企業健康サポートプログラム インタビュー

企業健康サポートプログラムに参加いただいた株式会社山陽美業様に聞いてみました!

左から倉敷中央病院理学療法士 山本さん、山陽美業 片山さん、山陽美業社長 室山さん、予防医療プラザ課長 橋本さん

今回は、2024年度新たに開始した取り組み「企業健康サポートプログラム」にご参加いただいた山陽美業株式会社 代表取締役 室山晃一さん、プラザ内 清掃業務担当 片山さんにお話を伺いました。

山陽美業株式会社:

山陽美業株式会社は、岡山県倉敷市に本社をおき、地域の環境を守るために幅広いサービスを提供している会社です。一般廃棄物や産業廃棄物の収集・運搬、リサイクル業務を中心に、緑地管理や特殊車両を使った環境整備など、地元に密着した活動を行っています。
創業以来、「地域のために何ができるか」を大切にしながら、お客様一人ひとりに寄り添ったサービスを提供しています。また、ISO14001認証を取得し、環境への配慮もしっかりと取り組んでいます。倉敷市から委託を受けて家庭ゴミの収集運搬も担当しており、市民の生活を支える大切な役割を担っています。


「社員の健康や福利厚生は大事な問題であり、ぜひ参加してみようと思いました。」

当施設の「企業健康サポートプログラム」に参加されたきっかけは?

室山社長

始まりは、予防医療プラザの事務橋本さんからご連絡をいただいたことがきっかけでした。もともと予防医療プラザの清掃業務に携わっていることもあり、普段からゆかりのある施設でした。ご連絡いただいた内容としては「新しく企業丸ごとの健康支援を行うサービスを始めたいのだが、興味がないか」といったことでした。最近も社員が腰痛で休職が必要になったこともあり、ぜひ参加してみようと考えました。

橋本課長

2024年5月頃にリハビリテーション科 理学療法士 山本さんと当施設の木口医師より新しい取り組みについて聞きました。発端としては国の政策として行われている中小企業への健康支援事業である「エイジフレンドリー補助金」を活用した企業健康サポートができないかといった提案でした。

山本理学療法士

エイジフレンドリー補助金は、高齢者を含む労働者が安心して安全に働くことができるために作られた厚生労働省による補助金で、中小企業従事者による社員の健康維持・増進のための取り組みに対して補助を行うものです。倉敷中央病院には、様々な患者さんに対して専門的なリハビリテーションを提供できるプロのスタッフが多数在籍しているため、彼らと予防医療の分野が協力することで、より一層地域の方々、企業の方々に役立つサービスが提供できるのではないかと考えました。

実際の内容はどのようなものでしたか?

室山社長

事前に山本さんや橋本さんと調整を行いました。提案された内容は集団に対して行う運動教室や講義などと、社員へ個別対応するパーソナルトレーニングなど複数の選択肢がありました。当社としては日中業務が忙しく、社員をまとめて時間を作り、集めることが難しかったため、個別に行えるパーソナルトレーニング主体のプログラムを作成してもらいました。

山本理学療法士

当初は企業に出張し、サービスを行うプログラムを考えていましたが、山陽美業本社が近いこともあり、プラザ内で支援を行う方針となりました。従業員40名に対してそれぞれ2回のパーソナルトレーニングを行い、腰痛リスク評価と運動機能チェックを主体とした運動支援・腰痛対策など個別の悩みに応えるサービスを行いました。


「客観的な運動年齢が出ることで面白がって取り組むことができました」

受けてみられてどうでしたか?

