一般細菌塗抹鏡検検査(生殖器系) 略 称 生殖器系
担当検査室 細菌( TEL:2424 ) 至急指定
時間外 なし
結果報告時間(普通) 1日 結果報告時間(至急) 30分
検査目的 生殖器の塗抹鏡検は、なるべく常在菌の混入を防止して採取した検体から起炎菌を推定する。検体の種類によっては起炎菌の推定が困難である。また、細菌性膣症(BV)の判定に帯下をグラム染色し、BV(Nugent)スコアによって評価する方法がある。
臨床的意義 生殖器の感染症診療における塗抹鏡検は、性行為感染症、細菌性膣炎、妊婦検診などで意義あるが、起炎菌を推定する際は十分な注意が必要である。塗抹鏡検で菌を認めたらできるだけ菌種をNeisseria gonorrhoeaeなどを推定する。細菌性膣症(BV)は、8歳頃から閉経期(50歳頃)までを対象に診断され、なかでも妊娠、ストレス、ホルモンバランス、生活様式(ピル服用、タンポン使用)の変化によることが多く、Gardnerella vaginalis、Mobiluncus spなどが有力な原因菌とされる。
保険情報 適用あり
オーター情報 入力可
採取容器名 綿棒
サンプルの種類 子宮頚管擦過物、子宮内膜、膣分泌物、外陰潰瘍物、帯下、悪露、精液、外陰擦過物、その他(生殖系)。
測定日情報 ルーチン時間帯のみ(時間外は翌ルーチン稼働日)
患者準備,採取・提出上の注意 1) 患者に採取方法を十分説明する。
2) 膣分泌物:膣表面の分泌物を拭い取る。滅菌綿棒で膣円蓋部の粘膜から分泌物を採取する。
3) 子宮頸管分泌物・擦過物:潤滑剤を用いず、膣鏡により子宮頚部を見ながら、大きな綿棒で子宮頸管口や周囲の過剰な粘液を除去する。新しい滅菌綿棒を頚管に1~2cm挿入し、子宮頚管壁を10~30秒かけてゆっくり擦過する。
4) 尿道分泌物:淋菌性尿道炎において、尿道に細い滅菌綿棒を2~4cm挿入して、尿道分泌物を採取する。
5) 羊水:羊膜穿刺による方法、帝王切開時の採取、または子宮内カテーテルを用いた吸引により採取する。
6)採取容器は緑栓スピッツ(滅菌スピッツ)、嫌気ポーター、滅菌綿棒プレインシステム・P。
7) 病棟、外来で採取された検体は、速やかに細菌・ウイルス検査室に提出する。
8) 休日、夜間に採取された場合には時間外検査室に提出するか、直ぐに提出できない場合は、直ちに4℃で保存し、24時間以内に細菌・ウイルス検査室に提出する。
9)淋菌が目標の場合は直ちに細菌ウイルス検査室に提出する。休日・夜間の場合は直ちに時間外検査室に提出する。
10)検体量は滅菌綿棒で分泌物の採取、羊水は1mL以上採取。
測定に及ぼす諸因子 1)抗菌薬投与中の患者からの採取
2) 常在菌の混入
3) スライドグラスの汚染
検体保存情報 乾燥を防ぎ冷蔵庫4℃で指定容器の保存

検査法(最新) グラム染色 :Bartholomew & Mittwer法の変法(グラム染色用試薬「バーミーM 染色キット」) 2014/07/29 ~ 現 在
臨床参考値(最新)  
検査法(前回) グラム染色:Bartholomew and mittwer法  ~ 2014/07/28
臨床参考値(前回)