甲状腺刺激ホルモン(TSH) |
略 称 |
TSH |
担当検査室 |
生化学( TEL:2494,2495 ) |
至急指定 |
可 |
時間外 |
なし |
結果報告時間(普通) |
2~4時間 |
結果報告時間(至急) |
120分 |
検査目的 |
化学発光免疫測定法(CLIA法)を用いた血清または血漿中の甲状腺刺激ホルモン(TSH)の測定。 測定結果は、臨床上の疾病等の診断補助に使用される。 |
臨床的意義 |
TSHは甲状腺の形態と機能の制御において最も重要な糖タンパクホルモンであり、αサブユニットとβサブユニットに複合体によって形成されている。 αサブユニットはLH、FSH、HCGのαサブユニットと共通である。 βサブユニットは個々のホルモンに特異的であり、TSHβサブユニットは1112アミノ酸からなる。 下垂体前葉から分泌されたTSHは甲状腺濾胞細胞表面のTSH受容体に結合し、甲状腺細胞の増殖を促進し甲状腺ホルモンの合成・分泌を刺激する。 TSH産生下垂体細胞において、αサブユニットとβサブユニットの両方の合成は、視床下部からのTRHによって刺激される。 一方で甲状腺ホルモンは下垂体下部におけるTRH、下垂体前葉でのTSHの合成・分泌を抑制する。 以上のことから、TSHの測定は視床下部、下垂体、甲状腺の機能を評価する最も鋭敏で重要な検査であり、FT4と合わせて測定すれば、おおよその視床下部-下垂体-甲状腺系の機能状態の判断が可能となる。 |
異常値所見 |
高値:原発性甲状腺機能低下症、 慢性甲状腺炎、TSH産生腫瘍、甲状腺全摘出後、クレチン症
低値:甲状腺機能亢進症(バセドウ病,プランマー病)、亜急性甲状腺炎(初期)、下垂体性甲状腺機能低下症、視床下部性甲状腺機能低下症
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保険情報 |
適用あり |
オーター情報 |
入力可 |
採取容器名 |
茶栓分離剤入り採血管 |
サンプルの種類 |
血清、血漿、その他
ただし、髄液、胸水、腹水、尿、その他穿刺液等の測定値は参考値とする。
必要量:450μL |
測定日情報 |
毎日測定 |
その他情報 |
・低濃度の測定感度が良い本法では,健常
者と甲状腺機能亢進症の鑑別が可能。
・新生児は出生時に一過性に高値となる。
・妊娠初期にHCGの増加とTBG,F-
T3,F-T4の増加により低値傾向を
示す。
・甲状腺ホルモン剤や抗甲状腺剤で治療中
の患者において,その投薬量が適量であ
るかを決める指標ともなる。
・1986年7月~1991年6月23日
RIAサンドイッチ法
・1991年6月24日~1994年8月31日
EIA(IMx)
r=0.990
y=1.10x-0.38 (x:EIA)
・1994/09/01~2001/05/31
EIA法 (AXSYM)
r=0.998
y=1.002x-0.364 (x:AXSYM)
・2001/06/01~2017/01/02
CLIA法(アーキテクトi2000)
0.35~4.00 μIU/mL
r=0.986
y=0.978x-0.091
(x;AXSYM)
・2017/01/03~2018/04/30
CLIA(アーキテクトi2000SR)
0.35~4.00 μIU/mL
r=0.998
y=1.01x+0.21
(x;アーキテクトi2000)
時間外検査ではAlinityでの測定(2019/10/1~)
n:62
y = 0.96x -0.01
r= 0.996
x: ARCHITECT i2000SR
y: Alinity
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