呼吸機能検査(肺機能c) 略 称 肺c
担当検査室 呼吸生理検査室(肺機能)( TEL:2236 ) 至急指定
時間外 なし
結果報告時間(普通) 40分~80分 結果報告時間(至急) 40分~80分
検査目的 ①機能異常の有無の判定
②機能異常の部位の診断
③異常の定量的評価や時間的変化
これらの評価により、疾患の鑑別診断・重症度判定・経過観察や治療効果の判定を行う。

肺機能c:肺機能b(肺活量、フローボリューム曲線、機能的残気量)+肺拡散能力
臨床的意義 換気機能障害分類が可能。
・拘束性障害(%VC<80%)
・閉塞性障害(一秒率<70%)
・混合性障害(%VC<80%,一秒率<70%)

機能的残気量
肺,胸郭の弾性収縮力が大きい疾患で減少(肺線維症,胸郭変形,胸膜肥厚)。
肺,胸郭の弾性収縮力が小さい疾患で増加(肺気腫)。

肺拡散能力
低値を示す疾患
・肺組織量の低下:肺切除
・肺胞壁破壊:気腫病変
・肺胞虚脱:間質病変
・肺微小血管床の低下:気腫病変・間質病変・血管炎・原発性肺高血圧症
・心拍出量の低下:心不全
・貧血
異常値所見 ・肺機能aのスパイロメトリー(肺活量、フローボリューム曲線)を参照
・機能的残気量を参照
・肺拡散能力を参照
保険情報 適用あり
オーター情報 入力可 肺機能b(肺気量分画+フローボリュームカーブ+機能的残気量)+肺拡散能力
サンプルの種類 患者(肺)
測定日情報 月曜日から金曜日8時30分から17時15分(病院営業日に準ずる)
患者準備,採取・提出上の注意 胸腹部が締め付けられていない服装が望ましい。
(受入不可基準)
結核菌排菌、またはその疑いのある患者の検査は行わない。
他の感染症患者は原則最後に呼び出しを行う。ただし、病棟および検査室の状況によっては適宜判断しこの限りではない。(待合患者との接触を極力避けるため要相談)
呼吸機能検査施行前に胸部CT検査および胸部X線撮影検査において気胸が判明した場合は検査を行わない。
検査に協力頂けない患者の検査は行わない。
暴言・暴力など要員に危険がおよぶ場合は検査を行わない。
相対性禁忌:
循環器への負担 血圧の変動①1週間以内の急性心筋梗塞②低血圧、重症高血圧③重症不整脈④非代償性心不全
                  ⑤急性肺性心⑥臨床的に不安定な肺塞栓症⑦咳嗽失神の既往
頭蓋内圧・眼圧上昇①脳動脈瘤②4週間以内の脳手術③継続する症状を伴う脳震盪④1週間以内の眼科手術
副鼻腔・中耳圧上昇①1週間以内の副鼻腔手術または感染②1週間以内の中耳手術または感染
胸腔内圧・腹圧上昇①気胸②4週間以内の胸部手術③4週間以内の腹部手術④妊娠後期
感染防御①結核を含む伝染性感染症の疑い②血痰、多量の分泌物、口腔内病変など
検査上の注意 患者さんの努力がなければできない検査であるため、その必要性について十分説明しておく。
測定に及ぼす諸因子 患者要因:肥満、高齢、湾曲
患者協力:体調不良、難聴、意思疎通困難、認知症
検者間の差:経験、知識
機器不良:システム、漏れ
喫煙、血液ヘモグロビン