室山社長

当初は新しい取り組みということもあり、社員の中でもモチベーションが様々でした。面白がってくれる人は最初から乗り気でしたが、やはり興味・関心が薄い人は大変だったと思います(笑)。それでも実際に受けてみると、腰痛リスクや運動機能年齢が数値化してわかることで、面白がって取り組んでくれた社員も多かったようです。予想以上に良い感想が社員からは聞けています。総じて健康のために大切なポイントを教えていただきありがたかったです。自分自身は忙しさにかまけて、なかなか行動に移すことはできませんでしたが(笑)。

片山さん

女性社員の皆さんは、やはり運動年齢が出てくることで意識が高まったと言っていました。それを社員同士でお互いに見せ合ったりすることでモチベーションにもなっていたようです。2回目のチェックがあるので、1回目の支援が終わった後に一旦サボっていても、2回目のチェックが入る前には、また運動なども頑張るようにしたと、行動につながったと聞いています(笑)。

山本理学療法士

40名の指導を2回ずつ限られた期間の中で行うということで、スケジューリングを含めてなかなか大変だったと思います。ただ、パーソナルトレーニングを行う中で、それぞれの社員の方々に寄り添った相談や支援ができたのではないかと感じています。全体としても、運動年齢機能が3分の2の方々で改善した結果が得られ、客観的指標でも効果があったのではないかと考えています。最終的には終了後のアンケートから得られた情報も含め、企業に対する最終報告レポートと、プログラムを修了したという修了証をお送りさせていただきます。

室山社長

個別の社員に対しても、企業全体に対しても、定量的に詳細な報告がもらえるのはありがたいです。これからの企業としての福利厚生の在り方についても考えられるので、参考になるポイントがあります。

予算に関してはどうでしたか?

室山社長

今回は「転倒防止や腰痛予防のためのスポーツ・運動指導コース」としてエイジフレンドリー補助金を申請する形式をとったので、上限額100万円(消費税を除く)、補助率75%とかなりの補助金が申請できました。その点も今夏のプログラムを実施する後押しになりました。

橋本課長

エイジフレンドリー補助金事業に関する申請資料作成については、当施設も協力しながら作成いただきました。ある程度決まった様式にそって作成いただけたので、特にトラブルなく対応することができたかと思います。

山本理学療法士

今回は補助金を用いた形でプログラムを実施しましたが、補助金については1社1回までとなっているため、補助金なしでも継続して毎年ご依頼いただけるようなサービスへと、さらに改善していければと考えています。


「医療のプロの健康サポートは社員にとって大変助かると感じました。」

最後に何かメッセージはありますか?

室山社長

昨今の人手不足もあり、当社でも社員一人一人の健康をサポートする必要性を感じています。医療のプロである倉敷中央病院のスタッフが、スポーツジムとは異なるアプローチで健康サポートをしてくれるのは、会社としても社員としても、大変助かると感じました。
当社は社員の福利厚生を大事なテーマと考えています。中年から恒例のスタッフも多く在籍しているため、今回のようなきっかけがあると、みんなの健康意識も高まり、より良い職場環境になるのではないかと感じました。腰痛対策や運動支援を含めた社員の健康を推進したい企業にはお勧めしたいと思います。

ちょっとこぼれ話…

予防医療プラザや倉敷中央病院の清掃業務も担当いただいている山陽美業のスタッフの方々。
今回測定した腰痛リスク評価では、日本における成人平均値より下回っている(腰痛リスクが低い)ことがわかりました。
清掃業務というと腰痛名地になりやすいイメージを持たれるかもしれませんが、普段から社員一人一人の健康や福利厚生に力を入れられている山陽美業さんならではの結果かもしれませんね!

お問い合わせ先

倉敷中央病院付属予防医療プラザでは、2025年度以降も継続して企業健康サポートプログラムを実施、推進していきたいと考えております。
今回のプログラムに興味を持たれた企業経営者の方、福利厚生担当者の方がおられましたら、予防医療プラザまでお気軽にお問い合わせください。

ご連絡先:こちらへメールでお問い合わせください
担  当:倉敷中央病院 理学療法士 山本 遼
     予防医療プラザ 医師 木口 賀之
     予防医療プラザ 事務 橋本 竜司