ご入院中の患者さんに、倉敷産コットンで寄り添う 

ご入院中の患者さんに、倉敷産コットンで寄り添う 

2024年5月27日、当院に光沢の美しいコットンが届きました。

届けてくださったのは、倉敷市内在住の楠戸俊宣さん。「綿とイグサで栄えた倉敷市の繊維文化を孫の世代に引き継ぎたい」という想いから、倉敷市で栽培した綿花で製品を作る会社「シャン デ コトン 倉敷」を経営されています。
紡績過程で出る繊維くず「落ち綿」は、活用されなければ廃棄されますが、品質もよく美しい光沢を放ちます。「ぜひ、倉敷中央病院の手芸ボランティアで有効に活用してほしい」と寄贈いただきました。

 

寄贈されたコットンは早速ボランティア室へ。箱を開けた病院ボランティア「ぐりーんはぁと」手芸サークルの皆さんは、思わず笑顔になりました。小児科病棟に飾る季節ごとのタペストリーや、がん患者さんのための帽子、小さく生まれて亡くなった赤ちゃんのためのベビー服…ボランティアの皆さんは日頃から、患者さんのためにさまざまな手芸作品を作ってくださいます。もちろん、手芸用の綿は欠かせません。

 

ちょうど製作していたのは「認知症マフ」。ご高齢の患者さんや認知症患者さんは、マフの内側にあるアクセサリーに触れることで安心感が得られるそうです。寄贈されたコットンを使い、「認知症マフ」の内側に入れるフェルトのキューブ制作が始まりました。コットンをほぐしては詰め、ほぐしては詰め。「こんなにいいコットンをいただけるなんて」「つやつやしてるわね」会話とともに、皆さんの運針も軽快なリズムを刻みます。

倉敷産のコットンと倉敷中央病院の手芸ボランティア。倉敷で重なった優しい想いが、患者さんを包み込みます。

 

倉敷中央病院ボランティア「ぐりーんはぁと」
手芸サークルの皆さんの作品

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