高感度PNH型血球検査 略 称 高感度PNH、高PNH
担当検査室 血液( TEL:2425,2751 ) 至急指定 不可
時間外 なし
結果報告時間(普通) 2時間~1日 結果報告時間(至急) -
検査目的 PNH型血球の測定
臨床的意義 PNH型血球とは、補体の血管内活性から自己細胞を守るGlycosyl phosphatidylinositol(以下、GPI)アンカー膜蛋白の欠失した血球であり、これらはPIG-A遺伝子に突然変異をきたした異常造血幹細胞に由来する。PIG-A遺伝子は、GPIアンカーの生合成に必須な遺伝子であり、GPIアンカー結合型膜蛋白質の細胞膜表面への局在に必要不可欠である。常に補体の攻撃に曝されている赤血球は、健常者の場合、赤血球膜上のGPIアンカー型補体制御因子であるCD59やCD55により保護されている。しかし、GPIアンカーの生合成に異常のあるPNH型血球では、CD59やCD55の全部あるいは一部が欠損しているため、感染症などを契機とした補体の活性化により溶血を起こす。PNHは溶血所見を主とする古典的PNH(classical PNH)と再生不良性貧血(AA)など骨髄不全が先行する骨髄不全型PNH(PNH/AA、PNH/refractory anemia-MDS)の2つに分けられるが、さらに溶血所見を認めずGPI欠損血球のみを認める不顕性PNH(PNH-subclinical)が第3の病型に分類される。PNH-subclinicalは、AAや不応性貧血(RA)等で認められる。再生不良性貧血(AA)やMDSの不応性貧血で、溶血症状をきたさない程度のPNH血球を持った患者(subclinical PNH)の場合、免疫抑制療法の奏功率が高い傾向にあることが提唱されている。一般的にはCD55、CD59を検査することが推奨されており、さらに顆粒球上のGPIアンカーの検出には、PNH顆粒球が0.5%以下の集団であっても検出が可能なFLAERが有用であると報告されている。
保険情報 適用なし
オーター情報 入力可
採取容器名 紫栓EDTA2K入り採血管
サンプルの種類 EDTA-2K加血液
測定日情報 随時測定
患者準備,採取・提出上の注意 凝固していた場合、必要に応じて再採血の依頼をする。

検査法(最新) フローサイトメトリー 2020/04/01 ~ 現 在
臨床参考値(最新) 赤血球:0.005%未満,顆粒球:0.003%未満