免疫染色(HER2) |
略 称 |
|
担当検査室 |
病理( TEL:2426,2478 ) |
至急指定 |
不可 |
時間外 |
なし |
結果報告時間(普通) |
1~3週間 |
結果報告時間(至急) |
4~7日 |
検査目的 |
組織、細胞中のHER2タンパクの検出(悪性腫瘍の補助診断等) |
臨床的意義 |
HER2遺伝子はヒト上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)遺伝子と類似の構造を有する癌遺伝子として同定された。
HER2遺伝子のコードする産物(HER2淡白)は細胞膜を貫通する受容体形糖たんぱくで、チロシン残基のリン酸化により活性化され、
p21/rasなどを経たシグナル伝達経路を介して細胞の増殖に関与している。
HER2遺伝子増幅/タンパク過剰発現は、乳癌の強力な予後因子であるとされており、乳癌における分子標的薬剤として
最初に臨床導入されたハーセプチンの特異的ターゲットでもある。一方、胃癌においては、予後因子としての意義が、
現段階では未確定であるものの、ToGA試験ではHER2遺伝子増幅/タンパク過剰発現を認める胃癌症例において、ハーセプチンによる全生存期間延長効果が示されたことから治療に先立ち、その発現を確認することは不可欠だと考えられる。
HER2タンパクの過剰発現の検出は、患者がハーセプチン治療の対象になるかどうかを判断するための指標として使用可能である。 |
保険情報 |
適用あり |
オーター情報 |
入力不可
組織診依頼箋に記入 |
サンプルの種類 |
乳癌、胃癌、他院のパラフィンブロック、無染標本 |
測定日情報 |
毎日 |
患者準備,採取・提出上の注意 |
検体量
・目的の細胞が存在する組織切片3~4μm
検体の安定性
・ホルマリン固定は室温で行う。組織容量の15~20 倍の10%中性緩衝ホルマリンに浸ける。
|
検査上の注意 |
測定できない検体
・目的とする細胞が存在しない検体
・検体の安定性の条件を満たしていない検体
これらの条件を満たしていない場合は、依頼した臨床医または病棟・診療科に連絡をする。
|