一般細菌塗抹鏡検検査(脳脊髄液) |
略 称 |
脳脊髄液 |
担当検査室 |
細菌( TEL:2424 ) |
至急指定 |
可 |
時間外 |
なし |
結果報告時間(普通) |
1日 |
結果報告時間(至急) |
30分 |
検査目的 |
髄膜炎(脳脊髄炎)が疑われた場合は、緊急事態で、迅速な診断・治療がすべてであり、脳脊髄液を採取し、塗抹鏡検で菌が検出されたら起炎菌として推定できる。迅速性と正確性が要求される検査である。 |
臨床的意義 |
・髄膜炎(脳脊髄炎)の感染症診療について、塗抹陽性率は80~85%といわれており、髄液塗抹鏡検の意義はきわめて高い。典型的な髄膜炎症状を呈する化膿性髄膜炎では髄液中に10*3~10*7CFU/mLの菌数がある。
・細菌性髄膜炎では通常好中球が優位に認められる。
・菌種まで迅速かつ正確に推定するために追加検査として、墨汁法や髄液莢膜多糖抗原検査「PASTOREX メニンジャイティス」(Haemophilus influenzae b型、Neisseria meningitidis A、B、C、Y群、E.coli K1、Streptococcus pneumoniae、Streptococcus B群)がある。 |
保険情報 |
適用あり |
オーター情報 |
入力可 |
採取容器名 |
緑栓スピッツ(滅菌スピッツ) |
サンプルの種類 |
脳脊髄液 |
測定日情報 |
ルーチン時間帯のみ(時間外は翌ルーチン稼働日) |
患者準備,採取・提出上の注意 |
1) 患者に採取方法を十分説明する。
2) 腰椎穿刺:被検者を側臥位とし、両手でひざを抱えてできるだけ前屈させ、腰椎椎間孔が広がるようにして第3・4腰椎間、第2・3腰椎間、あるいは第4・5腰椎間(小児)に刺入する。この際にJacoby線(左右の腸骨稜の頂点を結ぶ線)が第4腰椎の上にあたるので、それを指標とする。髄液は目的別に複数の滅菌スピッツに小分けして採取し、最初の1本は一般検査に、2本目以降を細菌検査に使用する。穿刺にあたっては皮膚を十分消毒し、無菌操作に留意する。
3) 病棟、外来で採取された検体は、速やかに細菌・ウイルス検査室に提出する。
4) 休日、夜間に採取された場合には時間外検査室に提出するか、直ぐに提出できない場合は、直ちに4℃で保存し、24時間以内に細菌・ウイルス検査室に提出する。
5)検体量は細菌性髄膜炎の診断には2mL程度の採取量が望ましいが、最低量としては0.5mL必要である。 |
測定に及ぼす諸因子 |
1)抗菌薬投与中の患者からの採取
2) 常在菌の混入
3) スライドグラスの汚染
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検体保存情報 |
・乾燥を防ぎ冷蔵庫4℃で指定容器に保存 |