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TAVI Alternativeアプローチの成績と工夫

Alternative approachの成績

2019年終わりまでTFは循環器内科、nonTFは心臓血管外科で治療を行ってきたが、症例の増加に伴って対応するオペレーターを増やすためにも心臓血管外科医がTFをオペレーターで治療し始めた。しかし依然としてnonTFは心臓血管外科医が行っており、TF治療より重症患者が多く成績が同等ではないことは否めない。ここで両治療法を成績と今後の展望をまとめてみたい。

2013年10月から当院で施行したTAVI373例中nonTFアプローチは71例、TFは302例であった。この2群を比較検討した。
結果は、nonTFはTFと比較して、年齢(85.7±5.8vs 85.6±5.1、)、STS score(8.3±5.0vs 7.1±5.1)BSA(1.44±0.18vs1.56±0.39 )BMI(22±4vs22±4) 治療前弁輪面積(438±13vs426±44)治療前弁輪周囲長(72±14vs76±44)治療前EF(58±12vs59±11)eGFR(44±16vs50±16)治療前AVA(0.62±0.17vs0.67±0.28)治療前圧格差(50±21vs57±20)は有意差なかったが、STSスコアはやや高い傾向にあった。

TAVI:手術時間(94±22vs66±53分:p=0.0001)はnonTFで有意に長かった。留置不成功は3例(TFシース不通過2 nonTF 人工弁の弓部へのmigration1)に認めた。TFのシース不通過はXTで1例、S3で1例に認めた。


手技成功率:有意差なし

手技合併症:穿刺部からの出血9例(nonTF2 TF7)弁輪/大動脈破裂・解離9例(すべてTF)予期せぬPCPS2(nonTF1TF1)を認めた。

臨床成績:30日死亡は3例(nonTF2: 心尖部仮性瘤破裂1NOMI1、TF:栄養状態悪化)術後有症状の脳梗塞5例(nonTF1TF4)に認めた。平均フォローアップ期間631日、術後2年での全死亡、心臓死、心不全入院回避率はnonTF 77.7±5.5%、94.0±2.9%、88.4±4.1%,TF82.4±2.9%、96.9±1.4%、92.2±2.9%とnonTF,TF間で有意差を認めなかった(p値:0.153、0.321、0.153)。

nonTFの内訳:nonTFのアプローチの内訳は心尖部58大動脈5左鎖骨窩3腕頭5であり、心尖部は全てサピエンをそれ以外は全てEvoluteRを使用した。手術時間および術後入院日数は経心尖部95±22分、18±12日、大動脈113±13分 13±9日 左鎖骨窩116±44 14±9日 腕頭 77±15分 9±3日と有意に腕頭動脈アプローチで短かった。

2019年まではnonTFのアプローチはほぼ経心尖部であったが、弓部の性状が悪い患者に心尖部アプローチでTAVIをおこなった患者さんで数か月後に上腸間膜動脈血栓症をきたした症例を1例経験した。そのためいくらガイドワイヤーのみといっても塞栓症のリスクが0ではないこと、また心尖部仮性瘤のリスクもあることから最近では心尖部アプローチ以外も入念に検討している。
2019年までは経心尖部の件数がおおかったが、デバイスのprofileが細い関係でEvoluteの使用頻度が上がっている。左鎖骨下動脈の使用をまず考えるが、径が細いことや椎骨動脈の近傍に石灰化や粥状変性を認めることが多い。そのため、2019年度に初めて腕頭動脈アプローチでTAVIを行い、良好な留置をおさめることができた。術後脳梗塞も認めなかった。腕頭動脈のみが石灰化が軽度の場合にはよいアプローチと思われる。


上行大動脈のelongationがある場合には写真のように良好な視野が得られる。

報告:島本 健

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主任部長から患者のみなさまへ

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