呼吸機能検査(肺機能a) |
略 称 |
肺a |
担当検査室 |
呼吸生理検査室(肺機能)( TEL:2236 ) |
至急指定 |
可 |
時間外 |
なし |
結果報告時間(普通) |
10分~20分 |
結果報告時間(至急) |
10分~20分 |
検査目的 |
①機能異常の有無の判定
②機能異常の部位の診断
③異常の定量的評価や時間的変化
これらの評価により、疾患の鑑別診断・重症度判定・経過観察や治療効果の判定を行う。
肺機能a:肺活量、フローボリューム曲線
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臨床的意義 |
換気機能障害分類が可能。
・拘束性障害(%VC<80%)
・閉塞性障害(一秒率<70%)
・混合性障害(%VC<80%,一秒率<70%)
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異常値所見 |
肺活量、フローボリューム曲線
1)肺活量(VC)は身長・性別により計算された予測値の80%以上を正常とする。
2)肺活量が正常予測値の80%未満である場合は、拘束性換気障害とする。
3)1秒率は性別、年齢、身長に関係なく70%を正常限界とし、1秒率が70%未満の場合は閉塞性換気障害とする。
4)拘束性換気障害および閉塞性換気障害の両方が認められた場合は混合性換気障害とする。
5)閉塞性換気障害があると努力肺活量(FVC)は肺活量(VC)に比べて減少する。この空気のとらえこみ現象はAir-trapping Index(%)=[(VC-FVC)/VC]×100で表され、健常者では5%以下となる。
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保険情報 |
適用あり |
オーター情報 |
入力可
肺気量分画+フローボリュームカーブ |
サンプルの種類 |
患者(肺) |
測定日情報 |
月曜日から金曜日8時30分から17時15分(病院営業日に準ずる) |
患者準備,採取・提出上の注意 |
胸腹部が締め付けられていない服装が望ましい。
(受入不可基準)
結核菌排菌、またはその疑いのある患者の検査は行わない。
他の感染症患者は原則最後に呼び出しを行う。ただし、病棟および検査室の状況によっては適宜判断しこの限りではない。(待合患者との接触を極力避けるため要相談)
呼吸機能検査施行前に胸部CT検査および胸部X線撮影検査において気胸が判明した場合は検査を行わない。
検査に協力頂けない患者の検査は行わない。
暴言・暴力など要員に危険がおよぶ場合は検査を行わない。
相対性禁忌:
循環器への負担 血圧の変動①1週間以内の急性心筋梗塞②低血圧、重症高血圧③重症不整脈④非代償性心不全
⑤急性肺性心⑥臨床的に不安定な肺塞栓症⑦咳嗽失神の既往
頭蓋内圧・眼圧上昇①脳動脈瘤②4週間以内の脳手術③継続する症状を伴う脳震盪④1週間以内の眼科手術
副鼻腔・中耳圧上昇①1週間以内の副鼻腔手術または感染②1週間以内の中耳手術または感染
胸腔内圧・腹圧上昇①気胸②4週間以内の胸部手術③4週間以内の腹部手術④妊娠後期
感染防御①結核を含む伝染性感染症の疑い②血痰、多量の分泌物、口腔内病変など |
検査上の注意 |
患者さんの努力がなければできない検査であるため、その必要性について十分説明しておく。 |
測定に及ぼす諸因子 |
患者要因:肥満、高齢、湾曲
患者協力:体調不良、難聴、意思疎通困難、認知症
検者間の差:経験、知識
機器不良:システム、漏れ
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