ALP |
略 称 |
ALP |
担当検査室 |
生化学( TEL:2494,2495 ) |
至急指定 |
可 |
時間外 |
なし |
結果報告時間(普通) |
2~4時間 |
結果報告時間(至急) |
90分 |
検査目的 |
血清中又は血漿中のアルカリ性フォスファターゼ(ALP)の測定 |
臨床的意義 |
・フォスファタ-ゼは身体各組織に存在しリン酸エステルを水解する酵素で,アルカリ側に至適pHをもつ酵素をALPという。
ALPはほとんど全ての臓器組織に広く分布しているが、そのなかでも骨、小腸粘膜上皮、肝、胎盤、などに多く含まれる。
それぞれ臓器に由来するアイソザイムは、電気泳動的移動度や抗原性に違いが見られる。 ALP1とALP2の大部分は肝由来である。 肝由来のALPの多くは胆汁中に分泌され、腸内に排泄される。 ALP3は骨由来であって、骨芽細胞によって産生される。 すなわち成長ホルモンの分泌や体重負荷の増大が刺激となって骨芽細胞の増殖が進むとALP3の血中への放出も多くなる。 ALP4は胎盤由来であって正常妊娠では後期になって成人基準値の2~3倍まで増加し、分娩後2~3週で妊娠前に戻る。 ALP4は妊娠以外では癌細胞でまれに産生されることがある。 ALP5は小腸粘膜に由来し、B型・O型血液型のうち分泌型のヒトに正常に見られることがあり脂肪食摂取後に明らかに血中に増加する。 ・骨成長が停止するまで,小児の基準値は成人の2~3倍の値を示す。
・妊娠後期には,高値となる。 |
異常値所見 |
高値:妊娠、月経、慢性肝炎、骨折、慢性腎不全、糖尿病、肝炎(ウイルス性、薬剤性、アルコ
ール)敗血症、副甲状腺機能亢進症、うっ血性心不全、閉塞性黄疸、胆道疾患、成長、脂
肪食摂取、Hodgkin病、くる病、リウマチ性関節炎、ガンの転移(骨、木も、水、卵巣、ハイなど) 一過性だかALP結晶なども知られている。
低値:家族性低フォスファターゼ血症、低栄養状態、亜鉛欠乏、甲状腺機能低下症、悪性貧血、
慢性肝炎、肝線維症、肝癌、肝硬変 |
保険情報 |
適用あり |
オーター情報 |
入力可 |
採取容器名 |
茶栓分離剤入り採血管 |
サンプルの種類 |
血清、血漿、髄液、胸水、腹水、尿、その他
髄液、胸水、腹水、尿、その他穿刺液等の測定値は参考値とする。
必要量:300μL |
測定日情報 |
毎日 |
その他情報 |
※測定値は従来法の1/3程度になる
IFCC法では血液型B、O型では小腸型ALP(5型)を含む検体で低めになり、
逆に妊婦では胎盤型ALP(4型)が増加することにより高めに測定される。
・アラート報告値:700U/L以上
・ALPだけで特定の疾患を限定できないが,そのアイソザイム検索により由来臓器を推定できる。
・検査法履歴
1986年3月1日~1992年1月16日 PNP-MEG法 日立736
1992/01/17~1998/11/27
PNP基質(DEA)法(日立7450)
1998/11/28~2002/06/30 スカンジナビア臨床化学会対応法(日立7600) 70~230 IU/L
従来法(PNP基質(DEA)法:日立7450)との相関
r=0.9999
y=1.06x-3.17
(x:日立7450)
2002/07/01~2011/01/03 JSCC法(日立7600)
110~360 IU/L
20~49才女性:110~250 IU/L
従来法(スカンジナビア臨床化学会対応法:日立7600)との相関
r=0.987
y=1.450x+5.958
(x:スカンジナビア臨床化学会対応法)
2011/01/04~2016/09/30 JSCC法(日立LABOSPECT-008) 110~360 IU/L
20~49才女性:110~250 IU/L 従来法(日立7600)との相関 r=0.999 y=0.993x-1.005
(x:H7600)
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