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 シニアレジデントカリキュラム−総合診療科

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【概要】

主任部長 福岡 敏雄 (ふくおか としお)
スタッフ
医師数スタッフ 2名 シニアレジデント1名
(2010年2月1日現在)
資格等集中治療専門医 救急専門医
救急指導医 内科認定医

総合診療科は平成18年12月に内科系診療科として開設された。開設の目的は、全人医療の強化と、レジデント(卒後2年間の臨床研修医とその後3年間の専門研修医を含む若手医師)の救急医療・集中医療に関する教育体制の充実である。現在は、特定の外来・病棟を受け持っておらず、科主任部長1名、スタッフ1名の人員で救急医療センター、集中医療センターを診療の場としてレジデントの教育を行っている。今後、救急ICU病棟の運営を行っていく予定である。

平成21年度から各内科専門診療科の協力のもとに、シニアプログラムを開設する。このプログラムの目標は、医療機関や地域において横断的な役割を診療・教育的立場で発揮できる能力を開発することである。専門的な診療能力は当院の専門診療科のローテーション研修で研鑽し、院内の横断的な教育・研修機会に積極的に参加し、必要に応じて関連病院の家庭医養成コースへの6ヶ月程度の国内留学などを行う。現在このシニアプログラムでレジデント1名が研修中である。



【一般目標】

医療機関、あるいは地域において、診療・教育などにおいて横断的な役割を担う人材となるために、医療・診療にかかわる知識に加えて、教育・指導・マネージメント能力を身に付ける。


【行動目標】

  • 研修を受ける各診療科において担当となった症例の提示と、検査計画、治療方針などに関する意見交換・合意形成ができる。
  • 患者・家族とのコミュニケーションを通して、情報・ニーズ・価値観の把握を行い、現場の判断に活用することができる。
  • 各診療科、並びに病院全体のチームの一員として、協議を行い医療内容に反映させることができる。
  • 現場での課題解決にあたって、選択肢を列挙した上で、より安全で妥当で現場に受け入れられる判断を選択することができる。
  • 自ら学んだことを、学習者への講義・実習・教材提供などを通して、教育・指導として提示することができる。

【研修到達目標】

1)シニア1−2年目の研修到達目標

    研修を受ける各診療科において、その診療にあたっての基本的な知識、技術を身に付ける。
    院内の横断的な教育・研修機会への参加を通して、教育指導に関する技術、態度を身に付ける。
    身に付けた知識、技術については、適宜ジュニアレジデントなどの教育・指導の機会で活用する。

2)シニア 3年目の研修到達目標

    上記の研修に加えて、横断的な部署での研修や、院内の教育・研修の企画への参加を通して、教育・指導・マネージメント能力をさらに高めることに重点を置く。


【研修内容】

  • 各専門診療科・各医療機関での研修内容に準じる
  • その他、病院の横断的教育・研修の企画には主体的に参加する
  • 3年間のシニア研修中に6ヶ月以上、横断的な部署(ICUでの重症管理研修またはERでの救急患者トリアージ等)を選択する

【プログラム例】

内科専門医取得を目指す場合

S1-2:当院内科各専門診療科(8科)3ヶ月ずつ
S3:当院救急センター+救急ICU 6ヶ月ずつ

重症患者管理医を目指す場合

S1:当院内科系各専門診療科(4科程度)3ヶ月ずつ
S2:当院麻酔科 + 他施設ER  6ヶ月ずつ
S3:当院救急ICU + 当院CCU 6ヶ月ずつ

家庭医・総合医を目指す場合

S1-2:当院内科系各専門診療科(6科程度)3ヶ月ずつ + 他施設一般内科 6ヶ月
S3:関連施設一般内科 1年 (複数施設のローテーションも可能)

※上記はいずれも例であり、本人の希望や受け入れ先の事情などを考慮して決定する


【週間スケジュール】

研修中の各診療科・部署でのスケジュールによる。
院内の横断的な教育機会には、可能な限り参加者・担当者・企画立案者として加わることとする。

例:毎週水曜日18:00-19:00 教育研修部研修医向けセミナー・レクチャー・CPCなど
      研修医オリエンテーション・集合研修など
      総合診療科・教育研修部主催の、院内・院外セミナー・リサーチカンファレンスなど


