脳波検査 略 称 脳波 EEG
担当検査室 神経生理検査室( TEL:2669 ) 至急指定
時間外 なし
結果報告時間(普通) 約60分 結果報告時間(至急) 約60分
検査目的 てんかん、代謝性疾患、変性疾患、睡眠障害、脳器質的疾患、神経系の感染症、精神疾患、意識障害、などの
脳の機能状態をとらえる検査として用いている。
臨床的意義 特異度・意義が高い脳波所見の臨床的相関
1.てんかん性放電
  各所見に応じたてんかん発作型、あるいはてんかん症候群を示唆する。
2.連続性不規則徐波、局所性
  当該領域における器質的な障害を示唆する。
3.連続性不規則徐波、びまん性(デルタ昏睡、シータ昏睡、アルファ昏睡、ベータ昏睡、紡錘波昏睡)
  臨床的に急性期の混迷あるいは昏睡状態でこの所見を得た場合は、急性の高度の脳機能障害を示唆する。
  アルファ昏睡は無酸素性脳症や橋病変、ベータ昏睡は薬物中毒と関連あり、紡錘波昏睡は比較的予後良好とみなされる。
4.速波の局所性の振幅低下
  該当部位の皮質の器質的障害を示唆する。
5.三相波(triphasic wave)
  中等度の代謝性脳症で出現、特に肝不全での出現率が高い。10歳以下では出現せず。
6.周期性同期性放電(periodic synchronous discharges)
  Creutzfeld-Jacob disease(CJD)や亜急性硬化性全脳炎(SSPE)において、短周期および長周期放電として認めることが多いが、
  稀にBinswanger病でも出現する。
7.PLEDs
  急性の白質および白質の破壊性病変、あるいは部分てんかん重積状態を反映する。
8.burst suppression
  高度の急性無酸素脳症あるいは中毒性脳症を反映して、通常は予後不良のことが多い。
9.全般性の振幅低下(background suppression)
  臨床的に昏睡状態の患者においては、高度のびまん性脳障害を反映して、通常は予後不良のことが多い。
10.大脳電気的無活動(electrocerebral inactivity:ECI)
  臨床的に脳死の状態に対応する。
異常値所見 ・痙攣重積を疑う異常波形を認めた場合
・脳炎を疑う異常波形を認めた場合
保険情報 適用あり
オーター情報 入力可
サンプルの種類 患者(脳)
測定日情報 検査室の業務時間は月曜日から金曜日8時30分から17時15分(病院営業日に準ずる)
患者準備,採取・提出上の注意 ・睡眠負荷が必要な場合、睡眠不足(遅寝、早起き)の状態での検査が望ましい。
・小児脳波検査で薬睡眠の指示がある場合、検査予約時に『薬を使用して検査を受けられる方へ』の説明書を添えて、小児科医師または看護師が説明する。
・当日至急検査依頼の場合、検査開始時間は電話連絡にて対応。
検査上の注意 ・検査前に排泄を済ませておく。
・頭皮に電極を装着する際、クリームを使用するため頭髪が汚れます。
検査受け入れ不可基準
・患者自身で着脱不可能なかつらを装着されている方。
・脳深部刺激療法(DBS)装置を使用されている方。
検査受付時刻が16時15分以降になる場合
・17時15分以降は患者急変時対応が困難になるため、16時15分以降の受付に関しては検査中の医師の随伴を条件に検査依頼を受ける。
測定に及ぼす諸因子 心電図、脈波、筋電図、眼球運動、体動、呼吸、発汗、入れ歯など
その他情報 脳波検査には以下の検査オーダがあります
・脳波(無負荷)
・脳波負荷(音・光・過呼吸)
・脳波負荷(音・光・過呼吸)+睡眠
・脳波 T1/T2(無負荷)
・脳波 T1/T2(音・光・過呼吸)
・脳波 T1/T2(音・光・過呼吸)+睡眠
・脳波 (無負荷)+睡眠
・脳波 T1/T2(無負荷)+睡眠
・小児脳波負荷+自然睡眠
・小児脳波負荷+薬睡眠
・小児脳波無負荷+自然睡眠
・小児脳波無負荷+薬睡眠
・小児脳波負荷+睡眠なし
・小児脳波無負荷+睡眠なし
・往:脳波(無負荷)
・往:脳波負荷(音・光・過呼吸)
・往:脳波負荷(音・光・過呼吸)+睡眠  
・往:脳波(無負荷)+睡眠 
・往:脳波(長期脳波ビデオ同時記録)