狭窄、種々の癌性狭窄、アカラシアに対して内視鏡下バルーン拡張術を行っています。平成22年治療症例数37件。
大腸癌について、粘膜層に限局する大腸癌を内視鏡による粘膜切除の適応としていますが、最近では適応を拡大する傾向にあります。また、大腸腺腫のポリペクトミーは7〜8mm以上のポリープを適応としています。平成22年大腸粘膜切除とポリペクトミー治療数647件。
腸閉塞に対し、内視鏡によるイレウスチューブを挿入し、イレウス解除を行っています。平成22年治療症例数14件。
膵臓癌、胆道癌などによる悪性胆道閉塞、胆石などによる良性胆道閉塞に内視鏡的減黄術として内視鏡的経鼻胆道ドレナージ(ENBD)、内視鏡的胆道ドレナージ(ERBD)を行っています。閉塞性化膿性胆管炎に対しては24時間緊急ドレナージの対応が可能です。手術不能の悪性胆道閉塞症例では、自宅療法を目指して長期の減黄効果が得られる金属ステント挿入を行っています。総胆管結石の内視鏡的治療は腹腔鏡下胆摘術の増加とともに増加しています。総胆管結石の内視鏡的治療として内視鏡的乳頭切開(EST)、内視鏡的砕石術(EML)が主流でしたが、新しい治療法として内視鏡的乳頭バルーン拡張(EPBD)と採石術も行っています。
平成22年治療症例数
平成22年のクローン病の入院患者数は12名でした。クローン病に対しては成分栄養療法を中心にして、5-ASA、SASP、ステロイド、免疫抑制剤、抗ヒトTNFαモノクローナル抗体による薬物療法を行っています。また瘢痕狭窄による通過障害に対して、バルーン拡張により非侵襲的加療を行っています。