乳酸 略 称 乳酸
担当検査室 生化学( TEL:2494,2495 ) 至急指定
時間外 なし
結果報告時間(普通) 90分 結果報告時間(至急) 90分
検査目的 血漿中乳酸の測定
臨床的意義 乳酸は嫌気的代謝の終末産物で毎日20mmol/kg/日産生される。皮膚・筋・脳・赤血球・腸で産生 され、肝で60%、腎で30%速やかに代謝される。ピルビン酸より産生されるが、この反応はLDH により素早くなされる。乳酸/ピルビン酸比は10:1に保たれている。ピルビン酸は糖、アミノ 酸、脂肪酸代謝すべてに関与し、乳酸は酸・塩基平衡に関与する。乳酸・ピルビン酸は同時に測 定されることが多く、乳酸/ピルビン酸比で組織酸化還元状態を推定することが多い。 髄液中の乳酸・ピルビン酸は一般的に静脈血中より高い。静脈血中の乳酸の血液脳関門から髄液 中への移行は少なく髄液中は独立している。脳器質疾患では髄液中の乳酸上昇が多く、ミトコン ドリア脳筋症では特に上昇する。
異常値所見 高値:循環不全、貧血(ピルビン酸の酸化障害→乳酸上昇)、シアン・CO中毒などによる組織の酸素欠乏、肝実質障害(肝腎での処理低下)、尿毒症、糖尿病性アシドーシス(乳酸/ピルビン酸比>35)、甲状腺機能亢進症、ビタミンB1欠乏症、悪性腫瘍、酵素欠損によるもの(糖原病Ⅰ型、ミトコンドリア異常症)、髄膜炎、脳血管障害、転移性脳腫瘍、変性疾患で髄液中の乳酸、L/P比が上昇
低値:Ⅰ型以外の糖原病、LDH欠損(ピルビン酸は増加、乳酸が低下)
保険情報 適用あり
オーター情報 入力可
採取容器名 灰色栓NaF入り採血管
サンプルの種類 血漿、その他
*その他穿刺液等の測定値は参考値とする。

サンプリング量;300μL
患者準備,採取・提出上の注意 ・採血時,駆血帯はできるだけ使用せず採 血する
採血後直ちに氷冷する。
・凝固していた場合、必要に応じて再採血の依頼をする
測定に及ぼす諸因子 小児は成人より高い。性差は存在しない。
激しい運動、食事摂取により増加、高所で増加。
その他情報 検査法履歴
1992/12/01~1999/06/25
酵素法(H7150)
 n=42
 r=0.991
 y=1.067x+2.000
  (y:UV法)
1987/09/05~1992/11/30
 UV法(ギルフォード)

検査法(最新) 酵素法(乳酸オキシダーゼによる)(LABOSPECT006) 2017/03/01 ~ 現 在
臨床参考値(最新) 5.0~20.0mg/dL
 n=70
 r=0.9998
 y=1.011x-0.104
  (x:日立7170 y:LABOSPECT006)
検査法(前回) 酵素法(乳酸オキシダーゼによる)(日立7170) 2001/02/24 ~ 2017/02/28
臨床参考値(前回) 5.0~20.0mg/dL
 n=14
 r=1.000
 y=1.166x+0.036
  (x:従来法)
検査法(前々回) 酵素法(日立7170) 1999/06/26 ~ 2001/02/23
臨床参考値(前々回) 4.0~16.0mg/dL
 y=0.991x-0.003
  (x:従来法 y:新法)
以前はその他を参照




MegaOak基準値マスタ一覧

世代 開始日 終了日 開始年齢 終了年齢 基準日(男) 基準日(女)
0 2001/02/24 9999/12/31     5.0-20.0 5.0-20.0
1 1992/12/01 2001/02/23     4.0-16.0 4.0-16.0
2 1900/01/01 1992/11/30     4.0-13.0 4.0-13.0