一般細菌培養同定検査(糞便) 略 称 糞便
担当検査室 細菌( TEL:2424 ) 至急指定 不可
時間外 なし
結果報告時間(普通) 2~5日 結果報告時間(至急) -
検査目的 糞便の細菌検査は感染性腸炎(感染性下痢症)が疑われる場合に行う。
臨床的意義 糞便内の細菌は非常に多く、糞便の1/3は細菌であるといわれている。このため検査は目的とする病原菌に限って行われる。腸管感染症には、法的に届け出の必要な伝染病(腸チフス、パラチフス、赤痢、コレラ)のほか、食中毒、胃腸炎、その他の下痢症が含まれる。近年では菌交代現象に起因する腸炎や下痢症が増加し、それに伴って検査の対象となる微生物の範囲も拡大された。また、原因微生物の分離だけでなく、病原因子の検出が要求されるものもある。
保険情報 適用あり
オーター情報 入力可
採取容器名 糞便容器(白色)
サンプルの種類 糞便、その他(糞便)
測定日情報 ルーチン時間帯のみ(時間外は翌ルーチン稼働日)
患者準備,採取・提出上の注意 ・患者の排便には採便用ディスポーザブル便器等を使用し、水洗便所で採取してはならない。(水道水の混入により病原微生物が死滅したり、以前の使用者が病原菌を保有していた場合、汚染が起こる可能性がある)。
・糞便だけで、尿は混ぜないように、患者に説明する。
・採取容器にはカルチャースワブ プラス「BD」も可。
・検体採取量は小指頭大から拇指頭大、水様便は採便容器7分目程度で目いっぱい入れない事。
・プレインスワブによる採取は量が少ない事、乾燥により病原微生物が死滅する可能性があるため、原則として行わない。
検体保存情報 冷蔵(4℃以下)で24時間保存可能。
その他情報 ・通常の便培養では、腸管法定伝染病菌、食中毒原因菌(サルモネラ、ビブリオ、カンピロバクタ-、プレジオモナス、アエロモナス、病原性大腸菌等)を目的に培養している。
・目標とする細菌がある場合はコメント入力をして下さい。
・海外渡航者で下痢がある場合,血清型に対応しない毒素原性大腸菌による場合は原因菌が検出されない事がある。
・カンピロバクター属の中でフィータスの分離は行っていない。(血液,髄液の場合は検出可能)
・便には細菌が多いので、検体の直接塗抹(グラム染色)は通常行わない。
・開業医で抗菌剤が使用されていることを考慮し、直接分離培養のみでなくサルモネラの増菌培養法も実施している。
・病原大腸菌が検出された場合は,ベロトキシン産生の有無を調べる。
 (培養濾液がベロ細胞を変性させる最高希釈倍数を報告する。・・・RPLA法の導入により中止)
 (1996年8月30日より混合1~8を開始し、2005年9月1日より混合9も追加)
・カンピロバクタ-培養方法は、独自の方法として器材・設備の関係から炭酸ガス培養器(42℃で炭酸ガス15%)で行っている。
・エルシニアは、他の腸炎菌と異なり、37℃では発育が悪く他の菌に隠蔽されたり菌数が少ないことから、特殊な培養方法(25℃培養,増菌培養,アルカリ処理)を行うので目標菌にエルシニアと入力が必要である。59%が,増菌培養した液体培地のアルカリ処理を行うことで検出されている。エルシニア培養法は1981年~(増菌培養のアルカリ処理は1984年4月より実施)
・カンピロバクター培養法は1971年~
・MRSAを検出目的で卵黄寒天培地にCZXを25μg/ml加えた培地は1993年~。現在は酵素基質培地クロモアガーMRSAを使用。

検査法(最新) ①質量分析法(MALDIバイオタイパー)②生化学的性状の分析 2014/04/01 ~ 現 在
臨床参考値(最新)  
検査法(前回) ①マイクロスキャン Walk Away 96 Plus②生化学的性状の分析 2013/06/01 ~ 2014/03/31
臨床参考値(前回)  
検査法(前々回) 生化学的性状の分析  ~ 2013/05/31
臨床参考値(前々回)