【概要】
| 主任部長 | 能登原 憲司 (のとはら けんじ) |
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| 医師数 | スタッフ 2名 シニアレジデント 2名 (2010年4月1日現在) |
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| 資格等 | 病理専門医 2名、細胞診指導医 2名 |
平成20年4月、病理検査は厚生労働省の定める標榜科("病理診断科")として認められました。私たちは病理診断を診療行為と考え、最新の知見に基づいた病理診断を下し、患者さんの治療に貢献していくことを目標としています。
〔主な業務〕 当科の主な業務は、年間約20,000件の生検・手術標本の組織検査、1,000件の術中迅速組織検査、26,000件の細胞診検査、40体の剖検です。毎日の診療の中で豊富かつ偏りのない症例を経験できる環境にあり、幅広い知識の習得が望まれる初期研修においては最適と自負しています。私たちは単に病理標本に病理診断という名前をつけるだけではなく、それが臨床診断、臨床像との関係でどのような意味を持つのかを重視したいと考えています。そのため生検・手術症例、剖検症例について臨床科と多くのカンファレンスを行っています。また私たち自身が新しい知見や希少症例についての情報を取得するため、あるいは自分たちの経験を公表するため、院外での臨床および病理の学会・研究会に積極的に参加し、多数の発表を行っています。スタッフは毎年、国際学会にて発表を行っています。
〔スタッフ〕 病理専門医2名(うち細胞診指導医2名)で、診療、教育などに携わっています。
【一般目標】
病理専門医として適切な診療活動を行っていくために、病理診断業務に必要な基本的知識、技能、態度を身につける。
【行動目標】
1年目
病理業務に関連する法規および制度を説明できる。
病理標本の作製過程を説明できる。
病理検査に関するリスクを理解し、安全な検査が遂行できる。
周囲のスタッフや臨床医と協調して業務が遂行できる。
代表的な臓器・病変の切り出しができる。
顕微鏡を使用し、組織標本の所見を説明することができる。
代表的な特殊染色(免疫染色を含む)の意義を説明し、評価することができる。
死者を敬い、遺族に配慮して解剖に臨むことができる。
病理解剖を執刀できる。
積極的に学会・研究会に参加する。
2年目
 ▲カンファレンス
病理業務で扱う危険物を挙げ、安全対策、廃棄方法を説明できる。
特殊染色のオーダーができる。
生検・手術材料の病理診断報告書を作成することができる。
臨床上の問題点を把握し、剖検所見から妥当な結論を導き出し、剖検報告書を作成することができる。
病理学的所見をまとめ、考察し、カンファレンスで発表することができる。
学会で積極的に症例報告を行う。
3年目
病理診断報告書の内容について、臨床医と議論することができる。
診断困難な症例について、臨床医に問題点を説明し、専門の病理医にコンサルテーションを依頼することができる。
代表的な細胞診検体について、報告書を作成できる。
電子顕微鏡標本の作製方法を説明し、所見を説明することができる。
診断に必要な分子診断を説明できる。
臨床研究に必要な法規、制度を説明できる。
臨床研究を行い、発表する。
【研修内容】
生検・切除標本の組織診断を毎日行います。自ら経験できる症例は年間約5,000件です。標本は午後から配布されますが、レジデントはあらかじめ教科書や文献で勉強しながら下見を行い、報告書の下書きを作成します。翌朝、スタッフと共に鏡検して指導を受け、下書きを修正し、報告書を発行します。必要な症例については特殊染色やその他の特殊な検査法を用いた検討を行います。毎日2回、全病理医による部内症例カンファレンスを行いますが、自身の症例については自らプレゼンテーションをしてもらいます。このカンファレンスを通じて、他の病理医が診断した稀な、あるいは難解な症例にも接することができます。
