臨床医学研究所 所長ご挨拶

臨床医学研究所 所長

松下 睦

2018年度、公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構に臨床医学研究所(以下、研究所)を復興させました。
本研究所は、「高度先進医療」の実践のひとつとして、疾患の病因と発生機序の解明および診断法と治療法の開発、またはその支援を行うことを事業とし、倉敷中央病院と密接に連携をとりながら、臨床研究を推進しております。
近年、臨床研究を取り巻く環境は、適正な運営を求める臨床研究法の施行(2018年)や情報倫理に関する個人情報保護法の改正などの規制強化もあり、大きく変化しています。
本研究所は、このような厳しい環境下においても、事業を継続し推進するため、文部科学省および厚生労働省からの公的研究費を受ける要件に沿って、『臨床研究支援センター』のほか『臨床医学研究開発部』『運営企画部』を設置し、組織の整備強化を進めてまいりました。 
2022(令和4)年度には、経済産業省が推進する医療機器産業政策の一翼を担うAMED(Japan Agency for Medical Research and Development日本医療研究開発機構)の委託研究開発費を代表機関として獲得することができ、新たに『医療機器開発部』を設置しました。当部門では中四国経産局とともに現場ニーズに資する医療機器開発をサポートし、広く産業振興と医療福祉事業に利益を還元することを目的に活動を進化させております。
また、『臨床研究支援センター』では、研究データや患者データなどの要配慮個人情報を扱う組織として、2019年に情報セキュリティ対策の国際認証JISQ27001(ISO/IEC27001)の認証を受け、時代の変化に応じて情報セキュリティ体制を常に更新しております。 本研究所は、引き続き支援体制を充実させ、適切な臨床研究(治験)の支援業務を行うとともに、先端医療の高度化に追随しDXを推進しつつ、医療機器の開発支援体制やデータベース研究の支援活動にも積極的に取り組み、医療の更なる発展を支えてまいります。