表面免疫グロブリン検査 |
略 称 |
SMIG |
担当検査室 |
血液( TEL:2425,2751 ) |
至急指定 |
不可 |
時間外 |
なし |
結果報告時間(普通) |
1日~3日 |
結果報告時間(至急) |
- |
検査目的 |
B細胞の表面免疫グロブリンの解析を行うことで免疫学的異常を認める疾患や,リンパ系悪性疾患の診断や治療に役立てる。 |
臨床的意義 |
B細胞はその成熟過程において、細胞表面に表現される免疫グロブリン(Sm-Ig)のクラスが変化する、クラススイッチングと呼ばれる現象をおこすことが知られている。すなわち、遺伝子であらかじめプログラムされたステップに従い、μ鎖(IgMの重鎖)にはじまり、IgD、さらにIgGやIgAに分化してゆくのが通常の成熟パターンとされている。
単分子の免疫グロブリンは、1対2本の重鎖(γ、α、μ、δ、ε、それぞれIgG、A、M、D、Eに対応)と1対2本の軽鎖(κ、λ)からなり、1つの成熟B細胞には1種類ずつの発現がみられる。免疫グロブリン分子はB細胞のマーカーであると同時にB細胞の分化増殖の受容体としての役割も担っており、形質細胞への分化とともにB細胞の表面からは消失する。
リンパ性白血病や悪性リンパ腫については、B細胞表面免疫グロブリンの重鎖(H鎖)や軽鎖(L鎖)の型を詳細に検討することで、B細胞のどの成熟段階での単クローン性増殖であるかを推測できる。
また原発性免疫不全症候群の診断においては、B細胞表面免疫グロブリンの検索で、どの分化段階の障害かを推定できる。さらに、重症複合型免疫不全症やDi George症候群における細胞移植後のB細胞表面免疫グロブリンのクラス・パターンの変化を知ることは、患者の免疫不全の病態指標として有用である。 |
保険情報 |
適用あり |
オーター情報 |
入力可 |
サンプルの種類 |
末梢血・骨髄血はEDTA-2K(顆粒) またはヘパリンを用い凝固が阻止された全血検体
リンパ節、組織は生食またはRPMI溶液に浮遊した検体
体腔液、髄液、肺胞洗浄液
採取量
末梢血・骨髄血 1mL以上(最低必要量は細胞数に依存する)
リンパ節・組織 1個以上
体腔液、髄液、肺胞洗浄液 1mL以上(最低必要量は細胞数に依存する) |
測定日情報 |
随時測定 |