タクロリムス(プログラフ注射液) 略 称 タクロリムス
担当検査室 薬物血中( TEL:2494,2495 ) 至急指定
時間外 なし
結果報告時間(普通) 1~2日 結果報告時間(至急) 120分
検査目的 薬物血中濃度の測定
臨床的意義 タクロリムスはシクロスポリンと異なりトラフ値とAUCの相関が比較的良好でカルシニューリン阻害活性がタクロリムスの濃度変化とあまり相関しないことから、トラフ値でのモニタリングが行われている。移植手術後長期間経過した患者では測定限界以下の濃度の患者が多いことから、化学発光を用いた測定法などが期待される。自己免疫疾患におけるタクロリムスの投与では、投与法が1日1回である為、採血は投与後12時間で行う。しかし、治療域は十分確立しておらず、副作用防止の為10ng/mLを超えないようにする必要がある。CYP3A4、P-糖蛋白を阻害する薬物の併用時は濃度上昇に注意が必要である。
・免疫抑制剤
薬剤については医薬品情報検索(DICS)を参照
異常値所見 高値: 肝機能障害、ボセンタン、カルシウム拮抗薬、エリスロマイシン、ジョサマイシン、クラリスロマイシン、アゾール系抗真菌薬、ブロモクリプチン、ダナゾール、エチニルエストラジオール、オメプラゾール、ランソプラゾール、トフィソパムなどの併用、グレープフルーツジュース
低値:リファンピシン、フェノバルビタール、フェニトイン、カルバマゼピンの併用、セント・ジョーンズ・ワート
保険情報 適用あり
オーター情報 入力可
採取容器名 紫栓EDTA2K入り採血管
サンプルの種類 EDTA入りの採血管で採取した全血

サンプリング量;全血200μL
測定日情報 ・毎日測定
患者準備,採取・提出上の注意
  • 定常状態での採血のタイミング(定常状態到達時間):投与直前(3~5日)
  • 自己免疫疾患:内服12時間後
  • 凝固していた場合、必要に応じて再採血の依頼をする
  • 検査上の注意 ・採血量;2mL
    ・解析ありオーダの場合はメモラベルを検体と一緒に必ず提出
    ・メモラベルには記入漏れのないようにお願いします。

    検査法(最新) CLIA法(ARCHITECTi2000SR) 2012/09/01 ~ 現 在
    臨床参考値(最新) 基準値と中毒域は薬物血中濃度HPを参照

      従来法との相関
         r=0.997
       y=1.01x-0.61
       (x:日立7180)
    検査法(前回) ホモジニアスEIA法(H7180) 2004/03/01 ~ 2012/08/31
    臨床参考値(前回) 基準値と中毒域は薬物血中濃度HPを参照

    n=21
    r=0.979
    y=1.028x-0.477
    x;MEIA法(IMX),y;ホモジニアスEIA法(H7180)
    検査法(前々回) MEIA法(IMX)  ~ 2004/02/29
    臨床参考値(前々回) ・検査科で測定 (2002/12/05~)
    ・薬品試験室で測定 (2002/12/04まで)