私たちの想い ~倉敷中央病院 院長 山形 専~

倉敷中央病院 院長 山形 専

倉敷中央病院 院長 山形 専(やまがた せん)
1975年 金沢大学医学部卒業
    京都大学医学部附属病院脳神経外科医員
1979年 米アリゾナ州フェニックス・バロー神経学研究所
1996年 倉敷中央病院
2008年 倉敷中央病院副院長
2010年 京都大学医学部脳神経外科臨床教授
2016年 倉敷中央病院院長

 

当院は基本理念である「患者本位の医療 / 全人医療 / 高度先進医療」に基づき、病院が目指す方向性を「五つの機能強化」としています

① 高度先進医療の更なる整備
② 地域に信頼される救命救急センターの役割
③ 地域の医療機関に適切につなぐトリアージ機能の高度化
④ 米国のメイヨー・クリニックでも実践されている「ディスティネーション医療」(*) の確立
予防医療・先制医療の強化
* 「ディスティネーション医療」とは、患者さんが理想の目的地として目指す、高度で総合的、集中的で効率の良い、患者本位の医療サービスのことです

 

 医療がこれほど進化した時代にいまだ「もっと早く病を見つけて治療していれば」という例が後を絶たないのはなぜか、と疑問に思うのです。これまでのような「待ち」の医療から、「攻め」の医療に転換していきます。
 私の専門である脳神経外科の領域で言うと、MRIで検査すれば、血管の変異を早い段階で見つけることができます。危機を察知する手段があるのに、起こるのを待っているだけでいいのか。
 脳の血管以外はなんともないのに、脳卒中というたった一つの疾患で半身不随になってしまう。それは、あまりにも理不尽なことではないかと思います。
 私たちが積極的に介入をしていけば長く元気でいられる方を増やせるはずです。当院が一丸となって「先制医療」へと舵をきります。
 当院が予防医療を重視していくというスタンスを、2019年6月開設の健診センターの名称「予防医療プラザ」に込めました。

 当院向かいの駐車場跡地に建設した5階建てで、1階のイベントスペースを中心に近隣の方々へのPR活動にも取り組んでいます。面積は以前の健診施設の約3倍。健診施設としては、国内最大級の規模です。人間ドックや健診の受け入れは現状で年間およそ4万人。施設能力は年間6万人に対応可能です
 地域の健康を守るのを第一としながら、持続してより良い医療を提供していきたい。そのためにも多くの方に当施設に来ていただきたい、と強く願っています。