CRCをご存知ですか?
CRC(臨床研究コーディネーター)とは、治験・臨床研究を実施する医療機関において治験・臨床研究が円滑に実施できるように「コーディネート」する仕事です
CRCは特に治験の実施においては医師、各部署(看護部、薬剤部、検査関連部署、医事課等)や製薬会社の臨床開発モニターと協力して治験を進めます。
また、治験に参加される患者さんやそのご家族とも連絡を取り、来院日の調整や服薬の確認指導等を行うことで安全に計画に従った治験が実施できるよう患者さんをサポートします。
当院の関連施設である臨床研究支援センターには2022年1月現在、10名のCRCと3名のアシスタントが在籍しています。
水害へ備えた取り組みが評価され、受賞につながる
CRCの天野佳美さんが、2021年10月2日に開催された「第21回 CRCと臨床試験のあり方を考える会議」で、「浸水害発生を想定した直前対応も含めた災害対応マニュアルの作成」と題してオンラインでポスター発表されました。この演題は全199演題中上位5題に選出され、優秀演題賞を受賞しました。
この取り組みは2019年度のKMC活動*から始まりました。治験に参加中の被験者は治験薬を使用していることから、安全性の確認や治療継続について通常診療と異なる対応が必要になります。西日本豪雨災害を経験し治験参加中の被験者の安否確認を実施した際に、どのように対応すればよいか不安があったことと、災害時にCRCが対応できるとは限らないため臨床研究支援センターの他のスタッフも対応可能な部署内の災害対応マニュアルを作成することの必要性を感じたことがきっかけで、2020年度は利用手順の構築に向けたワーキング活動を展開、とりまとめられました。
「厚生労働科学研究で『臨床研究・治験における大規模災害時の対応指針』が策定されて以降、多くの医療機関でも災害時の運用手順を作成されていますが、水害を想定した対応手順はおそらく初なのでは」と天野さん。「今後も情勢にあわせて手順書等改訂を行い、この取り組みが継続していくことで、治験に参加されている被験者の安全の確保だけではなく、当院で実施される治験の質の確保に繋げたいと思います」と抱負を述べられました。
職員自らが職場の課題や問題点を発見し、その改善に向けて取り組む当院の改善活動。
KMCとはKurashiki Central Hospital Medical service Controlの略です。
KMCサークル活動は1985年(昭和60年)に始まった小集団による改善活動です。診療部門を除く全部門で横断的にチームを組み、活動を行っています。医師は「協力医師」として活動に参画しています。
各サークルは「患者満足向上」「医療安全」「職員満足向上」「業務改善」「地球環境保護」「チーム医療」その他、ニーズの高いテーマに取り組んでいます。