夜間病棟体験 初期臨床研修医の声
夜間病棟体験 初期臨床研修医が感じたこと
2026年度採用者の気づき・学び
3-5 脳神経外科
わずかなきっかけで
状態が変化し得ることを実感した
今回の病棟体験では、脳神経外科の患者さんは一見安定しているように見えても、わずかなきっかけで状態が変化し得ることを実感した。特に、食後にふらついて転倒した場面から、日常的な動作の中にもリスクが潜んでいることを強く感じた。また、看護師が患者さん一人ひとりの状態や行動パターンを把握し、先回りして対応している様子が印象的であった。さらに、清潔ケアや移送といった一つひとつの業務が安全確保と直結しており、丁寧さと迅速さの両立が求められる現場であると理解した。
今回の経験から、教科書だけでは分からない臨床現場の緊張感と連続した判断の重要性を学ぶことができた。
9西 緩和ケア科
患者や家族と向き合い続ける姿勢に医療者としての本質を見た
緩和ケア病棟での実習を通して、患者さん一人ひとりの「その人らしさ」を支える医療の在り方について深く考えさせられた。特に印象的だったのは、症状の緩和だけでなく、患者さんの価値観や人生観に寄り添う関わりが重視されていた点である。終末期においては治療の選択だけでなく、どのように時間を過ごすかが重要であり、その意思決定を支えるために多職種が密に連携していた。
実習前は終末期医療に対して難しさや距離を感じていたが、実際には患者さんやご家族と向き合い続ける姿勢に医療者としての本質を見たように思う。今後は、疾患だけでなく患者さんの背景や思いにも目を向け、その人にとっての最善をともに考えられる医師になりたい。
3-4 HCU
看護師の視点から
医師に求められることが
何かを理解した
今回の病棟体験で、看護師の視点から医師に対してしてほしいことや、なってほしいことを教えていただきました。
「抗菌薬のバイアルと生理食塩水を出すときは、直接接続して混和できるタイプのものをオーダーして欲しい」や「薬の処方オーダーが遅れて時間外になると、一日分しか処方できず患者さんも医療者側も負担になる」というような実務によったものから、「医師は研修医の頃は皆優しいけれど、専攻医になってから厳しくなる人が多いからちゃんと優しくしてほしい」のような実情を語っていただいたときもありました。
このような普段の仕事では聞きにくいことを聞けただけでも、価値があったと思っています。
2-3 血液内科
看護師業務を理解することで多職種連携の意義を学んだ
今回の病棟体験を通して、看護の役割は単に医師の指示を実施することではなく、患者さんの生活に最も近い立場で継続的に関わり、その変化を捉えながら医療全体を支えている重要な専門職であることを改めて実感した。
特に印象的であったのは、客観的なデータのみで状態を判断するのではなく、日常の中で見られる微細な変化や、その人らしさとのずれにまで意識を向けていた点である。その視点は、患者さんを疾患だけでなく生活者として理解するうえで非常に大切であり、自分に不足している観点でもあると感じた。
今回の体験によって、多職種連携の意義を実感するとともに、今後自分もより広い視野で患者さんに向き合う必要があると学んだ。貴重な体験の機会をいただき、大変勉強になった。
4西 産科
多職種を
「患者を一緒に支える専門職」
として尊重しながら
関わることの大切さを学んだ
見学をして最も印象に残ったのは、夜勤帯の看護師業務が、単に指示を実施するだけではなく、患者さんの安全確保、状態変化の把握、療養生活の支援、他職種との情報共有まで含む非常に幅広いものであった点である。夜勤・交代制勤務は患者さんの生命と健康を守るために欠かせない一方で、強い緊張感を伴う業務でもあり、その中で看護師が責任感を持って対応している姿に大きな学びがあった。
研修医としては、こうした現場の負担や優先順位を理解したうえで、報告しやすい雰囲気づくりや、必要な情報を簡潔に共有できる関わり方を身につけたいと感じた。今回のような見学の機会を一度きりで終わらせず、日勤帯や退院支援、カンファレンスなども含めて継続的に多職種の業務を学べる機会があると、より実践的に連携のあり方を理解できると考える。
3-5 脳神経外科
医療者としての基本である
「患者を全人的にみる視点」の
大切さを再認識した
今回の実習を通して、病棟医療は医師だけで成り立つものではなく、看護師をはじめとする多職種の協力によって支えられていることを改めて強く感じた。看護師は患者さんと接する時間が長く、身体面だけでなく精神面や生活面の変化にもいち早く気づいており、その観察力と対応力の高さに非常に感銘を受けた。
研修医になりたての立場では、診断や治療に意識が向きがちであるが、患者さんの日常の小さな変化が病状悪化のサインであることも多く、看護師の情報が診療上極めて重要であると学んだ。また、忙しい業務の中でも患者さんに寄り添いながら丁寧にケアを行う姿勢から、医療者としての基本である「患者さんを全人的にみる視点」の大切さを再認識した。今後は、自分から積極的にコミュニケーションを取り、多職種と信頼関係を築ける研修医を目指したい。
