新型コロナPCR(普通) |
略 称 |
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担当検査室 |
ウイルス( TEL:2496 ) |
至急指定 |
不可 |
時間外 |
なし |
結果報告時間(普通) |
210分 |
結果報告時間(至急) |
- |
検査目的 |
生体試料中の SARS-CoV-2 RNA、鼻咽頭ぬぐい液又は鼻腔ぬぐい液中の A 型及び B 型インフルエンザウイルス RNA の検出(SARS-CoV-2 感染又はインフルエンザウイルス 感染の診断補助) |
臨床的意義 |
これまでにヒトに感染するコロナウイルスは4種類発見されており、感冒の原因の10~15%を占める病原体として知られていた。SARS-CoV-2は、SARSやMARSの病原体と同じ動物由来βコロナウイルスに分類され、2019年12月より中国武漢市で発生した集団肺炎の原因ウイルスである。本ウイルスによる感染症はCOVID-19と呼ばれ、ヒト-ヒト感染により世界中に流行が広がっている。初期症状は、インフルエンザや感冒に似ており、各種検査によりこれらとCOVID-19を区別することが重要である。 |
保険情報 |
適用あり |
オーター情報 |
入力可 |
採取容器名 |
専用綿棒(インフルエンザ) |
サンプルの種類 |
鼻咽頭ぬぐい液、鼻腔ぬぐい液 |
測定日情報 |
**院内感染クラスター発生時のみ、オーダーしてください。**
**通常診療では、オーダーしないでください。**
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患者準備,採取・提出上の注意 |
①鼻咽頭ぬぐい液の場合
・滅菌専用綿棒を鼻腔孔から耳孔を結ぶ線にほぼ平行に鼻腔孔に沿ってゆっくり挿入し、抵抗を感じたところでとめ(成人10cm程度、小児5cm前後が目安)10秒程度そのままの位置で鼻汁を浸透させ、ゆっくり回転させながら引き抜きぬぐい液を採取する。
・鼻咽頭を拭った滅菌綿棒1本分を提出すること。
**SARS-CoV-2 は上気道から感染するため、感染初期には鼻咽頭ぬぐい液は最も標準的で信頼性の高い検体と考えてよい。**
②鼻腔ぬぐい液の場合
・鼻孔から2cm程度スワブを挿入し、挿入後スワブを5回程度回転させ、十分湿らせる。
・鼻腔を拭った滅菌綿棒1本分を提出すること。
・採取した綿棒に手書きで’’鼻腔’’と記入してください。
**検出感度は鼻咽頭ぬぐい液と比較するとやや低いとの報告があり、引き続き検討が必要であるものの、実用性と医療者の感染予防の面から有用な検体である。
ただし、無症状者には推奨されない。** |
測定に及ぼす諸因子 |
① 干渉物質(妨害物質・妨害薬剤)
ムチン、全血及び薬剤を用いて測定結果への影響を検討した。A 型インフルエン ザ ウ イ ル ス ( A/Kansas/14/2017 (H3N2) )、B 型 イ ン フ ル エ ン ザ ウ イ ル ス (B/Phuket/3073/2013(山形系統))及び SARS-CoV-2(USA-WA1/2020、加熱不活性培養)はそれぞれ約 3×LoD(0.42、0.10 及び 0.36TCID50/mL)での存在下及び非存在下にて検討した結果、いずれも影響は認められなかった。
②交差反応
・41種類のウイルス、細菌及び真菌(気道に一般的に認められるものを含む)を用いて交差反応性の可能性を検討した。A 型インフルエンザウイルス (A/Kansas/14/2017 (H3N2)) 、 B 型 イ ン フ ル エ ン ザ ウ イ ル ス (B/Phuket/3073/2013 (山形系統))及び SARS-CoV-2 (USA-WA1/2020、加熱 不活性培養)はそれぞれ約 3×LoD(0.42、0.10 及び 0.36TCID50/mL)での存在 下及び非存在下にて検討した結果、いずれも意図しない交差反応は認められなかった。
・2) NCBIデータベースからダウンロードした Influenza C、Leptospira interrogans、Chlamydia psittaci、Bacillus anthracis 及び Coxiella burnetii の遺伝子配列に対し、本品のプライマーをそれぞれマッピングする in silico 解析により交差反応の可能性を検討した。いずれか 2 つのプライマーが、短い距離を隔て相対する鎖上の塩基配列にマッピングされた場合を増幅の可能性があるとしたが、 このin silico 解析においては意図しない交差反応の可能性は認められなかった。 |
検体保存情報 |
1次サンプルは冷蔵保存(4℃以下)で48時間保存可能。 |