抗酸菌分離培養検査 |
略 称 |
|
担当検査室 |
細菌( TEL:2424 ) |
至急指定 |
不可 |
時間外 |
なし |
結果報告時間(普通) |
1週間~6週間 |
結果報告時間(至急) |
- |
検査目的 |
臨床から提出される検体中の抗酸菌分離培養検査における菌の検出 |
臨床的意義 |
マイコバクテリウム属は63菌種に分類され、M.tuberculosis、M.avium、M.lepraeなどの病原性をもつものと、多数の非病原性の菌種からなる。
細胞壁には多数の脂肪酸を含んでいる。一度染色されると酸やアルコールで容易に脱色されにくい抗酸性の性質をもっており、抗酸菌とも呼ばれる。好気性、非運動性で芽胞及び莢膜は作らない。菌の発育は遅く2日~2ヶ月を要する。
結核菌群、らい菌群以外の抗酸菌を非結核性抗酸菌と呼んでいる。Runyonの分類によってⅠ群~Ⅳ群に分けられる。 |
保険情報 |
適用あり |
オーター情報 |
入力可 |
採取容器名 |
痰容器(緑色) |
サンプルの種類 |
細菌検査室に提出され、抗酸菌の分離培養を行う一次サンプル(血液、尿、喀痰、糞便等)全てが対象 |
測定日情報 |
ルーチン時間帯のみ(時間外は翌ルーチン稼働日) |
患者準備,採取・提出上の注意 |
喀痰:採取前に口腔内を清潔にするうがいをするなど採取方法を十分説明する。
ティッシュに喀痰を採取しない。ティッシュに採取されていた場合や乾燥していた場合は採り直しを依頼することがある。
体液、組織、気管支洗浄液等の採取容器は、緑栓スピッツ(滅菌スピッツ)
血液、骨髄血の採取容器は、紫栓EDTA2K(2mL)または紫栓EDTA2Na(5mL) |
測定に及ぼす諸因子 |
<干渉物質>
・セチルピリジニウムクロライドを含む試薬で前処理をした検体では、ミジットチューブで抗酸菌が発育しない、または、陽性になるまでに時間がかかるといった現象が起こる。
・ミジットチューブへの接種検体量が0.5mLを超えると、コンタミネーションの頻度が高くなるなどの性能に悪影響を及ぼす恐れがある。 |
検体保存情報 |
冷蔵(4℃以下)で24時間保存可能。 |
その他情報 |
呼吸器内科の喀痰および呼吸器内視鏡から提出された検体には、液体培養法だけでなく固形培養法を追加。
通常の抗酸菌は37℃で発育するが,M.marinumは37℃では発育しないので,M.marinumの検索を目標とする場合はコメントにその旨を入力する。 |