ご家族の方へ-いきいきライフ



●ご入居はいつごろですか?
息子が岡山で仕事をしているので、宮崎県の施設から転入しました。遠距離介護で苦労されている方がたくさんいらしたので、新しい地への適応力があるうちに引っ越そうと思いました。また、ロシアの童話で「人にはどれだけの土地がいるか」というお話があるのですが、「町中走って囲った土地を上げます」と言われた男の人が1日中走り、日の入りとともにゴールしたらそのまま亡くなってしまうのです。人間、なるほど、物はたくさんはいらない、寝る場所があればよいと感じたのが決心したきっかけです。長男夫婦が近くに住んでいて、ほぼ毎週来てくれます。

●ご入居されてのご感想をお聞きかせください。
こちらへの入居にあたっては、美容院と病院、これが気になりました。首が悪くてシャンプーボールがだめなのですが、入居後に近隣を回ってお気に入りを見つけました。病院については、宮崎のかかりつけの先生が「何か不都合があったら電話してくださいね」とおっしゃって紹介状を用意くださり、こちらで新しい病院にスムーズにかかることができました。
ケアハウスがとても気に入っているのは、24時間職員さんがいて安心安全、周りの方がとても親切にしてくださいます。同じフロアの方が、早く起きたら廊下の窓を開けてくださっています。私が起きて玄関の扉を開けると、爽やかな空気がスーッとはいってきて、とてもありがたいです。
食事の時には、両隣の方が献立についていろいろ教えてくださいます。献立表に「イトヨリ」と書かれていて、糸のように細い魚なのかなと思ったら、「イトヨリダイ」という魚だそうですね。「いとこ煮(かぼちゃの上に小豆をのせた煮物)」がなんだろうと考えていたら「追々(甥甥)煮るから“いとこ”煮」なんだそうです。左隣の方はそういったことを教えてくださいますし、右隣の方はとても健康に気を付けてらっしゃって、テレビの番組をいろいろ教えてくださいます。
倉敷の街も素敵ですよね。秋に美観地区に行くと、萩の花が咲いていました。春になるとウグイスが鳴き、ホトトギスが鳴き、カエルが鳴く…夏はいろんなセミが鳴いて、この頃は秋の虫の声も聴かれます。箒と塵取りを持った方がお掃除されていて、いつもきれい。買い物も病院も徒歩範囲にあって、とても気に入っています。県外から来た身として、実感しています。

●ご自分のペースで日々の生活が送れていますか?
1週間ごとに計画を立てています。見たいテレビ、聴きたいラジオ、その日にすること…今度は何をしようかな、とワクワクしながら計画を立てています。今度の土曜日10時には「題名のない音楽会」に辻井伸行さんが出演して「月光」を演奏されるので、今から楽しみにしています。
食事の時間が決まっているので、1日の生活の流れがうまくいきます。規則正しい生活が送れます。


●こちらに可愛い字のお手紙がありますね
これは熊本の孫から届いたはがきです。「岡山の生活は楽しいですか?」という一文を見て、これに応えるかたちで、楽しいことを増やそう!と思いました。まず、桃の種をアボカドのようにくるっと剥くこと。テレビで見て練習し、できるようになりました。それから、オンデマンドを見ること。磯田道史さんのおかげで歴史に興味をもちまして。あと、毎日少しずつ百人一首を勉強しています。息子は「お盆なのに百人一首?」と言いましたが(笑)。倉敷ではテレビもラジオもたくさん局がありますね、おかげでとても楽しい時間が過ごせています。


こちらは食事ノートです。毎月献立表をもらったら書き込んでいます。薬を飲むタイミングも書き込んでいて、薬を飲んだらマルを付け、美味しかったメニューにもマルを付け、気に入った献立のところには「100点」を付けています。教員時代、子どもの前で好き嫌いはできませんから、こちらでもすべていただいております。私は一人っ子でしたから、一人で遊んだり、楽しみを見つけるのに慣れているのかもしれませんね。健康管理も意識して、血圧を朝夕記録しています。
また、日記ほどではありませんが、1日の出来事や外出先、歩数を記録しています。日常での発見や心に響いた言葉も書き込んでいます。これを見ると、部屋に籠りきりではない、と息子たちが安心してくれるんですよ。

●入居を検討されている方へのオススメポイントをご紹介ください
食事の時間が決まっていて規則正しい生活が送れること、バランスの取れた食事が食べられること、1日最低3回は人との交流の機会があること。そして、お部屋にもどれば自分だけのゆったりとした時間が過ごせること。スタッフの皆さんはとても素敵。なかなか食事にいらっしゃらない方があると、「ごはんですよ」とお電話されています。ほかの入居者様へのお声掛けから学ぶことがたくさんあります。尊敬できるスタッフの皆さんがいる環境で、安心して過ごせますよ。



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