
倉敷中央病院副院長
橋本 徹 先生
・日本内科学会総合内科専門医、指導医
・日本呼吸器内視鏡学会気管支鏡
専門医、指導医
・日本呼吸器学会専門医、指導医
・日本感染症学会専門医、指導医
・インフェクションコントロールドクター
・日本臨床検査医学会臨床検査管理医
・日本結核・非結核性抗酸菌症学会
結核・抗酸菌症指導医
出身地:石川県
好きな食べ物:刺身・寿司
趣味:音楽鑑賞・読書

地域の全体でのスキルアップを目指す
橋本先生は臨床検査センター長も兼務されていますね。
最近は当院の臨床検査技師さんから
他院の臨床検査技師さんに研修を行うなど、
地域の全体でのスキルアップを目指した
取り組みについてお伺いできますか。
橋本副院長:
検査技師さんの研修はどの病院に聞いても需要が高いですね。
心エコーとかの需要がすごいですよね。
橋本副院長:
はい。倉中の技師さんの技術ってすごく高いです。
また、症例がたくさんあるので、一人前になるのも早いです。
外から見たらすごくレベルが高いでしょうね。
やっぱり手を動かしてやらないとうまくならない。
だから指導することにも長けていて、人材交流すると喜ばれます。
これからも今後のニーズに合わせて活発に行っていくと思いますよ。
医師もしなければいけません。
医師のスキルアップという意味ですか?
橋本副院長:
それもありますが、同じ所にずっといたら、いろいろなやり方を学べません。
ここに赴任する前の大学院生のときに、
アルバイトでいろんなところに行きました。
医師が一人しかいない診療所に行き、往診に行くのですが、
こんな風に診療しているのかと発見がありました。
小さい病院だからできることもあるし、やはり密着しています。
それから、患者さんの家族と話をする等いろいろな経験ができます。
そうですよね、先生も行き来することで、
ここはこの治療が強い病院なんだなとわかり
紹介にもつながりますからね。
橋本副院長:
そうです。
単に医学の勉強だけですべてが終わるわけではないということですね。
医師人生を変える一言
橋本副院長:
医者になって衝撃を受けたことがあるのですが。
先輩から言われたのは、
今でいうところのノンテクニカルスキルが仕事の半分だと言われました。
半分ですか!?
橋本副院長:
はい。僕はその時5%ぐらいかと思ってたんです。
先輩は時代の先を行っている方だったんですね。
橋本副院長:
そうでしょ。
医者は専門性をとにかく磨いて専門性の高い医者になろうという時代の中で
仕事の半分はノンテクニカルスキルって言われたんです。
その時はあまり意味が分かっていませんでしたが。
すごいですね。
先程の医療安全の活動でもノンテクニカルスキルは重要ですよね。
橋本副院長:
そうです!言った方は忘れてると思いますけど・・・
その時のことはよく覚えています。
その時は衝撃的でした。今どきの学生はそういうことも学びますが、
昔は安全なんて言葉は当然だからと言って聞かなかったですからね。
教える側も必要だと思っていませんでした。
それを僕自身がやるようになって、向いていると思うんですが、
その最初のきっかけとなる出来事でしたね。
人生を変える一言だったというわけですね。
橋本副院長:
はい。
今お伺いして納得がいきました。
実は、ずっと不思議だったことがあって、
先生はどうやって院外に目を向けるということを
身につけられたのかと思いまして。

