カリウム 略 称 K
担当検査室 生化学( TEL:2494,2495 ) 至急指定
時間外 あり
結果報告時間(普通) 2~4時間 結果報告時間(至急) 90分
検査目的 血清のKの測定
臨床的意義 Kは細胞膜電位を決定する主要イオンで、心臓の収縮や伝道系、神経・平滑筋などの働きに関与している。臨床上、不整脈などの心電図異常、筋力低下、麻痺症状、腎濃縮力低下などの症候と関係している。また、Kの恒常性はほとんど腎でのK代謝に依存することから、腎機能障害時や強心配糖体・インスリン・利尿薬などの投与時は常に血清Kの値に注意すべきである。
異常値所見 高値
[摂取,負荷量の過剰] K製剤の過剰、輸液・保存血・赤血球製剤の大量投与
[尿中排泄の低下]  腎機能障害、アルドステロン欠損、抗アルドステロン薬投与
[細胞内Kの放出]  アシドーシス、インスリン欠乏、細胞の破壊(火傷、消化管出血、横紋筋融解)溶血性貧血)、 白血球増多症、血小板増多症
低値
[K欠乏] K摂取不足
[K喪失] 原発性アルドステロン症、クッシング症候群、嘔吐、下痢、利尿薬
[細胞内への移動] アルカローシス、インスリン投与
採取容器名 茶栓分離剤入り採血管
サンプルの種類 血清、その他(穿刺液など) その他穿刺液等の測定値は参考値とする。
必要量:300μL
測定日情報 毎日
患者準備,採取・提出上の注意 ・溶血していた場合、必要に応じて再採血の依頼をする
検査上の注意 抗凝固剤入り試験管では測定できない。
測定に及ぼす諸因子 ①採取した血液が溶血したり,全血のまま長時間放置または冷蔵保存した場合は,赤血球中のKの漏出により高カリウムとなる(全血中Kの98%は赤血球内にある)。
②採血後,全血の冷蔵保存では時間とともに上昇するため,2時間以内に分離する。
その他情報
①血液中Kは体内総K量の1%以下であり,Kの成績を読む際は,常に他の所見(病歴,臨床症状,心電図,薬剤等)と照合して確認する。
②緊急異常値:2.4mmol/L以下,6.1mmol/L以上
検査法履歴
1991/11/01~1998/11/27
炎光光度法(日立710)
従来法(日立750)との相関
y=1.0x+0
(x:日立750,y:日立710)
1998/11/28~2011/01/03
イオン選択電極法(日立7600)
・ 3.4~4.9 mEq/L
従来法(日立710)との相関
r=0.9854
y=1.05x-0.226
(x:日立710-炎光光度法,y:日立7600)
・時間外検査
測定法はルーチンと同様(H7180)

検査法(最新) イオン選択電極法(日立LABOSPECT-008α) 2023/01/04 ~ 現 在
臨床参考値(最新) 3.6~4.8mmol/L
従来法との相関
r=0.998
y=1.04x-0.05
(x:日立LABOSPECT-008)
・時間外検査
測定法はルーチンと同様(日立LABOSPECT-008 タイプ1)
検査法(前回) イオン選択電極法(日立LABOSPECT-008) 2016/10/01 ~ 2023/01/03
臨床参考値(前回) 2016/10/01より共用基準範囲に変更
3.6~4.8mmol/L
検査法(前々回) イオン選択電極法(日立LABOSPECT-008) 2011/01/04 ~ 2016/09/30
臨床参考値(前々回) ・ 3.4~4.9 mEq/L
従来法との相関
  r=0.998
  y=0.997x+0.060
  (x:日立7600)
・時間外検査
 測定法はルーチンと同様(日立LABOSPECT-008 タイプ1)




MegaOak基準値マスタ一覧

世代 開始日 終了日 開始年齢 終了年齢 基準日(男) 基準日(女)
0 2016/10/01 9999/12/31     3.6-4.8 3.6-4.8
1 1998/11/28 2016/09/30     3.4-4.9 3.4-4.9
2 1991/11/01 1998/11/27     3.6-4.7 3.6-4.7
3 1986/03/01 1991/10/31     3.4-4.5 3.4-4.5
4 1900/01/01 1986/02/28     3.2-4.6 3.2-4.6