また当番制で、剖検、迅速診断、切り出し(外科切除材料から組織標本用のサンプリングを行う作業)を担当してもらいます。自ら経験できる剖検例は年間約15〜20件、迅速診断は約400件です。剖検、迅速診断はスタッフとともに行い、スタッフの指導の下、報告書を作成してもらいます。当院では生検から治療まで、すべて院内で完結するケースが多いため、切り出しを通じて生検診断した病変の肉眼像を、自ら確認することが可能です。また組織所見と対比することにより、マクロの所見を見る力が養われるため、切り出しは重要な研修の1つと考えています。切り出しには週2〜3回程度入ってもらいますので、研修期間中にマクロを見る力も養われます。
臨床科とのカンファレンスでは、自ら診断した症例の病理所見を解説してもらいます。2年目からは学会発表を行っていただき、3年目には臨床研究にも参加してもらいます。
 ▲切り出し |
 ▲全員での症例検討 |
【週間スケジュール】
病理部内では土曜日を除いて毎日、朝夕2回のカンファレンスを行います。
| 月 | 毎週 | 病理内抄読会 |
| 火 | 第4 | 内分泌カンファレンス(内分泌内科、耳鼻科、病理) 乳腺カンファレンス(乳腺外科、放射線科、総合保健管理センター、病理) |
| 水 | 第1 第2,4 第3 第4 | 血液病理カンファレンス(血液内科、病理) 血液症例カンファレンス(血液内科、病理) CPC 腎生検合同カンファレンス(腎臓内科、小児科、病理) |
| 木 | 第1 第2,4 第3 | 婦人科カンファレンス(婦人科、病理) 消化器合同カンファレンス(消化器外科、消化器内科、病理) 呼吸器カンファレンス(呼吸器内科、呼吸器外科、病理) |
| 金 | 毎週 | 腎生検カンファランス(腎臓内科、病理) |
【子育て支援】
病理を志望される女性医師は増加しており、当科でも病理医を目指す女性を支援していきたいと考えています。研修期間中の出産、育児については十分に配慮いたします。また、病理には非常勤医師としての就職先も多く、最近では社会人大学院も増えており、研修終了後は希望する生活スタイルに合わせて勤務や研修の形態を考えることが可能です。将来の進路については状況に応じて変化することと思いますが、当科での研修中に随時、ご相談ください。
【専門医等の取得】
2年間の研修の後、死体解剖資格が取得できます。 当プログラム(3年)修了後、さらに1年間の研修を経て、病理専門医の受験資格が取得できます。受験のために必要な剖検数(50体)や組織(5,000件)・細胞診(1,000件)検査の数は十分に経験できます。 通常、病理専門医取得の翌年に細胞診専門医の受験が可能です。
【研修後の進路】
個人の希望を話し合った上で、責任を持って適切な医療機関、研究機関を推薦させていただきます。専門修練医として1〜2年間の研修を当院で行っていただくことも可能で、その場合にはsubspecialityの教育、研究も含めたプログラムを個別に考えます。学位取得希望者には、大学病理学教室への推薦もいたします。
【診療科からのコメント】
シニアレジデント 内野かおり
一般病院で病理研修プログラムをもっている施設は少なく、その背景には、指導にあたる病理医の不足に加えて、病理医を志す医師が少ない現状があります。そのため病理医のほとんどは大学の病理学講座で養成されています。比較は難しいですが、一般病院での研修は1施設に腰を据えて、診断病理をたっぷり研修できるところが大きな利点です。
当院は症例数が多く、珍しい症例に遭遇する確率が高いです。地域に密着しているので、common diseaseも偏りなく多数経験できます。また病理解剖件数も現在のところ年間40例前後と、病理専門医試験受験までには十分な経験を積むことが可能です。
以上は環境要因ですが、なによりも大事な要素は良い指導者に巡り会えることと思います。当科スタッフは学術活動も勢力的に行っており、現状に満足しないで努力せず、こだわりを持ちつつもバランスのとれた診療を行う姿勢を学べます。
最近はジュニアレジデントの短期研修希望者も多く、一段と活気づいています。病理医を志している方、興味を持っている方は、是非一度見学に来てください。
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