専攻医(2020年度)

エキスパートの先生方から直接学ぶことができる

私は倉敷中央病院で初期研修を行い、そのまま後期研修医として勤務させていただいています。循環器疾患は病状が急激に変化しやすく迅速な判断や治療が求められる科ではありますが、一度生命の危機に瀕した患者さんが元気に退院することができる魅力的な科だと思います。特に急性冠症候群や致死的不整脈などは瞬時に対応が必要ですが、当院ではそのような疾患を非常に多く経験することができ成長につながると実感しています。

また、当院では各分野にエキスパートの先生方がおられどの分野に進んでもそのような先生方から直接学ぶことができます。私は虚血性心疾患を専攻していますが、冠動脈造影ひとつにしても質が高く安全な検査ができるようにきめ細かい指導をしていただきました。現在はPCIもさせていただいておりますが、まさにお手本のようなPCIをされている先生方から自分の手技について非常に手厚く教えていただくだけでなく、助手をするだけでも学ぶことが多数あり、毎日楽しく勉強させていただいております。

循環器疾患は侵襲的治療の範囲も広く患者さんの生活背景や価値観をできるだけ尊重した治療を考える必要があること、また生活習慣を含め患者さんやそのご家族の協力が治療に必須になることも特徴かと思います。その際に医師だけでは力不足に感じることが多いですが、看護師やリハビリスタッフ、薬剤師、栄養士など(職種が多くて書ききれません)と協力することでよりよい治療を行うことができるかと思います。当院で研修中に経験豊かなコメディカルの偉大さを感じることが多々あり、大変恵まれた環境と感じています。

大変だと思う場面もありますが循環器内科の基礎を作るにはとても良い環境だと思いますので、ぜひ見学にいらしてください。

谷延 成美
2023年3月