インスリン |
略 称 |
インスリン |
担当検査室 |
生化学( TEL:2494,2495 ) |
至急指定 |
不可 |
時間外 |
なし |
結果報告時間(普通) |
1~2日 |
結果報告時間(至急) |
- |
検査目的 |
血清又は血漿中のインスリンの測定 |
臨床的意義 |
インスリンは膵β細胞で前駆体プロインスリンを経て生成されるホルモンで、肝臓でのブドウ糖新生を抑え、グリコーゲン合成を促進する。
また、脂肪合成、コレステロール合成、蛋白合成促進作用などの同化作用を示す。
β細胞で生成されたプロインスリンは分泌顆粒内でインスリンとC-ペプチドに分離され、β顆粒内に蓄積されたのち、
血中のブドウ糖(血糖:血漿グルコース)などの分泌刺激により細胞外に放出される。血中インスリン測定値は膵のインスリン分泌能と共に、
末端組織におけるインスリン感受性(抵抗性)をも反映するため、糖尿病や耐糖能異常例での原因究明や病態診断・鑑別、
治療効果の判定や 治療法の変更時等のフォローアップ、また、低血糖症の鑑別等にも広く利用される。 |
異常値所見 |
高値:肥満、クッシング症候群、先端巨大症、インスリノーマ、インスリン抗体、
インスリン自己免疫症候群、インスリン異常症、家族性プロインスリン血症、
インスリン受容体異常症
低値:1型糖尿病、インスリン分泌不全の2型糖尿病 |
保険情報 |
適用あり |
オーター情報 |
入力可 |
採取容器名 |
茶栓分離剤入り採血管 |
サンプルの種類 |
血清または血漿
*その他の材料の測定値は参考値とする。
サンプリング量;270μL |
測定日情報 |
毎日測定 |
患者準備,採取・提出上の注意 |
空腹時採血。食事、栄養の影響を受けるため測定値の評価のためには同時に測定した血糖値や、食事摂取からの
経過時間、輸液・経管栄養の有無などを考慮する。
溶血していた場合、必要に応じて再採血の依頼をする |
測定に及ぼす諸因子 |
・溶血検体,フッ化ナトリウム血漿では低値傾向を示す。
・インスリンアナログ製剤投与患者においては、本法ではインスリンアナログ製剤を測り込まない。
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検体保存情報 |
検体の安定性:冷蔵で5日間、冷凍で1ヵ月 |
その他情報 |
・食事の影響を受けることから,採血時血
糖値を考慮する。
・基礎値においては加齢の影響は少ないが
肥満度の考慮は必要。
・糖尿病の診断には,75g糖負荷試験(
OGTT)によるインスリン分泌刺激試験
を行う。
・溶血で負誤差。
<検査法履歴>
・1998年1月17日~2001年1月31日:EIA(AIA-600)
r=0.994 y=1.006x-0.641 (x:AIA-600 y:IMx)
・1995年4月10日~1 |