神経伝導検査(NCS) , F波 |
略 称 |
NCS, F波 |
担当検査室 |
神経生理検査室( TEL:2669 ) |
至急指定 |
可 |
時間外 |
なし |
結果報告時間(普通) |
30~120分 |
結果報告時間(至急) |
30~120分 |
検査目的 |
神経伝導検査(nerve conduction study;NCS)は神経筋疾患の診断、末梢神経疾患の予後判定・経過観察、重症度の評価
また、臨床症状に現れていない潜在性病変が示されることもある。
F波検査は末梢神経近位部の伝導性、脊髄前角細胞の興奮性、運動単位数の評価・解釈をすることができる。 |
臨床的意義 |
NCS
・神経伝導検査に基づく末梢神経疾患の鑑別
末梢神経障害の性質
軸索変性 脱髄
多発単神経障害 急性~亜急性発症 慢性発症
血管炎性ニューロパチー 慢性炎症性脱髄性ニューロパチー
多発神経障害 急性発症 急性発症
軸索型ギラン・バレー症候群 脱髄型ギラン・バレー症候群
慢性発症 慢性発症
後退変性性ニューロパチー Charcot-Marie-Tooth病1型, 3型
(糖尿病性, ビンクリスチンなどの一部の薬剤性 慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー
ビタミン欠乏, アミロイドーシスなど) Crow-Fukase症候群
(血管炎性ニューロパチー)
※ 慢性経過の血管炎性ニューロパチーでは多発神経障害または左右差のある多発神経障害のパターンを呈することがある。
・運動または感覚神経伝導検査に基づく鑑別
運動神経障害のみ 軸索型ギラン・バレー症候群の大部分
末梢神経疾患以外の疾患(前角疾患, 神経筋接合部疾患, 筋疾患など)
感覚神経障害のみ 後根神経節障害(膠原病合併, 傍腫瘍症候群, 白金製剤特発症など)
運動・感覚神経障害 その他の多くのニューロパチー
F波
末梢神経、殊に髄鞘に広範な障害をきたす疾患、具体的にはGuillain-Barre症候群(GBS)、慢性炎症性脱髄性多発神経炎(CIDP)などの
炎症性脱髄疾患、Charcot-Marie-Tooth病などの遺伝性脱髄疾患、糖尿病性ニューロパチーなどのポロニューロパチーで高率に潜時の
遅延、F波伝導速度の低下、出現頻度の低下をきたす。 |
保険情報 |
適用あり |
オーター情報 |
入力可 |
サンプルの種類 |
患者(四肢、頭部、体幹) |
測定日情報 |
検査室の業務時間は月曜日から金曜日8時30分から17時15分(病院営業日に準ずる) |
患者準備,採取・提出上の注意 |
・複数項目を同一日に検査すると長時間になる可能性があります。
・当日至急検査依頼の場合は検査開始時刻を含め電話連絡にて対応。 |
検査上の注意 |
・検査実施時は肘、膝の出やすい服装
・多少の痛みを伴う
検査受け入れ不可基準
・脳深部刺激療法(DBS)装置を使用されている方。
・植え込み型ペースメーカーまたは除細動器,埋込み型医療機器などを留置されている方。
検査受付時刻が16時15分以降になる場合
・17時15分以降は患者急変時対応が困難になるため、16時15分以降の受付に関しては指示医もしくは指示医に指定された代理の医師と必ず連絡がとれる状況であることを条件に検査依頼を受ける。 |
測定に及ぼす諸因子 |
筋電図、体動、皮膚温の低下など |
その他情報 |
神経伝導検査(NCS) , F波には以下の検査オーダがあります。
・NCS+F(右)正中・脛骨・腓腹(F:正中・脛骨)
・NCS+F(左)正中・脛骨・腓腹(F:正中・脛骨)
・NCS+F(右)正中・尺骨・脛骨・腓骨・腓腹(F:正・脛)
・NCS+F(左)正中・尺骨・脛骨・腓骨・腓腹(F:正・脛)
・NCS(右)正中・脛骨・腓腹(糖内科セット)
・NCS(左)正中・脛骨・腓腹(糖内科セット)
・NCS(右)正中・尺骨・脛骨・腓骨・腓腹
・NCS(左)正中・尺骨・脛骨・腓骨・腓腹
・NCS+F(両)正中・尺骨(F:正中)
・NCS+F(両)脛骨・腓骨・腓腹(F:脛骨)
・NCS(両) 正中・尺骨
・NCS(両) 脛骨・腓骨・腓腹
・NCS
・NCS+F波
・F波
・NCS(両) 正中
・NCS(両) 尺骨
・NCS+F(両)正中・脛骨・腓腹(F:正中・脛骨)
・NCS(両)正中・脛骨・腓腹
・NCS+F(右)正中・尺骨(F:正中)
・NCS+F(左)正中・尺骨(F:正中)
・NCS+F(右)脛骨・腓骨・腓腹(F:脛骨)
・NCS+F(左)脛骨・腓骨・腓腹(F:脛骨)
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