免疫固定法(尿) 略 称 U-IFE
担当検査室 生化学( TEL:2494,2495 ) 至急指定 不可
時間外 なし
結果報告時間(普通) 2~4週 結果報告時間(至急) -
検査目的 血清及び尿中のヒト免疫グロブリン(Ig)G、A、M、κ鎖及びλ鎖の検出
臨床的意義 免疫固定法(IFE)は、電気泳動と抗原抗体反応を組み合わせた蛋白の同定法である。
血清蛋白電気泳動において、おもにβ~γグロブリン領域にM蛋白と考えられるピークが検出された際、多発性骨髄腫等の単クローン性免疫グロブリン(M蛋白)血症の診断の為に、その免疫グロブリンのクラス(H鎖)とタイプ(L鎖)を同定することが必要である。
またM蛋白の一種で、免疫グロブリンのL鎖だけがモノクローナルに増殖するものがあり、ベンス・ジョーンズ蛋白(BJP)と呼ばれている。このBJPは分子量が小さく、腎臓でろ過されて尿中に排出されることから、糸球体や尿細管に障害を与えるおそれがあり、その検出は非常に重要である。
免疫固定法は微量M蛋白の検出に有効であり、欧州血液骨髄移植グループ(EBMT)は、治療経過において免疫固定法でM蛋白が検出されないものを完全寛解(CR)と判定している。従って、免疫固定法を用いることにより、治療効果の判断の為のより適切な情報提供が可能となる。
MGUSとSMMは、血清M蛋白が微量であり、臓器障害が無い状態であることから、治療の適用とされていない。しかし、MGUSでは10年で12%、SMMでは中央値2年で骨髄腫への進展が示唆されるため、3~6ヶ月ごとの検査と長期にわたる経過観察が必要とされている。
異常値所見 モノクローナルに異常増加を認める疾患(M蛋白血症)には、多発性骨髄腫(IgA,IgG,IgD,IgE)、原発性マクログロブリン血症(IgM)、MGUS、H鎖病、アミロイドーシスなどがある。
保険情報 適応あり
オーター情報 1)これから採血をする検体でIFEをオーダする場合
  →EP(蛋白分画)(尿)+IFE(免疫固定法)(尿)セットをオーダする
2)過去にEPを実施した検体にIFEを追加オーダする場合
  →IFE(免疫固定法)(尿)(追加専用)をオーダする
採取容器名 尿カップ(大)
サンプルの種類 尿

サンプリング量;240μL
患者準備,採取・提出上の注意 特になし

検査法(最新) 免疫固定法(支持体:アガロース) 2016/09/01 ~ 現 在
臨床参考値(最新)