新型コロナ/インフルエンザ抗原定性 略 称
担当検査室 ウイルス( TEL:2496 ) 至急指定 不可
時間外 あり
結果報告時間(普通) 30分 結果報告時間(至急) -
検査目的 鼻咽頭ぬぐい液、鼻腔ぬぐい液中のSARS-CoV-2抗原、A型インフルエンザウイルス抗原及びB型インフルエンザウイルス抗原の検出(SARS-CoV-2感染又はインフルエンザウイルス感染の診断の補助)
臨床的意義 これまでにヒトに感染するコロナウイルスは4種類発見されており、感冒の原因の10~15%を占める病原体として知られていた。SARS-CoV-2は、SARSやMARSの病原体と同じ動物由来βコロナウイルスに分類され、2019年12月より中国武漢市で発生した集団肺炎の原因ウイルスである。本ウイルスによる感染症はCOVID-19と呼ばれ、ヒト-ヒト感染により世界中に流行が広がっている。初期症状は、インフルエンザや感冒に似ており、これらとCOVID-19を区別することが重要である。
インフルエンザはA型およびB型インフルエンザウイルスの感染による急性感染症で、わが国では毎冬国民の少なくとも5~10%、小児の30%以上が罹患するといわれる罹患率の高い疾患である。高齢者のインフルエンザによる肺炎は冬季の超過死亡の原因であるが、呼吸器系に限らず様々な合併症を引き起こし、小児では冬季の入院の主たる原因疾患であるばかりでなく、わが国では重症の脳症の発生が問題になっている。インフルエンザのリスクは臨床の様々な場面で配慮されねばならないが、従来のインフルエンザの診断はインフルエンザ様症状と周囲の流行や接触歴を合わせて臨床判断にのみ頼る状況であった。しかし、インフルエンザ抗原検出迅速診断キットによって一般臨床の場でリアルタイムのインフルエンザ検査診断が可能となった。現在はA型とB型を鑑別でき、冬季の基本的な検査のひとつとなっている。
保険情報 適用あり
オーター情報 入力可
採取容器名 専用綿棒(インフルエンザ)
サンプルの種類 鼻咽頭ぬぐい液、鼻腔ぬぐい液
測定日情報 <ルーチン時間帯>
・細菌ウイルス検査室で実施
<時間外帯>
・救命救急センター:担当医が検査実施
・病棟:時間外検査室(内線2262)で実施
患者準備,採取・提出上の注意 ・採取後直ちに提出・検査材料として鼻汁を用いる。
・検体量:鼻腔を拭った滅菌綿棒1本分
<ルーチン時間帯>
 細菌ウイルス検査室(内線2424)に採取容器を取りに来てください。
<時間外帯>
 時間外検査室(内線2262)に採取容器を取りに来てください。
<救命救急センター>
 担当医が検査を実施する。オーダーラベルを貼り、結果を記入した救命救急センター迅速検査伝票を救命救急センター事務へ渡してください。
・救命救急センターからの検査キットの持ち出しは禁止です!
測定に及ぼす諸因子 【クイック チェイサー SARS-CoV-2/Flu A、B】
下記物質及び血液は下記濃度において、本品における判定への影響は認められなかった。
アセチルサリチル酸(5mg/mL)、イブプロフェン(5mg/mL)、ジフェンヒドラミン塩酸塩(5mg/mL) オキシメタゾリン塩酸塩(5mg/mL)、デキストロメトルファン臭化水素酸塩(5mg/mL)、フェニレフリン塩酸塩(5mg/mL)、市販かぜ薬 ( アセトアミノフェン濃度 5mg/mL)、市販点鼻薬① クロモグリク酸ナトリウム、クロルフェニラミンマレイン酸塩、ナファゾリン塩酸塩含有(10%)、市販点鼻薬② ケトチフェンフマル酸塩含有(10%)、吸入剤① サルブタモール硫酸塩含有(10%)、吸入剤② ブロムヘキシン塩酸塩含有(10%)、口腔内消炎剤 アズレンスルホン酸ナトリウム含有(10%)、血液(1%)
なお、1%以上の血液が混入した試料では判定に影響を及ぼす事があるので、再度、検体を採取し直す。
【クイックナビ-Flu+COVID19 Ag】
1)出血を想定したヘモグロビン添加試験では、試料中濃度;約0.20g/dLまで影響はなかったが、それを上回る濃度ではメンブレンの着色により、判定が困難となった。全血添加試験では、試料中濃度;0.5vol%まで影響はなかった。なお、少ない血液量であっても血液や血球成分等の影響により、正常な反応ではない非特異的反応等が生じることがあるので、検体採取の際にはできるだけ血液を付着させない。
注)ヘモグロビン試料中濃度;約0.20g/dLは、本品指定の滅菌綿棒では、綿球表面積の1/10程度に血液が付着した量に相当する。
2)下記のいずれの物質についても、( )内の試料中濃度まで影響は認められなかった。
うがい薬(ポビドンヨード含有; 4.7mg/mL)、トローチ(グリチルリチン酸二カリウム他含有;7.0w/v%)、ジフェンヒドラミン塩酸塩(2.0mg/mL)、デキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物(5.0mg/mL)、イブプロフェン(5.0mg/mL)、オセルタミビル(5.0mg/mL)
検体保存情報 保存不可。
検体は採取後、できる限り早く操作方法に従い試料調整を行うこと。

検査法(最新) イムノクロマト法(クイック チェイサーSARS-CoV-2/Flu A、B または クイックナビ-Flu+COVID19 Ag) 2022/08/19 ~ 現 在
臨床参考値(最新) ・(+)…陽性
・(-)…陰性