チーム医療について
よりよい治療と安心感をもたらす、チーム医療を推進。
当院では、多様な職種のスタッフが一丸となって治療に当たっています。
「チーム医療」って?
医師が中心となって行う従来の医療に対し、職種の異なる医療従事者(医師・看護師・薬剤師・理学療法士・作業療法士・社会福祉士・管理栄養士・臨床検査技師・診療放射線技師・事務など)がチームを組み、その全員で患者さんに接するのがチーム医療です。当院でも、患者さんを守るため、そして、多様化する医療ニーズにいち早く、かつ的確に応えるために、さまざまな医療チームが存在しています。
医療スタッフが互いをリスペクト
チーム医療を実現するには、患者さんに対する専門的な意見を、スタッフ同士が対等な立場で話し合える関係性が重要です。そのためには、お互いを人としてリスペクトし合い、気軽にコミュニケーションをとれるような環境が不可欠です。幸い、当院の職員は日頃から、患者さんはもちろんスタッフ士同のコミュニケーションも密にとる努力をしていますので、それをさらに深めていきます。
チーム医療の質を高めるために
多職種が一丸となって行うチーム医療では、お互いを認め合うとともに、一人ひとりが自らの専門性を高め、それを発揮できなければなリません。また、当院では次世代を担う人材育成にも注力しています。
さらに、若い医師や各医療スタッフの知識・技術の高度化への取リ組みや治療の標準化浸透などそれぞれの能力を高めるため、倉敷中央病院との人的交流を実施しています。
スタッフが力を合わせ目指す
今後は、スタッフの専門性の向上やそれぞれの役割の拡大、スタッフ間の連携・補完の推進をチーム医療の基本とし、個々の患者さんの状態に合わせた最適な治療を選択し、提供する医療の質を向上ざせていきます。また、当院では入院中だけでなく、退院後も安心して同様の医療が在宅で継続できるよう、スタッフが、ご自宅を訪問したり、在宅生活を支援する方々とも連携し、退院後の支援を行っています。患者さん一人ひとりに「どこへ行っても自分のことをわかってもらえている」「小さな不安も相談しやすい」と、安心感や信頼感を感じていただけるのではないかと思っています。何より、スタッフ全員が力を合わせ、地域のみなさまが来院しやすい「開かれた病院」を目指し、患者さんに「ありがとう」と言ってもらえる病院になれるよう、日々努力を続けていきます。
栄養サポートチーム
対象 |
入院中の患者さん |
チームの目的 |
すべての入院患者さんに対し、最良の栄養療法を提供するため、とくに栄養や飲み込みに配慮が必要な患者さんに対し、多職種でかかわり、適切な栄養療法で治療効果を高めることを目的に活動しています。 |
チームメンバー |
医師、歯科医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師、言語聴覚士、理学療法士、歯科衛生士、メディカルソーシャルワーカー |
活動内容・特徴 |
毎週チームメンバーが集まり、低栄養や飲み込み、排便コントロールなど様々な問題のある患者さんについて、検討しています。早期に栄養介入することで誤嚥性肺炎の予防や術後の回復、さらに退院支援へ繋げていくことが出来ています。栄養サポートチームメンバーは嚥下サポートチームも兼務しており、毎週耳鼻科医を中心にメンバーで検討会や食事観察で誤嚥性肺炎の予防に努めています。 |
ぺりおチーム
対象 |
全身麻酔、脊髄くも膜下麻酔で手術を受ける患者さん |
チームの目的 |
・多職種でチーム医療を行うことにより、各専門性を発揮して業務を補完し合いより効率的な患者管理を行う ・エビデンスに基づいた管理を連携して提供し、合併症の軽減、入院期間の短縮を図る ・チームで情報を共有することにより相互のチェック機能を強化し、より高度な安全管理体制を確立する |
チームメンバー |
医師、麻酔科医師、歯科医師、薬剤師、看護師、歯科衛生士、栄養士、理学療法士、臨床検査技師、医療ソーシャルワーカー、事務 |
活動内容・特徴 |
組織横断的なチーム医療を行うことにより、術前から術後まで一貫した手術患者の身体的、精神的支援を行っています。多職種で情報を共有し、患者さんが心身ともに準備を整え最良の状態で手術を受け、術後早期に回復できるようサポートします。 患者さんがチームの一員となり、自ら主体的に手術に取り組めるような患者参加型のチーム医療です。 |
感染対策チーム
対象 |
患者さん、訪問者、職員、学生、ボランティア、提携業者など |
チームの目的 |
病院に出入りする全ての人を医療関連感染から守る。 |
チームメンバー |
医師(インフェクションコントロールドクター)、看護師、薬剤師、臨床検査技師、事務 |
活動内容・特徴 |
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糖尿病サポートチーム
対象 |
糖尿病を有する外来・入院患者さん |
チームの目的 |
糖尿病の治療や正しい知識を得て、毎日の生活の中で必要な自己管理ができるようサポートを行う |
チームメンバー |
糖尿病専門医、歯科医師、看護師(糖尿病療養指導士)、薬剤師(糖尿病療養指導士)、管理栄養士、臨床検査技師(糖尿病療養指導士)、リハビリ療法士、歯科衛生士 |
活動内容・特徴 |
糖尿病を有する外来・入院患者さんに対してチームでサポートを行っています。外来では、血糖コントロールの状況や生活面で介入が必要な患者さんに多職種でかかわり、毎日の生活の中で必要な自己管理ができるようサポートを行っています。入院患者さんでは、週1回のカンファレンスを行い、チームメンバーで情報共有を行い、多職種で糖尿病教室や生活指導、食事指導、服薬指導を積極的に行うことで、退院後の生活の中で必要な自己管理ができるよう支援をおこなっています。また、11月の糖尿病週間には、院内でイベントを企画し、啓発活動も行っています。 |
褥瘡対策サポートチーム
対象 |
褥瘡のある患者さん 褥瘡形成のリスクのある患者さん |
チームの目的 |
多様な要因をもつ褥瘡に対して、予防、早期発見・治療、退院後生活への準備を多くの職種が協働で関わり、より専門性の高いケアの提供を行う。 |
チームメンバー |
医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、理学療法士、歯科衛生士 |
活動内容・特徴 |
毎週月曜日に対象患者カンファレンス、「褥瘡回診」としてベッドサイド訪問を行っている。褥瘡処置方法の評価や実践指導、体圧分散やリハビリテーション、スキンケア、栄養付加、薬物療法についてなど意見交換を行う。必要時、感染対策や栄養サポートチーム、地域医療連携へ情報提供を行う。 |