フェニトイン(アレビアチン散) 略 称 フェニトイン
担当検査室 薬物血中( TEL:2494,2495 ) 至急指定
時間外 なし
結果報告時間(普通) 1~2日 結果報告時間(至急) 120分
検査目的 薬物血中濃度の測定
臨床的意義 CYP2C9および一部CYP2C19などにより代謝されるが、治療濃度において代謝が飽和状態となり投与量と血中濃度は非線形性を示す。
そのため定常状態の血中濃度は投与量に比例せず、わずかな増量でも血中濃度が著しく上昇し中枢神経系副作用が生じることがあるので、注意深い投与量の設定が要求される。通常アルブミン結合率は約90%であるので、血漿アルブミン低下時は、一般的な治療濃度域でも中毒症状が現れることがある。低アルブミン時は以下の式により測定値を補正し濃度を解釈する。
補正濃度値=実測値/〔0.9×(Alb/4.4)+0.1〕
注)Alb;血清アルブミン値(g/dl)
またアルブミン結合率が変化する要因として、腎不全、併用薬剤による結合部位の置換が挙げられる。
・抗てんかん薬
薬剤については医薬品情報検索(DICS)を参照
異常値所見 高値:重症肝疾患、代謝酵素を阻害する併用薬(アミオダロン・テガフール・イソニアジド・シメチジン・エトサクシミド・ゾミサミドなど)CYP2C9の遺伝子変異による機能低下
低値:代謝酵素を誘導する併用薬(リファンピシン・フェノバルビタールなど)
保険情報 適用あり
オーター情報 入力可
採取容器名 ピンク栓プレーン管
サンプルの種類 血清または血漿
*その他の材料の測定値は参考値とする。

サンプリング量;150μL
患者準備,採取・提出上の注意 ・特になし
・定常状態での採血のタイミング(定常状態到達時間):投与直前 (1週間~1ヶ月、血中濃度により変化する)
検査上の注意 ・採血量;2mL
・解析ありオーダの場合はメモラベルを検体と一緒に必ず提出
・メモラベルには記入漏れのないようにお願いします。

検査法(最新) CLIA法(ARCHITECTi2000SR) 2012/09/01 ~ 現 在
臨床参考値(最新) 基準値と中毒域は薬物血中濃度HPを参照

従来法との相関
r=0.995
y=0.88x+0.17
(x=AxSYM)
検査法(前回) FPIA法(アキシム) 2002/12/05 ~ 2012/08/31
臨床参考値(前回) ・検査科で測定
基準値と中毒域は薬物血中濃度HPを参照
検査法(前々回) FPIA法(TDX)  ~ 2002/12/04
臨床参考値(前々回) 薬品試験室で測定