アミラ-ゼ |
略 称 |
AMY |
担当検査室 |
生化学( TEL:2494,2495 ) |
至急指定 |
可 |
時間外 |
あり |
結果報告時間(普通) |
2~4時間 |
結果報告時間(至急) |
90分 |
検査目的 |
血清または血漿中のアミラーゼの測定 |
臨床的意義 |
アミラーゼは膵液および唾液中に多く含まれるでんぷんを分解する分子量5.5万~6.2万の酵素蛋白である。
膵から分泌されるアミラーゼは胆汁中に排出され、一部分リンパ管を経て血中に入ると考えられる。
唾液腺産生アミラーゼも同様にリンパ管を経て血中に入る。そして血中アミラーゼは腎から尿中に排出され血中ではほぼ一定の活性を示すので、血清アミラーゼの増加は①分泌障害、②排出障害、③産生の増大を意味する。
また血中増加は腎障害とマクロアミラーゼ血症でなければ尿中増加もきたすため、血中、尿中アミラーゼ活性の増加は膵、唾液腺における分泌障害をきたす疾患とアミラーゼ過剰産生をきたすアミラーゼ産生腫瘍の診断に利用できる。
逆に血中、尿中アミラーゼが低値であれば、アミラーゼを産生している組織の病的な荒廃が示唆される。 |
異常値所見 |
高値:慢性膵炎、急性膵炎、膵癌、腎機能障害、肝障害、糖尿病アシドーシス、
マクロアミラーゼ、急性耳下腺炎、腸閉塞、子宮外妊娠、異所性産生腫瘍。
低値:特記すべき低下病態はない。 |
保険情報 |
適用あり |
オーター情報 |
入力可 |
採取容器名 |
茶栓分離剤入り採血管 |
サンプルの種類 |
血清、髄液、胸水、腹水、その他
抗凝固剤のヘパリン、クエン酸塩、シュウ酸塩、EDTAおよび解糖阻止剤のフッ化ナトリウムは、通常使用量では測定値に影響を与えない。
髄液、胸水、腹水、その他穿刺液等の測定値は参考値とする。
必要量:300μL |
測定日情報 |
毎日 |
患者準備,採取・提出上の注意 |
・溶血していた場合、必要に応じて再採血の依頼をする |
検査上の注意 |
空腹時採血
筋肉注射後や激しい運動後は軽度上昇
臥位採血では立位採血に比べ約10%低値となる。 |
測定に及ぼす諸因子 |
溶血はわずかに負誤差を与える
抗凝固剤(EDTA塩,クエン酸Na,二重シュウ酸塩)はアミラ-ゼ賦活剤のCaイオンを除去して低値となるため,使用不可。 |
その他情報 |
・アラート報告値:500U/L以上
検査法履歴 1987/12/20~1992/07/07
BG7-PNP法(日立7150)
1992/07/08~1998/11/27
BG5-PNP法(日立7450) 1998/11/28~2005/02/28
BG5-PNP法(日立7600) 40~130 IU/L
従来法(日立7450)との相関
r=0.9999
y=1.08x-1.00
(x:日立7450)
時間外検査
測定法はルーチンと同様(H7180)
BG5-PNP法(日立7600;国際臨床化学会標準化対応法に準拠)
2005/03/01~2011/01/03
40~115 IU/L
従来法との相関
r=0.9999
y=0.981x-0.409
(x:従来法)
時間外検査
測定法はルーチンと同様(H7180)
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