当院では2008年7月より「心不全患者さんの再入院予防」を目標として、近隣の病院の先生方とともに「心不全を地域で診る」という理念のもと心不全地域連携の会を立ち上げました。
当初は病院の医師間で顔の見える連携と心不全に関する知識の深まりを目指して月1回開催し、紹介患者さんの経過報告や心不全に関する勉強会を行っておりましたが、現在では、多職種による包括的疾病管理や地域での病々・病診連携の重要性から、積極的に多職種(看護師、薬剤師、栄養士、理学療法士、臨床心理士、医療ソーシャルワーカー、地域医療連携室)や地域の開業医の先生方にもご参加頂いています。
岡山県西部地区心不全地域チーム医療の概念図を示します。
急性期病院、慢性期病院、かかりつけ医の三段構えの構成となっており、その間の連携を円滑にするため心不全連携パス、心不全手帳、心不全ホットライン、訪問看護など様々なツールを利用しています。心不全連携パスで繋がる連携病院も増えてきました。
2020年3月から6月まではコロナウィルス感染症拡大の影響で一時中断していましたが、2020年7月よりウェブ開催で再開致しました。新しい会の形式を模索しながら、今後も地域連携強化のため会を続けていきたいと考えています。
参加・視聴をご希望の方には、ご案内のメールを随時配信させていただいております。
ご案内のメール配信をご希望の方は、こちらの申込フォームからお申し込みください。
紹介患者さんの経過報告、ミニレクチャー、多職種による心不全ケースカンファレンスを行っています。ケースカンファレンスでは治療に難渋している心不全ケースを取り上げ、また、多職種の視点から様々なテーマを選択し知識の深まりと共有を目指し月替わりのミニレクチャーを行っています。そして、年1回、心不全のチーム医療の観点からそれぞれの領域で活躍されている先生にお越しいただき特別講演を開催しています。
(過去のテーマは下記参照)
職種および施設間のスムーズな連携を図るために倉敷地区心不全地域連携の会監修で、地域の心不全手帳を作成しました。本手帳は、心不全患者さんの自宅での管理に関する教育や指導のみならず、その患者さんに関わる全ての医療スタッフ間の連携手帳として使用できるよう構成されています。職種および施設間のスムーズな連携を図るために倉敷地区心不全地域連携の会監修で、地域の心不全手帳を作成致しました。本手帳は、心不全患者さんの自宅での管理に関する教育や指導のみならず、その患者さんに関わる全ての医療スタッフ間の連携手帳として使用できるよう構成されています。下記よりPDFで自由にダウンロードできますので、ご参照ください。また、購入をご希望の方は、下記ボタンからお進みいただき、必要事項ををご入力の上ご送信ください。
また、心不全地域連携強化のため近隣の連携病院の先生方とともに2016年9月から心不全地域連携クリティカルパスの導入を行いました。
入院診療計画書を兼ねており、入院時に患者さんにこれらを用いて説明することで、慢性期病院でのリハビリや、かかりつけ医での加療に関して患者さんが受け入れ易くなり、また医療従事者も入院時から地域チーム医療による心不全治療を意識してケアが行えます。
「病病連携で外来心臓リハビリテーションを行い、地域全体で心疾患患者を包括的にサポートすることを目指す」との主旨で、心臓リハビリ地域連携の会が2015年3月に発足しました。同年6月から外来心臓リハビリ地域ネットワークを導入し、患者さんの希望地区での円滑な外来心臓リハビリ導入を目指しています。理学療法士を中心に、年3回のペースで心臓リハビリ地域連携の会を開催し、心臓リハビリに関しての効果の検討や症例検討を行っています。
心不全患者さんは今後も増加し続けることが予想されています。高齢心不全患者さんのアドバンスケアプランニング(ACP:人生会議)は今後取り組むべき課題の一つです。地域全体で包括的に心不全患者さんを診ていくことを目指し、今後も心不全地域連携を強化していきたいと考えています。
開催日 | ミニレクチャーテーマ | 担当講師職種 |
2023年4月 | 心不全の緩和ケア | 医師 |
2023年3月 | 心不全看護認定看護師の役割と今後の目標 | 看護師 |
2023年2月 | 高齢心不全患者の栄養管理 | 医師 |
2023年1月 | 心不全と高カリウム血症 | 医師 |
2022年12月 | 心不全の訪問診療 | 医師 |
2022年11月 | 倉敷中央病院 心臓リハビリのいま | 理学療法士 |
2022年10月 | 在宅で心不全手帳を用いた多職種連携 | 薬剤師 |
2022年9月 | 患者のACPを尊重し、多職種で介入した退院支援の一例 | 看護師 |
