GH(成長ホルモン) 略 称 GH
担当検査室 生化学( TEL:2494,2495 ) 至急指定 不可
時間外 なし
結果報告時間(普通) 1~2日 結果報告時間(至急) -
検査目的 血清又は血漿中のヒト成長ホルモン(GH)の測定
臨床的意義 GHは191個のアミノ酸からなるペプチドホルモンであり、下垂体前葉のGH分泌細胞から合成、分泌される。
GHの分泌は視床下部から分泌される成長ホルモン分泌促進因子と成長ホルモン分泌抑制因子および胃粘膜から分泌されるGH分泌促進因子であるグレリンなど複数の因子相互作用により調節を受けている。
GHの主な作用は成長促進および脂質・糖代謝の調節であるが、これらの作用はGHの標的組織において直接的に発揮されるか、またはGHによって肝臓や標的組織で合成促進されるインスリン様成長因子-1の作用を介して間接的に発揮される。
異常値所見 高値:GH産生腫瘍(先端巨大症、下垂体性巨人症)、低栄養状態(神経性食欲不振症など)、成長ホルモン不応症(ラロン型小人症)など。
低値:GH基礎値は健常人であっても感度以下の低値をとることがあり、GH基礎値が低値であることは必ずしもGH分泌欠乏症を意味しない。
保険情報 適用あり
採取容器名 茶栓分離剤入り採血管
サンプルの種類 血清または血漿(ヘパリンLi、EDTA-2K、EDTA-3K)
*その他穿刺液等の測定値は参考値とする。

必要量:350μL
検査上の注意 GHは律動的分泌が認められるため測定値のバラツキが大きい。
バラツキを小さくするためには朝食前、安静臥床の条件が望ましい。
その他情報 2005/04/01~2012/12/06
RIA固相法(外注)
臨床参考値
M:0.17ng/mL以下
F:0.28~1.64ng/mL

検査法(最新) ECLIA法(cobas8000) 2019/07/01 ~ 現 在
臨床参考値(最新) M:0.03~2.47 ng/mL
F:0.11~5.43 ng/mL

ただし、臨床参考値内でも GH>1.0ng/mL の場合、GH過剰分泌(先端巨大症、下垂体性巨人症)との鑑別が必要である。そのためには適正な条件でのGHの再検(ただし、保険上は原則として月1回の測定までしか認められない)、IGF-1の同時測定などを行った上で、疑わしい結果が出た時は専門医へのコンサルトを考慮する。

従来法との相関(y:本法、x:従来法)
n=50
r=0.999
y=0.98x+0.03
検査法(前回) ECLIA法(cobas6000) 2013/07/01 ~ 2019/06/30
臨床参考値(前回) M:0.03~2.47 ng/mL
F:0.11~5.43 ng/mL

ただし、臨床参考値内でも GH>1.0ng/mL の場合、GH過剰分泌(先端巨大症、下垂体性巨人症)との鑑別が必要である。そのためには適正な条件でのGHの再検(ただし、保険上は原則として月1回の測定までしか認められない)、IGF-1の同時測定などを行った上で、疑わしい結果が出た時は専門医へのコンサルトを考慮する。

n=59
r=0.999
y=1.020x+0.050 (x:外注検査)
検査法(前々回) ECLIA法(外注) 2012/12/07 ~ 2013/06/30
臨床参考値(前々回) M:2.47 ng/mL以下
F:0.13~9.88 ng/mL