ノロウイルス抗原 |
略 称 |
|
担当検査室 |
ウイルス( TEL:2496 ) |
至急指定 |
不可 |
時間外 |
なし |
結果報告時間(普通) |
30分 |
結果報告時間(至急) |
- |
検査目的 |
糞便中のノロウイルス抗原の検出(ノロウイルス感染の診断補助) |
臨床的意義 |
ノロウイルスは、感染性胃腸炎の主要な原因ウイルス(遺伝子型の分類は主としてGⅠとGⅡ)である。感染力が強いため、感染者の排泄物や嘔吐物からの接触感染や飛まつ感染により二次感染が起こるので、速やかに診断し、感染拡大を防止する必要がある。 |
保険情報 |
ウイルス感染症が疑われる以下の患者の場合に算定されます。
3歳未満,65歳以上の患者。
悪性腫瘍の診断が確定している患者。
臓器移植後の患者。
抗悪性腫瘍剤,免疫抑制剤,又は免疫抑制効果のある薬剤投与中の患者
上記以外の希望患者の場合,自費負担となります。 |
オーター情報 |
ノロウイルス抗原(患者用)
ノロウイルス抗原(職員用)⇒院内感染対策専用 |
採取容器名 |
糞便容器(白色) |
サンプルの種類 |
糞便 |
測定日情報 |
ルーチン時間帯のみ(時間外は翌ルーチン稼働日) |
患者準備,採取・提出上の注意 |
採取前に採取方法を十分説明する。
糞便以外の検体(嘔吐物、食品等)は使用できない。
基剤としてマクロゴール(ポリエチレングリコール)を含む坐剤を使用している患者の検体は、偽陽性反応を生じる恐れがあるため検体に適しません。
ノロウイルスは感染力が非常に強いので、採取容器は必ずナイロン袋に入れて提出願います。
検体量
1) 固形便の場合:付属の綿棒で検体の表面を幅広くこすり、綿球部分が検体で覆われる程度(50~100mg)
2) 水様便の場合:付属の綿棒で検体をよく混ぜ、綿球に十分しみ込む程度(75~150μL) |
測定に及ぼす諸因子 |
<干渉物質>
下記物質及び血液は下記濃度において、本品における判定への影響は認められなかった。
ヘモグロビン0.5g/dL、イントラリピッド輸液10%(脂肪含有便想定、脂肪分終濃度1%)、グリセリン浣腸(グリセリン終濃度として5%)、ポリカルボフィルカルシウム(ゲル化整腸剤1%)、血液2%
<交差反応>
以下のウイルス(1.0×105TCID50注1)/mL)及び細菌との交差反応は認められなかった。
1) ウイルス
ロタウイルス:Rotavirus A
アデノウイルス:Adenovirus 1, Adenovirus 40, Adenovirus 41
注1)TCID50:50% tissue culture infectious dose
2) 細菌
Bacillus cereus(1.0×103CFU)、
Campylobacter coli(1.0×105CFU/mL)、
Campylobacter jejuni(1.0×103CFU/mL)、
Citrobacter freundii(1.0×103CFU/mL)、
Clostridium perfringens(1.0×105CFU/mL)、
Enterococcus faecalis(1.0×108CFU/mL)、
Escherichia coli O6(1.0×103CFU/mL)、
Escherichia coli O78(1.0×105CFU/mL)、
Escherichia coli O114(1.0×103CFU/mL)、
Listeria monocytogenes(1.0×103CFU/mL)、
Proteus mirabilis(1.0×103CFU/mL)、
Pseudomonas aeruginosa(1.0×107CFU/mL)、
Salmonella Enteritidis(1.0×103CFU/mL)、
Salmonella Typhimurium(1.0×103CFU/mL)、
Shigella flexneri(1.0×103CFU/mL)、
Shigella sonnei(1.0×103CFU/mL)、
Vibrio cholerae(1.0×103CFU/mL)、
Vibrio parahaemolyticus(1.0×103CFU/mL) |
その他情報 |
院内職員が感染性胃腸炎に罹患した場合,診察医に診断書の作成を依頼し,感染症発生報告および感染公休届と診断書を提出すると感染公休扱いとなる。
詳細は感染対策マニュアルを参照。 |