2022年8月 | 古くて新しいミネラルコルチコイド受容体拮抗薬( MRA )を見直す | 医師 |
2022年7月 | 特別講演 | 医師 |
2022年6月 | 当院薬剤部と地域の保険薬局との薬薬連携の試み | 薬剤師 |
2022年5月 | 急性心不全管理の tips and tricks | 医師 |
2022年4月 | 心不全ホットライン | 医師 |
2021年12月 | ARNIとSGLT2阻害薬の使い方 | 医師 |
2021年11月 | 重症心不全のリハビリ | 理学療法士 |
2021年10月 | 動画を活用した心不全指導の取り組み | 看護師 |
2021年9月 | トルバプタンを見直してみよう | 医師 |
2021年8月 | 心不全と貧血~腎性貧血の観点~ | 医師 |
2021年7月 | 特別講演 | |
2021年6月 | 心不全患者における自宅での服薬管理/当院でのARNIの導入状況 | 薬剤師 |
2021年5月 | 2021年度JCS/JHFSガイドライン 急性・慢性心不全診療 フォーカスアップデート版を紐解く |
医師 |
2021年4月 | 心不全患者における心臓MRIの有用性 | 医師 |
2021年3月 | 当院におけるMSWの役割について | MSW |
2021年2月 | 心不全の栄養管理 | 栄養師 |
2021年1月 | 心不全と心房細動 | 医師 |
2020年12月 | 心不全の新しい予後改善薬 | 医師 |
2020年11月 | 心不全患者の背景と予後についての経年的な変遷 ~KCH-AHFレジストリからの報告~ |
医師 |
2020年10月 | 心不全関連各施設から5演題 | 多施設理学療法士 |
2020年9月 | 心不全と漢方 | 医師 |
2020年8月 | 心不全患者の疾患教育について | 看護師 |
2020年7月 | コロナ感染拡大が心不全診療に及ぼした影響 | 医師 |
2020年3月 | 延期 | |
2020年2月 | 心不全の栄養管理 | 栄養士 |
2020年1月 | 心不全患者に対する利尿剤の使い分け | 医師 |
2019年12月 | 末期心不全患者におけるモルヒネ注射薬の使用状況 | 薬剤師 |
2019年11月 | 心不全とデバイス治療 | 医師 |
2019年10月 | 心不全と認知症 | 医師 |
2019年9月 | 当院における心不全患者の最新データと 「地域の心不全手帳」改定について |
医師 |
2019年8月 | 特別講演 「心不全の包括的管理を考える ~栄養・骨格筋、心房細動の関与~」 京都府立病院 白石裕一先生 |
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2019年7月 | 地域連携による切れ目のない看護の提供をめざして | 看護師 |
2019年6月 | 高血圧と高血圧性心不全 | 医師 |
2019年5月 | 当科の地域連携 過去・現在・未来 | 医師 |
2019年4月 | 心不全患者における糖尿病治療 | 医師 |
2019年3月 | 各病院における心臓リハビリの取り組み・第二回 | 倉敷紀念病院 ・倉敷中央病院 |
2019年2月 | 心不全とNST | 栄養士 |
2019年1月 | 心筋炎と心不全 | 医師 |
2018年12月 | 各病院における心臓リハビリの取り組み・第一回 | しげい病院 ・水島協同病院 |
2018年11月 | 心不全とポリファーマシー・服薬コンプライアンス | 薬剤師 |
2018年10月 | 心不全と心房細動・最近の知見を含めて | 医師 |
2018年9月 | 救急外来における急性心不全に対する初期対応 | 医師 |
2018年8月 | 特別講演 「高齢心不全患者に対する再入院防止の取り組み ~心不全ポイントち地域連携で再入院を防ぐ~」 北野病院 中根英策先生 |
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2018年7月 | 急性・慢性心不全診療ガイドライン 2017 年改訂版を紐解く その2 | 医師 |
2018年6月 | 急性期心臓リハビリの実際 | 理学療法士 |
2018年5月 | 急性・慢性心不全診療ガイドライン 2017 年改訂版を紐解く その1 | 医師 |
2018年4月 | 心不全チーム医療の実際 | 看護師 |
2018年3月 | 心臓リハビリのエビデンス | 医師 |
2018年2月 | 心不全の栄養管理 | 栄養師 |
2018年1月 | 急性心不全のマネージメント | 医師 |
2017年12月 | 心不全患者への継続のための取り組み~訪問看護の立場から~ | 看護師 |
2017年11月 | 心不全と腎不全 | 腎内医師 |
