「理念のバトン」第4回
第4回 倉敷中央病院付属予防医療プラザ 健診業務課

 

事業は人にあり

倉敷中央病院付属予防医療プラザ 健診業務課 課長 妹尾 優子

倉敷の街が好きです。16年ぶりに倉敷に戻り倉敷中央病院に入職し、通勤時に通る美観地区で季節を感じながら束の間のリフレッシュをするたびに思います。他業種から転職した私ですが、入職して感じたのは女性が働き続けることができる職場であること。それは単純に女性比率が高いからかなと思っていたのですが、CSRや企業コンプライアンスにまだ目の向いていない時代に、女工の待遇改善を図り、人の教育に出資し、企業経営と共に福祉・幸福を高めていこうとした大原孫三郎氏の信念を受け継ごうとしているのだとの思いを今回新たにしました。

予防医療プラザでは、毎日250名近くのお客さまをお迎えします。年に一度の健診をお客さまに気持ちよく受けていただき、「また来年も来よう」と思っていただくためには、職員の笑顔での応対は欠かせません。本当の笑顔でお客さまをお迎えするためには、職員が不満を抱えたギスギスした職場ではなく、働きやすい、また働き甲斐のある職場である必要があります。新設された予防医療プラザも今年3年目に入ります。“経験にとらわれることなく、常に絶えず進歩する人” たちが働く予防医療プラザとなるべく、私自身も自らを律し、職員一人ひとり、お客さま一人ひとりに目を向け、孫三郎が礎を築いたこの倉敷の地に住む皆さまの健康で明るい生活の一助となれるようこれからも邁進してまいります。

人格向上主義

倉敷中央病院付属予防医療プラザ 健診業務課 奥野 礼女

大原孫三郎氏は地域貢献の一環として一般住民にも平等に健康管理と診療を行いたいと倉紡中央病院を設立、のちに「倉敷」中央病院と名前を変えました。一人でも多くの人の役に立ちたいという孫三郎氏のこの考えは「人格向上主義」と呼ばれました。 対して予防医療プラザも1年半前に一新され、受け入れ人数は総合保健管理センター時代が約3万8000名だったのに対し約6万名と増え、高齢化に伴い増加する受診希望者を受け入れられる大きな施設となりました。私はこの変化が「人格向上主義」に通ずるものがあると今回孫三郎氏に関する書籍を読んで感じました。

私はドクターアシスタントとして午前中は診察介助、午後は結果説明支援に携わっています。結果説明では日々お客さまのいろんな表情を見ています。異常が認められず安堵される顔、精密検査が必要な所見が見つかり不安そうな顔、お客さまの数だけいろんな表情があります。私はドクターの指示を受け再検査や受診の予約を取る業務も行っていますが、なかには不安を口に出される方もいらっしゃり、そのような時にはより一層丁寧な説明で少しでもお客さまの不安を取り除けるよう心がけています。 重大な疾病に罹患したり、重症化したりする前に防ぐことのできる予防医療を行う現場で働けることを、私は誇りに思っています。これからもドクターアシスタントとして、「人格向上主義」の孫三郎氏の思いを胸に、予防医療に貢献していきたいです。

(執筆時 2021年1月)

 

倉敷中央病院予防医療プラザ
〒710-0056
岡山県倉敷市鶴形1丁目11−11 MAP
TEL 0570-020304
FAX 086-427-0515
WEB https://www.kchnet.or.jp/plaza/ 倉敷中央病院との密接な連携と健康に向けたさまざまな取り組みを通じてこれからの健康管理である予防医療を展開します。

 

YouTube倉敷中央病院公式チャンネル

CTA-IMAGE YouTubeに倉敷中央病院広報室チャンネルでは、疾患の解説動画や院内トピックス紹介動画などを配信しています。市民公開講座「倉中医療のつどい」WEB配信の映像もご覧いただけます。

理念のバトンカテゴリの最新記事