【専門医の修得など】

シニアプログラム研修期間中に内科認定医を修得する。また、内科専門医修得に向けて準備を行う。
内科専門医修得後に、サブスペシャリティとして集中治療専門医、あるいは救急専門医の修得を目指す。
家庭医療や僻地医療などに興味を持つものについては、別途相当する専門医修得のためのコースを用意するが、他施設での研修が主となることになる。
VHJ機構の医師後期研修会員枠での国内派遣などが具体的な候補となる。


【シニア修了後の進路】

このプログラムで身につけた横断的な診療能力と教育・指導能力を活かして、さらなるキャリアアップを目指していただきたい。
具体的には、当院あるいは関連医療機関での横断的他部署でのスタッフとしての採用、大学などの教育機関での家庭医療などのコースへの進学などが挙げられる。
社会医学系の大学院、研究機関研究員などへの紹介・推薦なども可能である。


【女性医師などの就労支援について】

当科では、女性医師を歓迎する。総合診療科としては、ERや救急ICUといった交代制勤務を組みやすい診療部門に関与しているので、フレックスタイムでの採用が可能である。さらに、当科での業務を行いながら、当院の各専門診療科でのトレーニングなどを組むことが可能である。


【診療科からのコメント】

主任部長より

当院の総合診療科研修は、各専門診療科での研修を主とする。目的は横断的な診療を想定して研鑽を積むことである。各専門診療科のローテートで得られる知識やスキルに加え、それを通して汎用性の高い知識やスキルを身につけ、横断的な部署・組織での診療や管理に携われる人材となってほしい。
社会医学系の研究機関とのつながりもあり、希望者には研究調査に加わる機会も与えられる。
まだ始まったばかりの部署であるが、横断的な知識・スキルを持った人材の必要性は高まっている。それを目指す範囲であれば、あらゆる可能性を考慮し柔軟に対応する。
研修修了後は、当院でのスタッフとして引き続きスキルアップキャリアアップされることを希望するが、それ以外にも、医療機関、教育機関、研究機関、地域・行政など、今後さまざまな形でのキャリアチャンスがあると思われる。
スタッフの背景から、重症患者管理や救急でのトリアージなどを基盤としているが、家庭医療や僻地医療などに重点を置く研修希望者には、関連する家庭医療研修機関を紹介し対応する予定である。

シニアレジデントより

初めまして。平成16年卒の國永です。現在総合診療科のレジデントとして、当院内科系8科をすべてローテーションしている最中です。総合診療科は、受け持ち患者さんを全人的に診ていくことをmottoとしています。常に患者さんの視点にたって、病歴を聴取し、全身を診察し、problem listを作成し、それに基づいて治療を考慮していきます。特に水分や感染症の管理に重点を置き、合併症の多い患者さんに対する全身状態の評価を重点的に学ぶことができます。
当科では、ERにおける超急性期の生命の救命から、救急病棟での急性期の全身管理を行っていく予定です。そのため、平成22年9月からはERとICUを一体化した救急ICU病棟を立ち上げ、救急から病棟への移行をスムーズに行えるようにします。また幸い当院には全科が院内にそろっており、常に全科とコミュニケーションを持ち、院内で横断的な役割を担うことで、患者を最善の方向へ導けることを目指します。
当院には全科がそろっていることで、救急外来にも多彩な疾患の患者が搬送受診されるため、common diseaseはもちろん、minorな疾患にも曝露されることになるため、後期研修で多彩な疾患を幅広く学びたいレジデントには最適です。また当科に所属し院内の他科や院外における数カ月の研修も可能です。私のように全科に興味がある方は色々な科を選択してローテーションすることも可能でしょう。幅広く病態や全身管理を学ぶことはその後何科になったとしても、一生使えるskillになることは間違いありません。院内でもこの一番若々しい科で、一緒に新しいシステムを創り、学んでいきましょう。


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