子どもの健康管理

子どもの事故と対策・救急受診タイミング

年齢から見た子供の事故

子どもの発達によって起こる事故は変わってきます。

0歳

産まれたばかりの赤ちゃんは寝返りもうてません。徐々に寝返りができるようになり、ハイハイ、つかまり立ち、伝い歩きと成長し、さまざまなものを口に持っていくようになります。
転落や誤飲・誤嚥、溺水などの事故が多い時期です。

0歳児の事故の要因
  落ちる ものが
つまる等
やけど ころぶ ぶつかる はさむ
はさまれる
切る
刺さる
かまれる
刺される
おぼれる
1位 ベッド
153人
包み・袋
122人
ポット・魔法瓶
27人
その他家具
10人

9人
手動ドア
4人
ハサミ・爪切り
7人
動物等
9人
浴槽
9人
2位
66人
タバコ
69人
熱湯
26人
椅子
7人

8人
ベッド
3人
ガラス瓶
2人

1人
3位 ソファ
52人
その他玩具
31人
味噌汁・スープ
23人

6人
その他家具
7人
鉄道車両のドア
1人
ガラス片
1人
4位 椅子
48人
ミルク(乳児用)
14人
お茶・コーヒー類
20人
その他玩具
4人
椅子
4人
椅子
1人
フォーク
1人
5位 階段
47人
薬剤等
9人
麺類
5人
ベビーカー
3人
手動ドア
2人
その他玩具
1人
耳かき・綿棒
1人

東京消防庁 平成29年中「救急搬送データからみる日常生活の事故」より


1~2歳

行動範囲が広がる一方で、危険予知がない時期です。
転落、転倒、誤飲、熱傷などの事故が増えます。


3~6歳

親から離れて遊ぶ時間が増え、いたずらをする時期です。しかし結果を十分に予測できないので
戸外での事故が増えます。

事故を防ぐために

転倒・転落を防ぐために・・・
  • ベビーベッドの柵を上げる。
  • 高いところに寝かせない。
  • 階段の上下に転落防止用の柵をつける。
  • 足台となるようなものを置かない。
  • 歯ブラシを口に入れたまま歩かせない、走らせない。
誤飲・誤嚥・窒息を防ぐために・・・
  • ふわふわの柔らかい布団を使わない。
  • トイレットペーパーの芯を通るものは誤飲のリスクがある。
  • 小さなものは手の届かない高さに置く。
  • 医薬品は子どもの手の届かないところに置く。
  • 上の子のおもちゃに気をつける。
  • ピーナッツなどの豆類は4歳以上になってから。

窒息の対処法はこちらから ONLINE QQ こどもの救急(日本小児科学会)

食事の際に注意すること
  • 食べることに集中させる。
  • 一口の量を多くしない。
  • 口の中に食べ物があるときはしゃべらせない。
  • 寝た状態や、歩きながら、遊びながら食べさせない。
  • 年長の子どもが乳幼児に危険な食品を与えないよう注意する。
溺水を防ぐために・・・
  • 入浴時、わずかな時間でも目を離さない。
  • 大人が髪を洗う時には子どもを浴槽から出す。
  • 子どもだけで浴室に入れないようにしておく。
  • 子どもが小さいうちは、浴槽の水は必ず抜いておく。

小児科救急受診のタイミング

どんなときに急いで受診した方がいいの?

救急受診した方がよい「発熱」
  • 生後3ヵ月未満の発熱(38度以上)
  • 熱とともに嘔吐を繰り返している
  • 熱とともに激しい頭痛がある
  • 熱とともに歩けないほどの腹痛がある
  • ずっと泣いている
  • (初めて)けいれんをおこした
救急受診した方がよい「せき」
  • 苦しそうな息をしている(速い息、肩を使った息、鼻が膨らむ息、胸が凹む息)
  • 胸に耳をあてて、ヒューヒューと音がする
  • 唾液を飲み込めず、よだれを垂らしている
  • ケンケンとした(犬が吠えるような)せき、あるいは オットセイが鳴くようなせき
救急受診した方がよい「嘔吐」
  • 高熱を伴う嘔吐
  • 持続的な腹痛を伴う嘔吐
  • 繰り返し嘔吐して、水分が取れないとき
  • 2ヵ月未満の児が、噴水状の嘔吐を繰り返すとき
  • ケガの後の嘔吐
救急受診した方がよい「下痢」
  • 血便(ほんのわずかな筋状の赤い血ではなく、多量の血便)
  • 下痢でぐったりして水分が取れないとき
  • 持続する腹痛を伴うとき
  • 6ヵ月未満の熱を伴う下痢
救急受診した方がよい「不機嫌・痛み」
  • 高熱を伴うとき
  • 腹痛があり持続しているとき
  • 5分~30分間隔で(間欠的に)泣くのを繰り返すとき
  • 飲めない、眠れない

 

子どもの急な病気に困ったら、#8000(小児救急電話相談)にご連絡ください

  • 小児科医師・看護師からお子さんの症状に応じた適切な対処の仕方や受診する病院などのアドバイスをうけられます。
  • 全国同一の短縮番号#8000をプッシュすることで、お住まいの都道府県の窓口に自動転送されます。
  • 実施時間帯は自治体によって異なります。お住まいの都道府県を選択すると、実施時間帯などの詳細を表示します。

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