2017年10月 | フレイルの評価と理学療法 | 理学療法士 |
2017年9月 | 心サルコイドーシスと心不全 | 医師 |
2017年8月 | 特別講演 | |
2017年7月 | 心不全とMitraClip | 医師 |
2017年6月 | 心不全を悪くする薬 | 医師 |
2017年5月 | 不整脈に対するアブレーション治療 | 医師 |
2017年4月 | HFpEFとは | 医師 |
2017年3月 | 循環器疾患とフレイル | 医師 |
2017年2月 | 心不全患者の栄養管理 | 栄養師 |
2017年1月 | 高齢心不全患者に対するGDMT | 医師 |
2016年12月 | 心不全最近の話題 ~新しい予後改善薬~ | 医師 |
2016年11月 | ポリファーマシーについて | 薬剤師 |
2016年10月 | 心不全とデバイス治療 | 医師 |
2016年9月 | 心不全と抗血栓療法 | 医師 |
2016年8月 | 特別講演「超高齢化時代の心不全診療」 自治医科大学付属さいたま医療センター センター長 百村 伸一先生 |
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2016年7月 | 心不全と貧血 | 医師 |
2016年6月 | 心不全と認知症 | 臨床心理士 |
2016年5月 | 心不全と心房細動 | 医師 |
2016年4月 | 心不全患者を地域で診る心不全手帳の作成と心不全手帳の取り組み | 看護師 |
2016年3月 | 倉敷中央病院心不全レジストリーから見えてきたことと 院内での取り組みについて |
医師 |
2016年2月 | 心不全の栄養管理~当院におけるNSTの取り組み~ | 管理栄養士 |
2016年1月 | 心筋梗塞後の薬物治療・心不全予防の観点から | 医師 |
2015年12月 | 心不全患者に対する理学療法 | 理学療法士 |
2015年11月 | 成人先天性心疾患と心不全 | 医師 |
2015年10月 | 肺高血圧症と心不全 | 医師 |
2015年9月 | 心臓疾患の方の在宅支援について、ケアマネとして感じていること | ケアマネジャー |
2015年8月 | 特別講演「外来心リハによる心不全の治療」 群馬県立心臓血管センター 循環器内科 安達 仁 先生 |
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2015年7月 | 心不全とせん妄:集中治療室における取り組み | 医師 |
2015年6月 | 心不全とフレイル | 医師 |
2015年5月 | 倉敷心不全地域連携の会 監修:心不全手帳作成について | 医師 |
2015年4月 | 心不全における緩和医療のあり方 | 医師 |
2015年3月 | βブロッカーと心不全:最近の話題 | 医師 |
2015年2月 | 心不全とNST ~急性期からの介入~ | 医師 |
2015年1月 | 総合病院での臨床心理士の役割の紹介 ~心不全チームで今後どのように生かすか~ |
臨床心理士 |
2014年12月 | RAS系阻害剤 最近の話題 | 医師 |
2014年11月 | 心臓リハビリの地域連携の実際 | 医師 理学療法士 |
2014年10月 | 心臓MRIと心不全 | |
2014年9月 | 心不全患者・家族に対する心肺蘇生教育 | 看護師 |
2014年8月 | TAVI(Transcatheter Aortic Valve Implantaion)と心不全 | 医師 |
2014年7月 | 重症心不全患者に対する急性重症患者看護専門看護師のかかわり | 看護師 |
2014年6月 | 急性心不全に対するASV(Adaptive Servo-ventilation)の使用 | 医師 |
2014年5月 | 特別講演「心不全をうちで見る」 ゆみのハートクリニック 院長 弓野 大先生 |
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2014年4月 | 当院循環器内科における栄養教育の現状 | 栄養士 |
2014年3月 | 心不全と心エコー所見・拡張障害も含めて | 医師 |
2014年2月 | 病棟専任薬剤師の業務内容と心不全患者への関わり | 薬剤師 |
2014年1月 | 心不全と強心薬 | 医師 |
※令和2年度DPC導入の影響評価に係る調査「退院患者調査」の結果報告について(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000196043_00005.html)を加工して作成