新型コロナPCR★至急測定★ |
略 称 |
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担当検査室 |
ウイルス( TEL:2496 ) |
至急指定 |
可 |
時間外 |
あり |
結果報告時間(普通) |
- |
結果報告時間(至急) |
約60分 |
検査目的 |
鼻咽頭拭い液からRT-PCR法によりSARS-CoV-2を検出する。 |
臨床的意義 |
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の原因ウイルスである重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)は、コロナウイルス科ベータコロナウイルス属に分類され、約30,000塩基からなる1本鎖・プラス鎖RNA ゲノムをもつエンベロープウイルスである。
COVID-19 は、 2019年12月に中国・湖北省武漢市で初めて確認され、急速に全世界に感染拡大した。2020年末から、感染・伝播性、毒力(virulence:病原体が引き起こす感染症の重症度の強さ)および抗原性などに影響を与える可能性がある遺伝子変異を有するSARS-CoV-2 変異株が出現し、B.1.1.7 系統(アルファ)、B.1.617.2 系統(デルタ)、 B.1.1.529 系統(オミクロン)が置き換わりながら流行を形成してきた。2021年末のオミクロン発生以降は、多くのオミクロンの亜系統が派生し、異なる系統間での組換え体も数多く報告されている。オミクロンとその亜系統は、オミクロン以前の系統と比較して感染・伝播性が非常に高いが、毒力は低下し、重症化する症例の割合は低下した。オミクロンの亜系統の中では毒力は大きく変化していないと考えられているが、感染免疫・ワクチン・中和抗体薬へ抵抗性(免疫逃避能)を示す亜系統が継続的に発生している。今後も新たな変異を獲得した亜系統が出現してくることが予想され、継続的な監視が行われている。 |
保険情報 |
適用あり |
オーター情報 |
入力可 |
採取容器名 |
専用綿棒(インフルエンザ) |
サンプルの種類 |
鼻咽頭拭い液または鼻腔拭い液 |
測定日情報 |
随時測定 |
患者準備,採取・提出上の注意 |
①鼻咽頭ぬぐい液の場合
・滅菌専用綿棒を鼻腔孔から耳孔を結ぶ線にほぼ平行に鼻腔孔に沿ってゆっくり挿入し、抵抗を感じたところでとめ(成人10cm程度、小児5cm前後が目安)10秒程度そのままの位置で鼻汁を浸透させ、ゆっくり回転させながら引き抜きぬぐい液を採取する。
・鼻咽頭を拭った滅菌綿棒1本分を提出すること。
**SARS-CoV-2 は上気道から感染するため、感染初期には鼻咽頭ぬぐい液は最も標準的で信頼性の高い検体と考えてよい。**
②鼻腔ぬぐい液の場合
・鼻孔から2cm程度スワブを挿入し、挿入後スワブを5回程度回転させ、十分湿らせる。
・鼻腔を拭った滅菌綿棒1本分を提出すること。
・採取した綿棒に手書きで’’鼻腔’’と記入してください。
**検出感度は鼻咽頭ぬぐい液と比較するとやや低いとの報告があり、引き続き検討が必要であるものの、実用性と医療者の感染予防の面から有用な検体である。
ただし、無症状者には推奨されない。** |
測定に及ぼす諸因子 |
交差反応
以下の微生物との交差反応は認められなかった。
<Xpert Xpress SARS-CoV-2 分析特異性微生物>
-同一遺伝子ファミリーの微生物-
Human coronavirus 229E、SARS-coronavirus、Human coronavirus OC43、MERS-coronavirus、
Human coronavirus HKU1、Bat coronavirus、Human coronavirus NL63
-重要度の高い微生物-
Adenovirus (e.g. C1 Ad. 71)、Mycoplasma pneumoniae 、Human Metapneumovirus(hMPV)、Pneumocystis jirovecii (PJP)
Parainfluenza virus 1-4 、Parechovirus 、Influenza A 、Candida albicans 、Influenza B 、Corynebacterium diphtheriae
Influenza C 、Legionella non-pneumophila 、Enterovirus (e.g. EV68)、Bacillus anthrasis (Anthrax)、
Respiratory syncytial virus、Moraxella catarrhalis 、Rhinovirus 、Neisseria elongate and meningitidis 、Chlamydia pneumoniae 、Pseudomonas aeruginosa 、Haemophilus influenzae 、Staphylococcus epidermidis 、
Legionella pneumophila 、Staphylococcus salivarius 、Mycobacterium tuberculosis 、Leptospira 、Streptococcus pneumoniae 、Chlamydia psittaci 、Streptococcus pyogenes 、Coxiella burnetii (Q-Fever)、Bordetella pertussis 、Staphylococcus aureus
<実検体を用いた排他性分析試験結果>
以下の微生物に対し00%の分析排他性を示した
Mycobacterium tuberculosis(H37Rv)、Mycobacterium tuberculosis(BCG)、Human coronavirus NL63(NR44105)、Middle East Respiratory Syndrome coronavirus, EMC2012,4.3(NR-45843)、Canine coronavirus, UCD1(NR-868)
Human coronavirus NL63(NR-470)、SARS-CoV(NR-9547) |