橋本副院長:
はは。身についたかわかりませんがね。
細かいことは、得意ではないんです。
僕は目が良くなかったので、どこの診療科の医者になろうか
考えた時、眼科になろうかとも思いました。
でも、目の周りを100針縫うと聞いて、
絶対できないと思ってやめたんですよ。
すごい処置ですね。
どうして呼吸器内科を選ばれたんですか?
橋本副院長:
昔は呼吸器の病気=結核で、もっと言うと内科=結核でした。
結核は国民病だったんですが、結核患者が減ったことでその当時、
呼吸器内科医はいなくなりました。
しかし、先輩に聞いたら、いや、これから肺がんが増えるから
必要だと言われて。
物事を大まかに捉えるが得意なので。
それで視野が広いんですね。
呼吸器内科から感染症科に移行された理由は何ですか?
橋本副院長:
もともと、呼吸器内科にずっといましたが、
検査の部長が交代になった時に声がかかり、感染症科になりました。
研修医の頃は呼吸器内科にずっといるだろうと思っていたから、
何がどうなるかわかりませんね。
プライベートについて
ご趣味とかプライベートのことをお聞きしたいのですが。
橋本副院長:
家にいるのが苦にならないので、
音楽聞くとか、本を読むとかそういうことをしています。
本は持ってきたんですよ。おすすめの本です。
『成瀬は天下を取りに行く』宮島 未菜 著
2024年度の本屋大賞なんですよ。
ああ!すごく今話題になっている本ですね。
橋本副院長:
すぐ読めますよ。本屋の一番前に出ています。面白いですよ。
読んでみます!

おすすめの書籍:成瀬は天下を取りにいく 宮島 未菜 著
音楽は何をお聞きになるんですか?
橋本副院長:
クラシックですね。
音楽って今は配信サイトで何でも聞けますからね。
昔はCD買わないとちょっとした音楽でも聴けなかったのですが、
今はもうほとんど配信サイトにあります。
先生ご自身で演奏などはされないんですか。
橋本副院長:
昔はピアノを習っていました。
僕の子供もピアノ教室に小さいころ通っていたのですが。
その時に一緒に発表会に出ることになり、出たことがあります。
めちゃくちゃ緊張しました。仕事の何十倍もです。ははっ。
その時は先生も弾かれたんですか?
橋本副院長:
はい。子供と一緒に弾きました。
子供なんて全然緊張しないんですよ。
心臓に毛でも生えてるんじゃないかって思うぐらい。
でもそれ以来全然弾いてないですけどね。
子供が大きくなるとしなくなりました。
(ピアノが)家にありますが今は使っていません。

ご自宅のピアノと橋本副院長
先生、ダイエットされていると伺ったのですが。
橋本副院長:
そうですね、健康上の不安を抱えたので始めました。
新しい体重計を買って毎日測っているんですけど、
スマホにデータが飛ぶんですよ。
それ欲しいんですよ。
橋本副院長:
数千円でありますよ。
データが飛んでくるとグラフを作ってくれて、励みになります。
おすすめです。
運動量はほとんど変わっていないですけど、
おなかがすくとブラックコーヒーを飲むんです。
それを見ている人から、修行だなって言われました。
無糖のドリンクは結構売ってますよね。
それまで全然気にならなかったのですが、
自分が飲み始めたら目につくようになりました。
一時期より無糖が増えましたよね。
橋本副院長:
昔は冷たいものっていったら甘いものばかりでしたが、
今は甘くないものも増えましたね。
やっぱりみんな同じことを考えてるんだなあと思いました。
お好きな食べ物はありますか。
橋本副院長:
海産物ですね。刺身とか寿司とか大好きです。
地元は海が近かったのでスーパーに行ったらお肉コーナーより、
海産物コーナーが倍ぐらいあるんですが、
岡山に初めて来たときは魚の種類が違って目新しかったです。
それから岡山は雪が降らないからいいですよね。
北陸だと降るときはすごく降ります。
僕が大学1年の時は豪雪で有名な年で、大変でした。
みんな2階から出入りしました。
ちょうど石川から福井を通って京都の大学に帰る頃で
何とか普段の3倍ぐらいの時間をかけて帰ったんですが、
京都についたら雪がないんです。
一人だけ、厚手の靴を履いているのに、皆は普通の靴で普通に歩いていて、
こんなに違うのかと思いました。
ほんとに電車1時間分ぐらいの距離で全然違いましたね。

橋本副院長、お仕事のことからご趣味のことまで
幅広く教えていただきました。
おすすめの本を貸していただけたので、さっそく読みました。
貴重なお話をありがとうございました!
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